第11話 お互いの気持ち

リューン達の生活も穏やかに過ぎていく。


毎日が同棲中の恋人同士のように感じた姫羅だったが・・・


リューンは確かに素敵な人でも私はこの世界の人間じゃない好きになっても良いのかな?


前に踏み出せない姫羅、リューンは何気ない姫羅の心遣いにドンドン好きになり愛し始めていた


「姫羅」


「はい」


「俺の事を名前で読んでくれないか・・・」


「えっ!?」


「あの~てっ言われる度に姫羅が遠く感じる・・・」


「分かりましたリューン」


「有難う、それとこれから街の視察で王の付き人をするから遅くなる」


「夕食は?」


「多分済ませてくる」


「はい」


「行ってくる」


「行ってらしゃい」


笑顔で見送る。


視察中、綺麗な金の髪飾りがありリューンは姫羅に似合うと思い買うと王妃がシンが話しかけてかけてきた。


「珍しいな女にかリューン?」


「あ、はい・・・」


「そうか、その相手が喜ぶといいな」


「はい」


日も暮れ帰りがかなり遅くなるリューンだったがリューンが静かに家の鍵を開けると・・・


「お帰りなさいリューン」


笑顔で迎える姫羅が居た


「ただいま・・・寝たかと思っていたよ」


「少し眠いけどまだ大丈夫」


その気遣いにリューンは姫羅を完璧に愛してしまったのである


リューンは姫羅の手を取りソファで優しく抱きしめる


「リューン?」


「ごめん・・・少しだけ抱き締めさせてくれ・・・」


「・・・・」


「姫羅・・・君の事が好きだよ・・・」


愛しい眼差しで見つめるリューン


「リューン・・・でも私この世界の人間じゃ・・・」


「姫羅がこの世界の人間じゃなくても同じ人にはかわりない今すぐにとは言わない姫羅が好きになるまで待つよ」


「リューン・・・」


迷う姫羅


「これ・・・」


「えっ、私に?」


「ああ・・・」


姫羅が包を開けると綺麗な金の髪飾りだった


「わぁ〜綺麗〜」


リューンは髪飾りを姫羅の髪に付け又抱きしめる


「綺麗だよ、よく似合ってる」


「有難う、大切にするね」


眠そうに言う姫羅


「リューンもう・・・寝なくちゃ・・・」


「もう少しだけ・・・」


「うん・・・」


リューンに抱き締められて心地よかったのか姫羅はいつの間にか眠っていた


「姫羅・・・愛してるよ・・・」


姫羅の額にキスをしたリューンだった

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