DAY1

2.ネロ・モトゥーシ

「我が名はネロ・モトゥーシである!」

 突然、妹がそんなことを言い出した。

 というかモトゥーシってなんだ。ネロ帝の名前はネロ・クラウディウスだろうが。

 そんなことを思った俺に、妹は突然こんなことをぬかした。


「ん、お主、何者じゃ?」

ひとみこそ何者だよ! なんでそんなことを言い出したんだよ!」

「じゃから、朕はネロじゃて。それより朕の質問に答えよ」

 こんなときはいつになっても聞かないのでしょうがなく答える。

 ちなみに、瞳とは妹の名前だ。遅くなってごめん。……誰に謝ってんだ俺?

「俺は本巣隆也もとすたかや。お前、本巣瞳もとすひとみの兄。高校一年。」

「ほう、兄か……」

 瞳は何故か今日に限っていつもよりテンションが高い。こうやって本物のように振る舞うのがその証拠だ。

「朕はネロじゃ。どうやらこの世界に迷い込んでしまったらしい」

 もう何かめんどくさいので今日の分のアイスを渡す。

「……何じゃ、これ?」


 普段の妹ならこれで元に戻るのだが、何故かネロこいつは疑問を持った。

 まさか、本物とかいうなよ。


―――――


 アイスを愛す、と彼女は言ったそうな。


 更新遅れてすみません。不定期だから良いよね(逃げ)!

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