Purpose_of_"PROJECT_SNITCHMAN".

 スニッチマンの存在意義とは、概要説明に記載されている目的に合わせて、公務機関等の介入による解決が望めない極めて不透明な治安悪化や、事態が露見、又は変動することによって、関係者全てが被害を被るような状況等の、特定情勢下における事態の収束を行うことを主な理由としている。

 現代において、世界の機構は限界を迎えつつある。特に日本においてはそれが顕著で、設計や材料等に問題を抱えたままの機構で、稼働時間のみを増長させ、効率を度外視して帳尻のみを合わせている。その結果、多くのしわ寄せが発生し、酷く困窮した昨今の情勢を生み出していると判断する。

 このままでは、世界機構は変わらない。世界の基盤は覆らない。多くの弱者は今を凌ぎ生き長らえるが、その先にあるものは、将来的に発生する弱者の衰退と絶滅であり、強者の飢餓による共倒れである。

 しかし劇的な変化では、弱者は環境に適応できない。やがて弱者は強者へ依存し、先の世界機構へと回帰する。それでは何も変わらない。それではやがて、無限の時間の中での永続的な帰結に収束する、事態は延命されるだけなのだ。

 それを変える為のスニッチマンであり、法律を持って規律を崩し、機構を持って基盤を覆し、条件を持って前提を破綻させる、一つの手段である。

 これこそが、この国を、果てはこの世界の"純化"を始めるための契機であり、布石である。


 以上を持って、スニッチマンの存在意義とする。

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