第21話 宣伝させていただきます……。
猗綺子さん、最近、どうしたんですか。
『風花 ~舞い散るは きみへの想い~』。止まったままですよ。
「ごめんなさい。いろいろあってねぇ」
いろいろ?
「うん。まず、リアルの仕事が忙しくってねぇ」
休みの日になると、出掛けるか寝てるかですよね。
「疲れてまして」
出掛けるのやめればいいのに。
「そういうわけにもいかなくてさ」
つきあいですか。
「まあね。ストレス発散にもなっているからね」
仕方ないですねぇ。
僕らのこと、忘れてはいませんよね。
「勿論。これから、あれもこれも描いていきたいと思ってます」
それ、綺麗に繋がりますか?
「美弦くん、厳しい」
だって、最近も、いただいたレビューが凄い誉めてくださっているんですよ。とっても光栄なことなんですが、ちゃんと見合ったものを提供できているのか、しっかり考えてくださいね?
「はい。それはもう」
頑張りましょうね。
「はい。頑張ります」
待っててくださる方が、いつまでも待っててくださるとは限らないんですから。
「はい。解っております」
ほんとかなぁ。
第2回カクヨムWeb小説コンテスト、気になってるんじゃないですか?
「気にはなるよぅ。やりたいよぅ」
とりあえず、『呪われし声の姫~天空城風雲伝奇~前篇』をエントリーしたんですよね。
「うん。まあ、ずっとPVの止まっている作品だし、見込みは少ないですけどね」
ここで少し宣伝します?
「いいの?」
そのくらいなら。続編あげるとなったら、『風花』が益々停滞します。
「ありがとう!」
いえいえ。
物語の始まりは、あるお城から。
近くを飛んでいた子竜に呼びかける謎の声。
子竜はお城に近づいていきます。
そして、舞台転換。空の上の大陸・リベルラーシに聳える天空城。そこには天空人と呼ばれる種族と、彼らの支配者である神人が住まっています。
嵐の夜に保護された人間の美しい姫エルダを見初めた神人の王子ボリス。
しかし、彼女には大きな災いが負わせられていた。
声を発すれば、世界のどこかに大いなる災いが起こる。しかし、その歌声は、あらゆるものを威服し、操る力を持つ。
それは、魔物に心を穢されたエルダの父、エヴァロンによってかけられた呪い。
心を通わせた2人は、その呪いを解くため、力を合わせようとする。
しかし、次々に襲いくる困難。
果たして、2人は呪いを解けるのか?
エヴァロンを救うことは出来るのか。
天空城と、地上の平和は守られるのか?
目が離せない(はず)、スペクタクル(たぶん)・ロマン。
愛と闘いと冒険の物語。
あなたも、この物語の衝撃の結末を、楽しまれてはいかがですか?
前篇、後篇と分かれております。
是非、前篇からご笑覧ください。
「宜しくお願いします」
僕も読みましたけど、なかなか読みごたえのある作品ですね。
「ありがとう。面白かった?」
僕は好きですよ。
でも、結末には驚きました。
あんなの、ありなんですか?
「だって、まだまだ続くから……」
猗綺子さんは大長編が得意ですね。
「得意っていうか、そうなっちゃうんです。短編に収まりきらない。『幽月邸の夜』は、奇跡です」
あの作品、すごい短期間で書いた割に評判良かったですよね。
あくまでも、猗綺子さんの作品群のなかでは。
「うっ。ソウダネ。ワタシの作品群のなかではね」
あれ、オマージュだってことですけど。
「そう。昔、読んだ少女漫画の作品が元ネタ。っていっても、解る人はいないと思うよ。大分、ストーリーをいじってあるし。古いお屋敷で〇〇と出会うっていうのは共通しているけど」
〇〇って……。
「だって、ネタバレになる。未読の方には申し訳ないからね」
もう、読んでくださる ご新規さまはおられないのでは?
「うっ。ソウカモネ」
猗綺子さんの作品って、なんでしょうね。インパクトがないのでしょうか。あまり爆発的には読まれないですよね。
「いや、読んでくださるだけでありがたい……すみません、嘘です。もっと読まれたいです」
工夫が足りないのでは?
「どんな工夫?」
だから、インパクトです。
あと、次回につづく! のハラハラドキドキ感。
「ないかな」
ないんでしょうね。
「皆さまの作品から、日々、学んでいるとは思うのですけど」
う~ん。
いまいち活かしきれてないですね。
せっかく、よい作品が沢山あるのに。
「申し訳もございません」
目を引く主題や、設定って、大事ですよ?
それに、ありふれたもののなかに、ひとつ、意外なものを入れるとか。
「作り手として、未熟なのですよね」
いいところもあるとは思いますけどね。
ちゃんと固定の読者さまがいらしてくださるんですから。
「美弦くんのファンとかね♪ ありがたさに涙が出ます。本当に、ありがとうございます」
僕のどんなところがお気に召したんでしょうか?
カクヨムではビジュアルが公開できないので、いかにマンマ譲りの美貌があっても、そんなに影響はないですよね。
「その歯に衣着せぬ言いようかもしれないよ。自分で言いますか、美貌って」
だって、マンマはとっても綺麗だと思うもの。
そのマンマにそっくりって言われるから、僕も綺麗なのかなって。
「うん、筋は通っている。でも、自分で言うところが痛いって」
若い分、僕のほうがイケてるかもしれませんよ?
「それも筋は通っているけど、自分で言っちゃダメだって」
猗綺子さん、美人が大好物ですもんね。
ボリス王子もエヴァリード姫も、アリーチェも、音葉さんも恭一朗さんも、パーパもマンマも綺音も、みんな美人。
「うん。私の作品では、美人でなけりゃ意味がない」
ちょっと非現実的じゃないですか?
「いいじゃないですか。好みの問題です。美人のほうが盛り上がる」
我儘ですねぇ。
「そうですけど、読むほうも、どうせなら美人のほうがいいでしょう? それに、そもそも美醜は主観の問題ですから、必ずしも共通しません」
でも、美青年、美女、美少年、美少女って、言いきってますよね。
「言いきってます。完璧です」
うわ……。
「なんですか」
いえ。
「大丈夫! 世界には美人が溢れている! みな、それぞれに美しい!」
ちょっと無理矢理ですけど、たしかに、みな、それぞれ美しいですよね。
目が美しい人。
笑顔が美しい人。
真剣な表情が美しい人。
いろいろです。
「そうです! 美人万歳!」
なんだか宣伝なのか何なのか、わからない美人礼賛で終わります。
「美人最高~!」
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