第38話 EとFの戯言②


E「最近寝不足だ」


F「夜更かしでもしているのかね?」


E「いや、寝つきが悪くて」


F「私は眠れないときに、よくシカクナマコのことを考えているよ」


E「なんだそれ」


F「主に沖縄の海に自生する、ナマコの仲間だ。少し変わった性質を持っていてね、触り続けると体が溶けてしまうんだ」


E「へえ」


F「完全に体が溶けてしまうが、何時間もかけて体が復活する」


E「何か怖えな」


F「私はそのナマコが、完全に溶けてしまった後も、生きていると言うことが出来るのか、再生した後のナマコは、以前のナマコと同じなのか、溶けているナマコはどこで思考しているのかということを考えている」


E「夜眠れないと、そんな難しいこと考えるのか」


F「ああ。そして段々と生命のことや、なぜ自分が生きているのかということまで考えてしまい、最終的に眠れなくなる」


E「逆効果じゃねえか」
































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