3.もうなんかいろいろめんどくさいのでとりあえずアイス食べましょ?
ネロ(?)を椅子に座らせる。
「一体お前は何者だ」
しょうもないが、こいつがアイスに食いつかないのはおかしいのだ。今までの経験がそう言っている。兄としては、これは天変地異にも等しいと思っている。
……人としては、かなりねじ曲げられた性格だと思うが。
「だから、朕はネロ。ローマの王じゃ」
「……はぁ」
そもそもアンタ男だろうが。
そんなことを臆せず言ってみた。どうせ偽物だ。
「あ、朕は、別世界の人間じゃよ?」
「は?」
ご都合主義にも程がある。
「平行世界なんていくらでもあるのじゃ。もちろん朕のような女ネロもいる」
「はぁ……」
話が超展開すぎてついていけない。
「そして朕はここに流れ着いた」
以下ちょっとややこしかったので要約する。
死んだと思った彼女(もうここには突っ込んではいけない気がする)は、死後の世界(彼女談)で色々なネロに出会ったらしい。この世界のように狂ったネロ、なぜか葡萄に魅了されたネロ、ドルチェ・ビータ(アイスクリームの祖先に当たる、と高校で習った)を愛してやまないネロ、善政を行ったネロ、その他色々なネロがいた、らしい。
というか死後の世界ってあったのか。
「そして目覚めるとなぜかここにいた、と」
「そういうことじゃ」
「……訳分かんねぇ」
「で、どうする?」
どうするって何をだ。そう言いたいのをぐっとこらえて、
「どうするって何をだ」
言った。意味がなかった。
「これ」
ネロがそう言って指差したのはアイスクリーム。
「なんか冷たくてなんかすごそう。そしてなんか美味しそう」
なんかなんかとうるさいので袋を開けろと促す。
「……袋? これが!?」
……めんどくさい。俺はそう思った。
―――――
これ絶対某FG〇に影響受けてるよね、と鈴木は思った。
それと更新についてはあいかわらず不定期です。でも年内には絶対書きます。
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