第8話

笑って泣いて。

楽しんで喜んで。

怒って苦しんで。

泣いて鳴いて泣いて。


苦しみ続けた先にも喜び続けた先にも未来はある。

怒り狂ったあとでも泣きじゃくったあとでも明日はやってくる。


喜怒哀楽。

それができるのは人間だけ。

人であるならそれができる。

でも空想上、想像上の生物も可能。

なぜって?

だって、産んだのは人だから。


分かってるくせにそれをやめない。

分かってるくせにそれを続ける。

分かっててもやめられないし、止まらない。


欲望はいつでも人間と一緒。

希望はいつでも人間と一緒。

絶望はいつでも人間と一緒。


だって全部人間なんだもん。

動物にはない「感情」が存在するのが人間のはず。


一度壊れて気がついた事もある。

一度壊れて失ったものもある。

一度壊れて得たものもある。


壊すのも壊れるのも壊されるのも一瞬。

治すのも治してもらうのも治るのも時間と手間がかかる。


何がどうしてどうなってこうなったのか思い出せ、なんて言われても。

何がどうしてどうなってこうなったなんて覚えちゃいない。


気づいたらこうでした。

気がついたらそうでした。

気づかされたらああでした。


人間壊れても戻るし、治ることも稀にある。

全部は修復できなくても、一部治ればココロは一応動く。

とてつもなく脆くはなるけど。

それでも懸命に動く。


感じたい。触れたい。見たい。聞きたい。食べたい。嗅ぎたい。


色んな欲望が今日もココロを動かし、頭で考え身体が動き今日が過ぎる。


そんなことの繰り返しで世界はできてる気がする。

そんなことの繰り返しで世界は壊れていく気がする。


世界なんて大きな言葉使ってみたけど、別に今が生きられればそんなことはどうでもいい気がしてる。

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