第7話 エピローグ

レイナ「やっぱり戻らない…」

タオ「仕方ないな。一度滅びてしまっているんだから…」

レイナ「ロキ!ロキを倒したら戻るかも!」


突然レイナが剣を構え、ロキに向かって走り出した。

レイナ「ロキ!覚悟!」

しかしレイナは空を切る羽目になる。

ロキが先ほどよりさらに 影が薄く・・・というより、透明になりつつあったからだ。


レイナ「ロキ!私の想区を返して!!」

レイナは何度も何度も、あきらめずロキに向かって行っている。

ロキの色はだんだん透明に近くなり、徐々に消えていった。

ロキがいたであろう場所にレイナが座り込み、頬から涙が伝い落ちる。

そこにロキの声だけが聞こえる。

ロキ「消えた想区は戻らない。これは決まっていることだ。この旅の最後にまた会おう。」

そういってロキの気配は消えてしまった。


座り込んだレイナのそばに皆が集まる。

シェイン「レイナ、元気出して。」

涙をぬぐってレイナが立ち上がる。

レイナ「もしかしたらと期待していただけに、ショックも大きいわ…」

エクス「まあ一国の王女の証明ができただけでも良しとしませんか?」

レイナ「今後は『ポンコツ姫』ではなく、『レイナ姫』と呼ぶようにっ!!」

一同は、渋々うなずいた。


シェイン「悲しいけど、幻は幻…ね」

レイナ「絶対にロキのところに行って倒してやるんだから!!」

レイナの決意は、さらに強くなったようだ。


いつの間にか今いた想区は消えて、気が付くと辺りは沈黙の霧に包まれた森になっていた。


                                End

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グリムノーツ 消えた想区 @nori3110

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