第11話 日の陰

たまに太陽が恨めしいと思うことがあるのも人間ということだ。

悲しい自分の現状に、辛く思う時がある。

幼い頃に思い描くものは子どもの生命の息吹によって膨らむ神々しいものだ。

そんな自分が過去から責める。

私は黙って耐え忍ぶしかない。


日の当たる場所の居心地は酷いもので、

今日もまた火傷をした。

日陰が落ち着くのだ。日向は好きではない。

今の自分を表す心は荒んでいると誰かが言う。

誰かが笑っているのだと、怯えて咽ぶ自分がいる。

日の光はいつもと変わらず温かくそれが恨めしく感じる時、

私は日の偉大さと自分の卑屈を知る。

転倒してはいけない。

太陽は偉大なのだ。

私は黙って日陰に入る。

しかし決して忘れてはいない。

今はただ日の陰で

静かに体と心を休める。

私はまた帰っていこう。


日の当たる場所こそに

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