第4話 幽霊と猫
興味のある方は見てください。決してきもちのいいものではありません。幽霊と猫の奇妙な話。
※
私は猫よ。名前はまだないの。
どこかで聞いたことあるですって?そんな人間の事情は知らないわ。
私はもう大人よ。もう
でも最近家から別の所に移されたの。私が悪いことしたからかしら?ご主人様は私が泣くと叱るから…………。ご主人様はここにはいないわ。先生もいないの。先生はジョーブツでもしたのかしら?ここにいるのは人間の子供達だけ。
じゃあなんでこうなったかを先生と出会った時から話すわね。
「…………あなたはだーれ?」
うお!?ビックリしたー。…………お前、俺が見えるのか?
「見えるわよ。どうして浮いてるの?なんか透けてるし。ご主人様はそんなことできないわ」
ご主人様って…………ああ、あの性格悪そうな女か。俺は死んだんだよ!殺されたの!!クソッ、女子高生なんかにちょっかい出さなきゃ良かったぜ
「ふーん…………。ねえ、なんか食べ物なーい?私、とってもお腹すいてるの」
そのご主人様にもらってないのかよ?
「もらってないわ。猫は自分で獲物を獲るんだって言われたから」
…………。猫ならネズミでも獲ればいいじゃないか。たしかあのタンスの裏にネズミがいっぱいいたぞ(笑)全くぼろい家だな、ここは
「どうやって獲るの?」
それは…………。バッ、てやりゃ獲れんじゃね?
「ふーん。やってみるわ。…………バッ…………獲れた!!凄いわ!!あなたいろいろ知っているのね。ねえ、私の先生になってちょーだいよ。私、ご主人様以外の人間に会うの初めてなの」
うえ、本当に捕まえんなよ…………。お前…………イジメられてるのか?体から血がでてるぞ
「しつけだって言われたわ」
…………。まあ俺は死んでるから関係ないけどな。どれ、そろそろ他の家でも覗くか。成仏する前に楽しんでおかないとな。あばよ
「…………いっちゃった。もっといろいろ教えてほしかったのに…………。まあいいわ、久しぶりのご飯がとれたんだから」
おいおい。気になって戻ってみれば…………。お前なー、ウンコとかオシッコは決まった場所でしろって!
「でもご主人様はこの部屋からでるなって…………」
今はいないんだろ? じゃあいいんだよ!
「でも…………」
いいから付いてこい!…………いいか、ここでするんだ、分かったな!
「分かったわ先生。先生はいろいろ知ってて凄いわ」
先生って…………。お前、名前は?
「名前はまだないわ」
なんだそのどっかで聞いたことあるセリフは…………。
「私は聞いたことないわ」
分かった、分かった。俺がなんとかしてやるからまってろ、誰かの耳もとで叫べば霊感の強い人なら気付くだろ
「レーカン? の強い?」
お前みたいなやつのことだよ!まあもう少しの辛抱だ。今度こそ本当にサヨナラだからな、じゃあな!
「…………いっちゃった。シンボーってなにかしら?」
そして今度こそ先生は戻ってこなかったわ
それから何日かたったころよ。私がこの場所に連れてこられたのは。なぜかその日は人間がいっぱい家にきたわ。
「開けろ!警察だ!!この家で女の子が虐待を受けていると連絡があった!!」
「う、家には子供なんていませんっ!!ね、猫です猫!!名前はまだありませんが…………」
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