4.あいすくりぃむ
しょうがないので袋を開けた。
確かにプラスチックはネロの時代に無かった気がする。というか、あってたまるか。
「おおー」
まるで子供のようにネロの目が輝く。
おいこら。ちょっと退化してないか?
ネロがアイスにかぶりつく。
「……!?」
頭の上に『!?』の文字が見えた……気がした。
無言でパクパク食べている。
どうやら気に入ったらしい。
「もきゅ。おかわり」
いつの間にか全部食べてしまっていた。
「あまいつめたいふつくしい」
なんだ今の。
だがしかしもう今日は食べさせない。理由は実に単純明快、太るから。
そよことを伝えたら、
「嫌だ嫌だ私もっとたーべーるぅ」
一人称まで変わるほど悔しがった。
ちなみにこの後はネロの一人称が私になった。
背伸びをしていたのだろうか。推測でしかないが。
ところで気になったことを聞いてみる。
「で、うちの妹はどこへ行った」
これでも一応兄である。妹の心配くらいする。
そして帰って来た答えは、
「知らない」
「……は?」
この王様、知らないと言ったのか?
「てか私だってここに来た理由を知らないんだし」
さいですか。すいませんね。
俺はため息をついていた。
我が家の妹よ、帰ってこい。
―――――
年内投稿とは何だったのか。誰か殴ってください。
次回は、妹さんの話です。多分。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます