第6話 城の中心へ

ほどなく王室と思われると重厚な扉の前に到着した。


レイナ「もしかしたら、お父様やお母様がいるかも…?」

そう言ってレイナが扉を開けて、突然走り出してしまった。

タオ「おい!待てって!危険だぞ!」

慌てて皆が追いかける。

何とか部屋の中ほどで追いついた。

そこには、すっかり肩を落としたレイナがいた。


レイナ「…いない…」

タオ「突然走り出すなんて無茶するなよ」

レイナ「やっぱり、もとには戻れないのかしら」

シェイン「もしかしたらレイナの強い想いがきっかけになって、この想区が出来上がってしまったのかも…?」

エクス「幻ってことですか?」


シェイン「それなら、滅びてしまった想区が出来上がったり、ロキのドッペルケンガーが現れたことや、人っ子一人いないことにも納得ができるかも・・・」

レイナ「じゃあ私の想いで幻の想区が出来上がり、私たちはそこに来てしまったというの?」

泣きそうな顔をして問いかけるレイナ。

幻であれば当然、ヴィランを倒そうがロキを倒そうが、元に戻るなんてあり得ない。

そうなると、レイナのガッカリ感は計り知れない。


そんなやり取りをしていると、床からヴィランが湧き出てきた!

タオ「考えるより、ヴィランが来ているんだが…」

シェイン「そうね、まずはこいつらを蹴散らしてから、また考えましょう!」

一同は栞を構えた。



やっとのことでヴィランを一掃し、一同はまた集まった。

気のせいか、なぜかロキの影が一層薄くなったように見える。

しばしの時間、何か変化があるのではないかと待つ時間が流れる・・・

そんな中、沈黙を破ったのはレイナだった。


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