第3話 毒は内部被曝している

こんにちわ、しろまるです。


ここでは、毒親からの虐待体験談と、そこから脱出する方法について、つらつらとエッセイ形式でつづっていこうと思っています。


毒親の被害者(ここでは「毒こども」と呼ぶことにします)の共通点として、“心に余裕がない”ということが挙げられます。


たとえば、休みの日なのに落ち着かない。何かに急かされているような気がする。失敗を極端に恐れる。自分のお金なのに自由に使ってはいけないような気がする。誰も怒らないのに、ビクビクしている。人の目が気になる(否定されるような気がする)。などなど。


というのも、毒こどもは“何も悪いことをしていないにも関わらず、常に叱られているような状態”だからです。


誰が叱っているのか?


これは、内部被曝みたいなものです。


毒親から放たれた毒が、こどもの体内に残っており、そこから常に毒が放出され続けている。


もっと言えば、頭の中に小さな毒親が住み着いていて、それが事あるごとに文句を言ってくるので、たとえ自立し、一人暮らしをはじめても、結婚して家庭を持っても、そいつがいる限り“叱られ続ける”のです。悪いことしてないのに。


だから、極端な話、毒親を殺してしまったとしても(物騒な話ですが)、地球の裏側まで逃げても、支配からは逃れられません。


〇「褒めてくれる人」を心の中に飼う


では、そんな無限に毒を放出し続け、内部被曝を起こし続ける毒に侵された、毒こども。死ぬまで苦しみ続ける運命にあるのか…?


と言えば、そんなことはありません。


風邪をひくと、体の中で白血球が戦ってくれるように、毒に対抗できるものを用意する必要があります。それが「褒めてくれる人」です。


それも、無条件で褒めてくれる人です。今まで、褒められた経験はありますか? なかったとしても、ドラマの俳優さんや、アニメやゲームのキャラクター、架空の人物でも構いません。なんだったら、「こんな人がいたらいいのにな」みたいな人でもいいと思います。


「ひとりで朝起きたのか!そうか偉いなあ!」(*´∀`*)

「ご飯全部食べたのか!偉いなあ!」(*´∀`*)

「今日も仕事頑張ったか!そうか!偉いなあ!」(*´∀`*)


内部被曝を止めるのではなく、内部被曝と同じくらいのパワーで自分を褒めて褒めて褒めまくる。そして、「そうか!私偉いんだ!」と実感する。実感できるまで褒めること。


頭の中に住んでいる小さな毒親は、きっと「何さ!あんたなんか褒められるようなこと、何もしてないんだよ!」と言ってくるでしょう。


しかし、褒めてくれる人はこう言います。


「そんなことないよ。呼吸してるし、ご飯を噛んで飲み込んで、お風呂に入ってきれいにして、それだけでいいんだよ。それができるだけで、すごいことなんだよ! 今日もここにいてくれて、ありがとうね。あなたは、かわいい、かわいい子なんだよ」


毒親がいくら暴言を吐こうと、無視して、褒めてくれる人の言葉に耳を傾けます。毒親は、ただ遠くでわめいているだけの、孤独な存在になります。それでいいのです。


嫌いな人の、汚い言葉に耳を貸してはいけません。


嫌いなものを見て、嫌な気分になる必要はありません。


嫌なことを思い出して、落ち込む必要はありません。


きれいなものを見て、きれいな言葉をきいて、心の中をきれいにしておけば、毒親の毒は無効化していきます。


“毒親から逃げる・否定する・攻撃する”、というネガティブなことではなく、「視界に入っているけれど、見ていない」「聞こえてはいるけれど、理解はしない」「そこにいるけど、気にしない」ということが、最終的に毒親から逃れるヒントとなります。


つづく


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る