英雄の凱旋

GM:

 遠征から帰還したロリアとクスクル、そして騎士団が城に凱旋がいせんすると、フリーダ王女やヴィクター王、そしてレインが迎えてくれます。


 フリーダ「ロリア隊長、クスクル様、このたびの遠征、ご苦労さまでした。聞いた話では『闇』の本体に打ち勝ったとか……痛かったですよね? ああ、それはもう……ウフフうらやましい……」


 レイン「師匠ー! おかえりなさーい!」 (※お城では召使いなのでメイド服です)


ロリア:

 そういえばクスクルの姿は誰も疑問を抱いてないというか、それがもう当たり前の状態なんですよね?


GM:

 うーんと、レインはペットのアライグマを抱いて「おかえりなさーい」とか言ってますね。


ロリア:

 おやぁ?


クスクル:

 あれぇ!?


GM:

 レイン「あれ、師匠ってそっちだっけ!?」


クスクル:

 「こっち、こっち!!!」


GM:

 レイン「ごめーんちょっと毛がふさふさしてたような気がしちゃってー」


クスクル:

 「しつれいな、ムダ毛の処理くらいしてるよ!」 なんだこれ!?


ロリア:

 監獄世界の記憶持ちが天然でボケられるとわかりにくいぞ!


マーシュ:

 仕方ないな!! うん!!!


GM:

 レイン「でもさすが師匠! まあヨルムンガンドを倒したんだから楽勝ですよねー」


 さて、ヴィクター王はヨルムンガンドという単語に「えっ?」という顔になります。


 ヴィクター王「ヨルムン……なんじゃそれは?」


マーシュ:

 (えっ王様知らないの……? ってそういえば監獄世界にいませんでしたね。魔王さんも何も知らぬに違いない)


GM:

 ヴィクター王「……さて、騎士ロリア、そして狩人クスクルよ、このたびは大儀であったな」


クスクル:

 「うん、すごく大儀であったよ」


ロリア:

 「はっ、騎士として当然のことを……ってクスクルさん!?」


GM:

 ヴィクター「ご、ゴホン! まあよい。わしは今の時代の人間をみくびっていたようじゃ……うちの騎士や、遊びに来ておる狩人がまさか尋常ではない強さや倒す手段を持っていたとは……」


 騎士団に勇者クラスの人材が混ざっててなにげなく世界の危機が解決してしまったとか本当にどんなんだ!


ロリア:

 物語として破綻している!


マーシュ:

 聖武器しょっぱな持ってるとかびっくりですよね。


ロリア:

 「詳しいことは王女に聞いていただければ」


GM:

 ヴィクター「う、うむ?」


ロリア:

 ってここの王女ってドMなんです?


マーシュ:

 ドMの気配しかしない!! うふふっていってたし。


GM:

 はい、さっきの発言を見ても分かりますがこの世界の王女は、監獄世界の記憶持ちでドMバージョンですね。


 ちなみに、ヴィクター王は最初に『闇』が討伐されたという報告を聞いてアゴがはずれたそうです。


 「わしのやってきたことは……いったい……」みたいな顔になってたとかなんとか……。


マーシュ:

 王様ー?!


GM:

 ヴィクター「さて、騎士ロリアと狩人クスクルにはそれぞれ名誉騎士と名誉狩人の称号を与えよう! 今後も国のために戦ってもらいたい」


 といって何か勲章とか山ほどのボーナスとかもらっちゃえます。


クスクル:

 じゃぁ土地を買って住民を住ませて領国経営をしよう。


マーシュ:

 おーっとクスクルくん、別のゲームをはじめたぞー?!


ロリア:

 「我が命は王国と共に」 こちらはそう言って膝をつきます。


GM:

 ヴィクター「うむ、今後の働きにも期待しておるぞ、騎士ロリア」


マーシュ:

 ロリアさんの騎士っぷりがかっこよい……。


クスクル:

 うーん、うーん、じゃぁロリアの真似しておこう。


GM:

 では謁見シーンはこれにて終わりです!


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 さて、事情を分かってる王様は、彼にしては非常に珍しく、国を挙げての宴や祭りを開きました!


 王様が自ら宴や祭りを開催するという、こんなことは初めてです!


クスクル:

 ニセモノだぁぁぁぁぁぁーーーっ!!!!!


ロリア:

 事情を分かっている……けどロリアとクスクルの強さの秘密はきっと分かってない。


ワイズマン:

 王様の中では2人が新たなる脅威としてマークされているに違いない……。


マーシュ:

 あぁ、リアル……。でもフリーダ王女とかデュークガルツとかがわかってくれてそうだから、そのへんに聞いてもらえれば何とかなりそう、うん!


GM:

 まあその辺は説明してくれる人がいるので何とかなりそうですね。


 とりあえず街も城もお祭り状態です! 遠くの国で世界滅亡の原因が絶たれたので国の人達は何が起きたかよく分かってませんが、みんな楽しんでいるようです。


 城での晩餐の客をよく見れば、ロリアがかつて出会った魔王と同じ顔の人物もいたとかいなかったとか……。


ワイズマン:

 魔王さんいたんですか! よかった。


GM:

 はい、でも魔王さんはこの世界でまだ一回も出番のないまま終わりました。


マーシュ:

 魔王さんいいな! いいなー!!!!


GM:

 ドレスで着飾ってますがロリアさんとクスクルさんから見るとどう見ても魔王です。


 魔王に挨拶あいさつする?


ロリア:

 1回見ているような……と思いましたけど、そういえばその部分無かったことになってるんでしたっけ(1周目)。


GM:

 はい、魔王と遭遇したことはなかったことになってますね! ロリア的にはまだ起きていないルートの未来を見て来たことになりますから。


マーシュ:

 そっかー、1周目の記憶はないのか……。


クスクル:

 ルールブックの魔王のイラスト通りの姿ではないんだよね。


GM:

 そうですね、さすがにちょっとまともなドレスを着てますよ。


 まともってのははいてるかどうか怪しい服ではないというくらいの意味ですが!


ロリア:

 「あなたは……」


GM:

 魔王「ん? ああ、あなたが騎士ロリアか」


 魔王「このたびの働き、誠に感謝している。私の仕事はなくなったがな……フハハ!」


ロリア:

 「いえ……」


 そして彼女を見ながら色々考え事を巡らせます。


マーシュ:

 魔王さんカミングアウトした。


ロリア:

 まだ魔王とは言ってないからセーフ!


GM:

 それにこれだけだと何のことか分からないから!


クスクル:

 「そしてボクがクスクルだよー」


GM:

 魔王「ほう、片方は妖精だったと聞いたがこんなに可憐な少女とはな……2人とも、よければこれからもこの国を守ってやってくれ」


クスクル:

 「……この人すごいわかってるじゃない、ボク可憐だよね」


GM:

 まだ事が起きてないのでぶっちゃけ話も聞けますよ。


クスクル:

 (真面目な話はロリアに任せて豪勢なお食事をテーブルの上で食べてるよー)


ワイズマン:

 (客「すげえ! あの妖精、自分の体の何倍のメシを食うつもりなんだ!」)


クスクル:

 (飲み過ぎて吐いてるよー、ゲボボボボボ)


ロリア:

 「ああもう、クスクルさん、何やってるんですか! と、すみません、あちらに行きますね!」


GM:

 魔王「ああ。では、また」


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 さて、ひとまず用意してたイベントはこんな感じですが、パーティー中のロリアとクスクルの会話シーンを挟んだりしてもいいですよ。


 夜のパーティー中に2人だけでベランダに出て会話するシーン的なノリで……。


 ……クスクルじゃダメだあ……(頭を抱える)。


マーシュ:

 GMー?! サジ投げないでー?!


GM:

 お二人になつかし会話とかないんですか! この! なにか!


 事情を分かってる同士の2人だけの会話を、夜空が見えるベランダで話したりとかですね!


ロリア:

 そんなことクスクルさんができるわけないじゃないですかやだなー。


マーシュ:

 ですよねー、ハハハ。


ワイズマン:

 ここは2人だけのリバースを。


GM:

 ではあれです、夜空の下、ロリアさんがクスクルを城のベランダで介抱しているシーンにしましょう。


クスクル:

 クスクルがロリアの背中をさすっているシーン!


マーシュ:

 逆でしょ!!!


ロリア:

 「まあ、色々ありましたけど、終わり良ければ全て良し、って感じですね」


 そう誰に聴かせるのではなく、小さくつぶやいたロリアはふと空を見上げた。


マーシュ:

 (このまとめ力……すばらしい)


クスクル:

 「生きて帰ってこれて良かったよね。ゲボボーーーー」


ロリア:

 「(シースさん、私、これからもちゃんと生きていきますから――)」


GM:

 (なんというスルー力……)


 ではそこに、フリーダ王女とレインとデュークガルツと黄金タクーシがやってきます。


ワイズマン:

 不穏な面子が2人もいる! まともなのはガルツだけか!


GM:

 そうかも。


 フリーダ「ロリア様、クスクル様、このたびは本当にお疲れ様でした……前の戦いも、今回の戦いも」


クスクル:

 「(あ、でも、いま死にそう、いま死にそう……)デロロロロロロロロロロー」


GM:

 フリーダ「『闇』の脅威は去りましたが、またいずれ新たな脅威が現れるかもしれません。ロリア様、クスクル様、そのときはまた、戦ってくれますか?」


ロリア:

 「はい、もちろんです」


 「謁見の間でも答えましたが、私の命は王国と共にありますから」


GM:

 フリーダ「ありがとうございます、ロリア様。またいつか、お話をしましょう。あなたと私は仲間なのですから……」


クスクル:

 「ゲボ、オボボボボ……」 (うん、もちろんだよ、と言ってるつもり)


GM:

 フリーダ「ってキャー!」


ロリア:

 「見た目が妖精になった分、絵面が余計に酷くなったような……」


GM:

 レイン「師匠ー! もう全部出しちゃえ!」


クスクル:

 「全部って内臓も?」


GM:

 レイン「カエルみたいにできるならどうぞ」


クスクル:

 来世はカエルかぁ……。


GM:

 そんなこんなで、それから2人は報酬がてら山盛りのお金と、しばらくの休暇をもらうことになります。しばらく城下町でゆっくりすることになるでしょう。


 騎士ロリアはケモ耳しっぽになってしまいましたが、前回と違って伝説になったので、その姿は一種の名誉の傷のようなものとして人々に受け入れられています。これ以上の症状の進行もないですし、英雄ですからムコの心配もいらないでしょう。


クスクル:

 婿はタクーシだよね?


ロリア:

 「ないない、それはないです」


GM:

 ロリアさんが必死に否定しそうだけど、こういってるとなぜかあるパターン!


ロリア:

 実際よく見かけるやつだ!



*  *  *  *  *  *  *  *  *


● マーシュとワイズマンの再会



GM:

 では次! マーシュとローズマリーは最初の城へ向かって草原を歩いています。そろそろ前世でワイズマンと出会った場所に到着しそうですが……。


 そのとき、ワイズマンが3匹の小鬼に追われているのを発見します! が、その顔に必死さはありません。


 同じ歴史をもう一度繰り返すために同じように行動しているだけとかそんな理由かもしれません。


クスクル:

 小鬼「げっへっへ、小汚いオッサンだぜ」


GM:

 ということで合流してください!


マーシュ:

 さ、さてどうしよう……マリーこっちが動かしていいのかな。


GM:

 マリーさんも動かしてくださって結構ですよ!


マーシュ:

 あざーっす!


GM:

 ワイズマンもマーシュもここで合流することは理解完了しています! 「おっ、来たな」みたいな感じで目で通じ合うでしょう。


マーシュ:

 マリー「あぶなーい!」


 マーシュ「待て危ないのはお前だ!」とマリーの首ねっこを捕まえて、ワイズマンと目をあわせます。


GM:

 小鬼×3「ゴブブー!」


 あのときと違うのは、マリーが元のマリーでなくなったことと、ワイズマン自身も戦う力を持っていること! たぶん、小鬼たちは一蹴されてしまうでしょう。


ワイズマン:

 見守るズマン。


GM:

 あ、ワイズマン1人で勝てるのに守ってもらうつもりだ!


マーシュ:

 「……さて、助けはいりますか?」とわざと他人行儀に話しかけてみます。


 小鬼たちは手で捕まえてます。


ワイズマン:

 「おお―! なんたる身のこなし、剣の冴え! あなたこそ命の恩人です! なんとお礼といったものか!」


ロリア:

 2人ともなんとわざとらしい!


ワイズマン:

 「……ってお前さん、剣を使っとらんではないか。もっと真剣にやらんか」


マーシュ:

 「ハハッ……なつかし! 久しぶりだな、ワイズマン!」と笑いつつ。


GM:

 いきなり仲よさげに話すお二人に、捕まってる小鬼が困惑しています。


 小鬼×3「ゴブー!?」


ワイズマン:

 「因果なものだ。それ、その哀れな小鬼をとっとと離してやりたまえ」


マーシュ:

 「ほいよ。じゃあな」と小鬼をペイっと放り投げます。


 「さすがにここでレーヴァテインは悪目立ちだしな」


GM:

 剣も使わない! まあ【素手】でもダメージ期待値12とかですもんねーって素手だとちょっと足りないぞ!(小鬼3で【LIFE】15)


マーシュ:

 足りない分はマリーがいます(震え声)。


 じゃあ仕方ないからなんか武器使って追い払います! 初期装備あるはず! 聖剣抜くのはかわいそう。


ロリア:

 細剣の出番だな!


GM:

 では小鬼はなんだかんだで追い散らされました!


ワイズマン:

 「……それで、なんだお前さん。露出癖はもうやめたのか」


マーシュ:

 「もともと持ってないからそんなクセ!?」


 マリー「……??」


ワイズマン:

 「というか、そちらのお嬢は……ローズマリーかね?」


マーシュ:

 マリー「そうですわよ? なんでこのオジサン、わたくしの名前ご存知ですの……人間のくせに……」とマーシュの背中に隠れます。


 「はいはいそういうこと言わないの。このおじさんは、マーシュのお友達です」


ワイズマン:

 「そうか、そうか。なるほどそういうことか。いや失敬した。このマーシュから話に聞いていたのだよ」


 「我輩はワイズマン。よろしく頼む」


マーシュ:

 マリー「ふ、ふーん? まあ、よろしくしてやってもいいですわよ……?」と、おずおずと顔を出します。


GM:

 マーシュが脱いだらマリーもえらそうなこと言えなくなるよ……。


ワイズマン:

 はやく脱がないかなあ。


マーシュ:

 脱がないって。脱がないって!!(強調)


クスクル:

 お酒の出番?


マーシュ:

 もうゼヌーラは遠く昔に封印したんだよ!!!


クスクル:

 お酒の出番?


マーシュ:

 なんで二回いうの?!


ロリア:

 酔っ払った勢いでゼヌーラする勇者とかいたら悲惨だなー。酔ってる間の記憶がないのに気付いたら服を着れないという。


GM:

 それで二度と服を着られなくなるとか最悪すぎる!!


クスクル:

 マーシュの【ゼヌーラ】見てみたいっ♪


マーシュ:

 すっごいネタふりされてる!? 脱がないからね!?


ワイズマン:

 脱がない勇者はただの劣化剣士だ。


マーシュ:

 脱がないからね!!!!(三回目くらい)


GM:

 さて、マーシュとローズマリーは勇者に志願するためにお城に向かっていたはずです。向かっていただきまーす。


ワイズマン:

 はい、ああだこうだと言い合いながら城へと向かいます。


マーシュ:

 「ま、じゃあ他のメンツにも会いにいきますか」というノリで。


ワイズマン:

 「とはいえ、この世界でどこにいけば彼らに会えるものか……」


マーシュ:

 「そうだよな、出会ったのはあの冥府でだったもんな……ま、そのうち会える、気がする」


GM:

 ワイズマンやマーシュは、元の世界でもNPCロリアたちと会ったことを思い出すかも知れませんね。


クスクル:

 そういや2話で避難誘導してたなぁ……。


ワイズマン:

 してましたねえ。懐かしいなあ。


マーシュ:

 ということはこの世界で会えるのもNPCロリアとNPCクスクルかあ……。


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 では、3人はお城に到着しました! 魔王討伐に志願した勇者だと伝えると、早々に謁見室に呼び出されます。


 ヴィクター「よくぞ参った! マーシュ殿、ローズマリー殿、ワイズマン殿!」


 また勇者とマリーとワイズマンの3人でのお城の謁見となります。中身はスライドしていますが、いつか見た光景ですね。


ワイズマン:

 「我輩はワイズマン。陛下にお目通りできて光栄です」


GM:

 ヴィクター「うむ、よく来てくれた! 我々は『問題』を予見して、ことが起きる前から勇者募集をしておった」


ワイズマン:

 「時間が惜しい。さっそくですが本題に入りましょう。魔王討伐の任、引き受けさせていただきます」


GM:

 ヴィクター「おおっとすまぬ、先に言うべきことがある。遠くからわざわざ来てもらってこういうのも何なのだが……」


マーシュ:

 「うん……?」と顔をあげます。


GM:

 ヴィクター王は額をつまみながら、困った顔で言います。


 ヴィクター「実はな……うちの騎士と客人が問題の元凶を倒してしまってな……」


マーシュ:

 「え、それって……」


 「もしかして……」とワイズマンと顔をあわせます。


ワイズマン:

 「王よ、いま、なんと?」


GM:

 ヴィクター「言い換えると、事の元凶をうちの騎士と客人が倒してしまったので、魔王を討伐する必要がなくなったのだ……」


マーシュ:

 「ひょっとして、その騎士と客人……騎士ロリアと、狩人クスクルではありませんか?」


GM:

 ヴィクター「む、そなたらのもとにもその名が届いておったか! その通り、ロリアとクスクルじゃ」


マーシュ:

 「(この世界にいるロリアとクスクルの魂は別なんだよな……と思ったのに、もしかしたら……?!)」


ワイズマン:

 「(バカな、そんな都合のいい話があるわけないだろう)」(マーシュに聞こえるくらいで)


GM:

 ヴィクター「結局、ワシらが思った以上に早くこの『ニューワールド』の世界は救われてしまったのだ! 勇者の志願は中止となった、すまぬ! すまぬ!」


 そう……PCのロリアたちの帰り先とは別の世界だと思っていたこの世界ですが、なんと魂は同じ場所に集っていたのです!


マーシュ:

 「って『ニューワールド』の世界だって? マジでぇ?!」


ワイズマン:

 ズマンは目をぱちくりさせるばかり。


ロリア:

 元の世界の名前はなんだっけ。


 あ、こちらは「ファーストワールド」ですね。


マーシュ:

 こっちは「セカンドワールド」の世界でした。


GM:

 ヴィクター「しかし、次こそそなたらの勇気が必要となるやもしれん。報償金は出すので、よければしばらく我が国で身を休めていってもらいたい。そして何かあれば、また来て欲しいのだ」


 ヴィクター「志願してくれる勇者はみな歓迎しておる! 前も、今もな!」


マーシュ:

 「は、はい……!」


 「(なあなあワイズマン、もしかして、オレたちの知ってるロリアとクスクルじゃないか……!?)」とワイズマンに小声。


ワイズマン:

 「『闇』を倒したというのなら、間違いなく彼らだろう。なるほど……な」


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 そんなわけで、お二人は山ほどのお金をもらって城下町へ繰り出します!


マーシュ:

 「……何もしてないのに、もらうだけもらってしまった」


 マリー「お金は大事ですわー! キャーどんなドレスを買おうかしら!」


 「これ散財はおやめなさい。……少し探してみるか? ロリアと、クスクルを」


GM:

 なおワイズマンの手紙の行き先もこの城下町で、コリーナの居場所もここです。都合よく改ざんされている歴史!


ワイズマン:

 杖を掲げてこっそりフォースを使います。


 「【生命探知】!」


 見知った妖精と半獣の騎士はいないかな。


マーシュ:

 わあ便利ー!


GM:

 ハキム「(それより先にうちに来てくれんか……頼む……頼む……)」


ワイズマン:

 「むむっ、これは予想外の人が見つかりおった」


マーシュ:

 「誰だ?」


ワイズマン:

 「ハキム師だ。驚いた。マーシュや、君も来るかね?」


マーシュ:

 「お、おう」


 マリー「わたくしはお買い物しててよいですの?」


 「ダメ。ついてきなさい。すぐ迷子になるでしょ」


GM:

 ワイズマンはハキムのもとへ!


 そして一方のマーシュは、コリーナのもとへ向かうべきではないかと魂の声が聞こえした。


 もし道ばたで変に遊び回っているところを見つかったらコリーナに殺されます。


ワイズマン:

 ヒッ!


マーシュ:

 ヒッ!


 「……っと、オレは先にアイツんとこ顔だしにいかないと」(冷や汗)


GM:

 もう何年もコリーナに会っていません。真っ先にいなかったらどうなるかアレンの魂が警鐘を鳴らしています。


 アレン「(途中で見つかるとヤバいから! 命に関わるから先に行くんだ! いいね!)」


マーシュ:

 「コリーナにオレが殺される……(ゴクッ)」


 「というわけで、行ってくるわ……」


ワイズマン:

 「う、うむ。衛兵に捕まるような揉め事は起こすんじゃあないぞ」


マーシュ:

 「なるべくそうする……」


ロリア:

 後に回すと修羅場、今いっても修羅場な気が……。


クスクル:

 勇者を倒せるコリーナが勇者になればいいんじゃないかなぁ。

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