光秀の話し方

kingsglaive

第1話光秀の話し方

明智光秀、美濃土岐氏の流れを汲むと言われるが半生はなぞに包まれる。歴史に登場するのは足利義昭の従者としてである。しかし訛りがあった。今の岐阜であるが東海圏の。信長、秀吉と同じである。


義昭の使者として岐阜を攻め落とした信長を訪ねた時のこと。義昭は将軍を狙っていたが今は兵を持たず、京都は三好長慶が治めていた。兵が欲しい。


光秀から信長へ話し出した。


信長様拝謁賜り恐悦至極に存じまする。

足利義昭公に置かれましては将軍家に産まれながら不遇被り、今は兵に恵まれませぬが、信長様のご尽力いただければ将軍殺しの大義名分のもと、三好をば打ち取りいただきたく。義昭公将軍職復興の際は何なりと褒美は思し召のまま。何卒お力をおかしくだせぇ。


え?

お主どこ産まれだぎゃ?


信長が聞いた。


美濃にござります。土岐の流れを汲むだぎゃ。


で、あるぎゃ。

きめただぎゃ。

おぬしが家臣になるなら義昭たすけるだぎゃ。


ギャグではない。標準語などないこの時代方言こそ言葉である。光秀は京にあったので京言葉はわかっていたが。。

信長は同じ方言に親しみを覚えた。

と同時に京へのつなぎをつけたかった。


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