第8話「天使の通り道」

 昼休み、教室で楽しそうにくっちゃべっている生徒たち。

 しかし突然、その会話が止まってしまう。

…あ、こういうときって天使が上を通っているんだよね。…

…しかも、こういうときに誰か一人でもしゃべると、

 その子が呪われるって言うよね…

 黙りこくる教室。

 すると、教室の上を一羽の天使があらわれて教室の中を通り過ぎて行く。

…あ!本当に天使がいる…!

…ううっ、でも声に出すと呪われちゃう…!

 そして天使は、椅子に座っていたタケシの兄を持ち上げると、

 すうっと上に上昇して行く。

…ああ!タケシの兄がさらわれていく…!

…でもでも、

 ここでそれを指摘しちゃ声を出す事になっちゃうし…!

 悩む生徒、壁の向こうに消える天使、

 こうして、タケシの兄はさらわれていった…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る