同日 今日

 トイレでの苦中のあと、時間になったので病棟へ戻る。

 大丈夫だ、心とは反応だ、反応は変えることができる、そう考えればすぐに何ともなくなる。

 病棟に戻り、残りの一日を過ごす、何でもない、何もない。

 大丈夫だ、ルールブックを読み、そうすればすぐに忘れた。

 その代わり、オタクという特性により、妄想止まらず眠れないという事態になるが…。

 その方がずっとマシで、消灯時間になればテレビも見れなくなって、只薄暗い中、眠るという行為をしなければならない、人の振りができなくなる。

 その方が恐ろしいから、妄想で何時間も眠れない方が間仕マシ


 しかし、朝は平等に、皆起こされる、寝起きの悪い私は、起きてから人の振りをするために時間がかかる、起こしに来る看護師とも口を利かない、どんな言葉が飛び出すか、自分でもわからないから。

 反応だ、すぐ切り替えようとした、しかし、体が追い付かない、食堂に行くことを拒んでいる、食事の時間からもう一時間だ、はた迷惑な存在だ。

 こうして人の振りもままならないまま、食堂ですっかり冷めてしまった食事を摂ろうと。


 食事をとろうとした、一人に見られていた、私が

 人の振りをしていない私が

 どんな奇怪キッカイなものに

 見えたんだろうか。


 途端に居づらさを感じ、近くのトイレへ逃げる、視線は恐ろしい、私には視線が訴えてくるものを読み取れないから猶更。

 しかし、用意された食事を放置するのも、と、戻る、誰の顔も見ないように。

 すぐに、食事を食べ終えて、部屋に戻った、そうして外出の準備をする。

 外出の準備をし終えた時だか、夜勤の看護師に声をかけられる。


「せっかくだから一緒にバスに乗りましょう」


 今日の出来事なのにこれくらいしか覚えていない、が、こんなことを言われ、た。

 朝あれだけ迷惑をかけたのに、どういう思惑か。

 特に断ることもなくバスに乗り合わせることにした。


 色々な話をした、内容は覚えていないが、漸く外出する前に人の振りをできたから、会話もそれなりにできるようになった。

 しかし、声が震えそうになる、人でないものが出てしまいそうになる、ぐっと堪えた。

 結局、看護師の思惑は分からなかった、ただ単に放っておけなかったか、バス酔いでもするんじゃないかと気にしていたか、本当は仕事のうちだったのか、私の知るところではない。


 そうして看護師と別れ、今に至る、ネットカフェの個室、人の振りをしなくていい場所、なんだか安心できる、誰にも見られていないから。

 しかし今日も、そろそろ時間である。

 帰らなければ、なんだか、昨日のように、衝動が襲ってきている。

 もう十分しかない帰らなければ、次に書く話は特になければ趣味であるTRPGを行った時の話にしよう。


 おそらく近く、この衝動を抑えられず、暴走してしまう。

 そうなればもう外出もできなくなるだろう、ここに来れなくなる、先に言ってしまうと、この御話は途中放棄の可能性が高い。

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