works/1177354054880234276
『ただ夢を見た』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880234276/episodes/1177354054880234326
改めて考えてみれば、ネット小説の第一話というものは、曖昧模糊としたプロローグか、言い訳染みた設定解説か、書かれる保証のないクライマックスが多くなってしまうもので、雑誌連載ならば単行本にも収録されない予告編のような物となるのは当然の帰結である。そういうフォーマット、そういうカルチャエリアなのだし、「二話目を開く読者の労力」は「二行目で閉じる読者の気軽さ」により、状況次第では考慮に値しない要素となり得る。
だからこそ可能なのは、この「夢」をモティーフにした文体だ。ぼんやりとした断片的な描写は夢へのオマージュであるけれど、それをタイトルと合わせて意識させることで自覚的な手法であると理解させることは、一手として加えても、そう悪くはないものだろう。にも関わらず、その神に約束されたかのような夢落ちは、時代とジャンルによって封殺され、読者の判断を歪ませる。
迷いとは疑いであり、疑念こそ謎だ。これは、そういった布石なのである。
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