ザクっと読める1話~6話までのあらすじ

 伸ばした爪を木に刺し、爪片を幹に残すことでその木に命令、操れる力を持つ高校生、加田恭かだやすしは、春休み中に偶然会った同級生、岸崎匡直きしざきただなおになぜかその爪が刺さってしまう。

 直後、爪の持つ支配力から岸崎本人を守る゛免疫゛だと自称する別人格『匡直』が出現し、免疫力だけでは体に入った爪片を排除できないから、取り除く方法を直に教えろ、と恭に迫る。


 しかしこれまで爪が人に刺さったことは無く、取り敢えず解除法の1つ、命令を繰り返し、彫爪ほりづめ(対象の中に爪片を残すことで、恭の爪側に出来る透かし彫り模様の爪)を劣化させ、崩すことで体の爪片を取り除くという方法を試してみることにする。


 その後ある偶然から、匡直に人並み外れた高い身体能力が付加されていることが判明すると、いわば動かない木を動かす(操る)とも言える爪の力は、動ける人間の場合だと、常人にはまず不可能な動きを可能にさせるものになるらしいと分かる。

 つまりは付加されたこの身体能力を使いまくれば、彫爪の劣化に繋がる筈と、その深夜、並外れた匡直の動きがバレぬよう、山中にある施設の駐車場で恭も協力しつつ、爪崩しを開始する。

 しかし途中で人に気づかれ予定を切り上げる羽目となる2人。更にその帰途、歩道橋から飛び降りようとする少年(秋)を見つけ、落下直後で匡直が救うという事態も起きる。


 一方、助けられた秋は気が動転したまま、目に入った恭の自転車に乗り逃走する。逃げ切った辺りで冷静さを取り戻すにつれ、漸く自身が有り得ない形で助けられたことを自覚すると共に、その相手にもう一度会いたいと願った秋は、乗り逃げした自転車をネタに接触することを思い付く―――。

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