第24話 愛する人
リューンはあれ以来物思いにふける事が多くなる
「リューン・・・どうしたの?」
「いや、なんでもないよ」
「そう、最近なんだか元気がないような・・・」
「気のせいだよ」
「そう・・・」
2人仲良く過ごす
「ククク・・・今に見ていろ、女神は俺のものだ・・・」
盗賊の頭は笑うのだった
ー式まで3日前ー
「リューンこれつけたいのだけど、どう思う?」
「これは俺が選んだ髪飾り」
「あのドレスに似合うと思うの」
「ああ~姫羅がいいと思うなら構わないよ」
姫羅は嬉しそうに笑うのだった
「姫羅・・・」
「なにリューン?」
「結婚・・・やめないか・・・?」
「えっ!」
驚く姫羅にリューンは抱きしめながら言うのだった
「このままで俺は十分幸せなんだ・・・」
「でもシン様達が・・・」
「確かに掟の事もわかっているが・・・」
「なら・・・ほかに良い人でも・・・」
「違うよ!勘違いしないでくれ俺は君だけだよ・・・」
「じゃどうしたの・・・?」
「俺だけの物にしたら姫羅が消えてしまいそうで・・・」
「クスッ、消えないわよ!約束したでしょう、この命尽きるまで貴方のそばに居ると」
「ああでも本当に俺で良いのか?」
「今更なによ!私はリューンだけのものよ」
「有難う・・・」
金の鳥の言葉が気になるリューン
夏が終わり秋の訪れ実りの秋とともに結婚式が始まった
「リューン素敵ね」
「姫羅こそ美しい・・・」
「やっと貴方の妻になれるわ」
「ああ・・・さあ手を」
誓を交わし指輪を交換をしたのだった
「これ以上の幸せはないな」
「ええ」
民衆に挨拶をするためテラスに出た二人民衆からのため息と歓声が響き渡るのだった
民衆に手を振るのに気を取られ後ろを気にしていなかったが何者かの走り寄る足音に気づいたのは姫羅だった
「危ない!!!!」
ドン!!
リューンを突き飛ばした姫羅の体を貫通する剣先がリューンには見えた
「姫羅!!!!」
くずれ倒れそうな姫羅を抱きとめたリューンは悲しげな顔をした
「リューン・・・ゴホッ!」
「しゃべるな!!」
純白のダレスがドンドン姫羅の血で真紅にかわっていく姫羅を刺した盗賊の頭は警備によって始末され
「姫羅大丈夫だよ」
姫羅を抱き上げ歩き出した
「リューン!どこに?」
「シン様大丈夫ですよ」
馬にまたがり走りさったリューンが来たのは遺跡あとだった
「姫羅・・・君を死なせるわけにいかないんだ」
「リューン・・・何・・・を・・・」
しゃべるのがやっとの姫羅
「金の鳥よ居るのだろ!!」
祭壇に現れた金の鳥を確認して歩き出すのだった
「クッ!いや・・・リューン・・・私は・・・」
「いいんだ姫羅愛してるよ」
「駄目・・・お願い・・・離れたくない・・・」
「俺もだよ・・・でも君はこの世界では生きていけないんだ俺とともに暮らすことも」
リューンの目からは涙が流れ落ちていた
決心がついたのだな・・・
「ああ!彼女を元の世界に帰す!!」
そうか・・・
「彼女は帰れば死ぬことないんだな!」
ああ・・・
約束しよう・・・
最後にリューンは姫羅にキスをした
「俺の妻は姫羅だけだよ・・・」
姫羅は話す事もできずただ泣くだけだった
さぁ・・・
ここへ・・・
リューンは金の鳥に姫羅を渡すが姫羅がリューンの服をつかみ離さないのだった
「姫羅・・・離すんだ!!」
姫羅が最後に発した言葉は
「愛してる・・・リューン幸せになって」
姫羅の手から力が抜け目を閉じるのだった
「姫羅!!!」
大丈夫だ・・・
金の鳥と姫羅は消えって行った
「姫羅!!!!
うっ・・・クッ・・・!!」
俺は姫羅だけなんだ・・・
一生一人で居るよ・・・・・・・
遺跡跡にはリューンだけ取り残され初めて声を出して泣た
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