1日目後半 昔話のそのあとに

● 1日目中央エリア 昼


GM:

 3人が荒野を歩いて行くと、そこにはシースの事前の情報収集通り集落がありました。


 シース “まだ誰かいるといいのですが……”


ワイズマン:

 (へいへいガチャこいガチャ! 前回のリベンジだ!)


マーシュ:

 (ネムリ! ネムリ!)


ワイズマン:

 「ぬう、(【レベル】不足で)前回覚えた【生命探知】や【透視】は使えんか……」


ロリア:

 「ワイズマンさんは以前会った時よりも理力が使いこなせるようになったのですね」


GM:

 さて、そうやって話をしながら3人が集落を進むと……。


 2D6 集落遭遇表  (コロコロ…) ダイス (1+3) = 4


 では3人がボロボロの集落を歩いていると、奥からバウバウ! ガルル!! という声が聞こえます! 犬の吠え声は3人に警戒しているわけではなく、別の獲物を見つけてる感じですね。


ワイズマン:

 「なんだ、あの騒ぎは」


ロリア:

 「っと、どうやらお喋りしている暇ではなさそうですね」


GM:

 慌ててそこへ向かうと……そこには襲われている人が! 人物をランダムで設定しまーす。


 1D6 人種  (コロコロ…) ダイス 6 = 6  獣人

 1D6 年齢  (コロコロ…) ダイス 3 = 3  青年期

 1D2 性別  (コロコロ…) ダイス 2 = 2  女性


 襲われているのは「獣人」で「青年期」の「女性」です!


ワイズマン:

 マジですか。


ロリア:

 「っ、危ない!」


GM:

 ではイベントオープン!


――――――――――――――――――――

<傷付いた人>


 滅びた集落を歩いていると何かを囲んでいる野犬の群れを見つけた。その中心には倒れている人物が! 助けねば!

判定:【生命】  ジャッジ:野犬を追い払う方法

――――――――――――――――――――


マーシュ:

 ガチャだ……! (成功すればその他ドロップ表を2回振れる)


ワイズマン:

 NPCとはいえまだ生きてる人をガチャ呼ばわりするのはいただけませんね。


マーシュ:

 まだ。


GM:

 オッホン! そこには猫の女獣人が倒れていました! 野犬に囲まれています!


ロリア:

 「大声を出してこちらに注意を惹きつけるのはどうでしょう!」


GM:

 いいですね、ジャッジOK! シンプルなジャッジ久しぶり!


ロリア:

 2D6+4+1>=7 【生命】判定!


 「はなれろおおおおぉぉぉぉ!!」

  (コロコロ…) ダイス (3+6) + 5 = 14  +7成功!


 普段ださないような声を目一杯張り上げます。


GM:

 出目だけで成功!


 ではロリアの叫びに驚いた野犬たちは恐怖におののいて一斉に逃げていきました!


マーシュ:

 安定のロリアさん。


――――――――――――――――――――

成功:【経験値】3獲得。野犬を追い払えた! 傷付いた人(人物表を振る)は唯一の生存者だった。望むならアイテム【負傷した人】を獲得できる。どちらにしてもアイテムをもらえ、その他ドロップ表を2回振る。

――――――――――――――――――――


GM:

 では皆さん【経験値】+3してくださーい。


 シース “惹き付けるとは一体……”


ロリア:

 「――ふぅ。なんか違う結果になりましたけど、結果的にはまあ良いでしょう」


ワイズマン:

 「さすがロリア嬢。心臓が止まりかけたわい」


マーシュ:

 『おじいちゃん、もう止まってるでしょ』


ワイズマン:

 「おっと、もう止まっていたか」


ロリア:

 「その手のギャグはちょっと……」


ワイズマン:

 「ぬうう、ロリア嬢の蔑むような目つきがとてもいいぞ」


マーシュ:

 あ、ドMになった。


ロリア:

 【経験値】5→8、【レベル】4!


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 さて、助け出した「傷付いた人」は猫の女獣人でした!


 猫獣人「う、うう……誰……?」


ロリア:

 「大丈夫ですか! ここを通りかかった者です!」


GM:

 猫獣人「生きてはいるけど……動けないの……私のことはいいから先へ……」


マーシュ:

 ロリアさんはどうするであろうか。多分重いだろうけど、装備をおいていくわけにはいかないし。


ワイズマン:

 この負傷した人の性能についてお願いします!


――――――――――――――――――――

アイテム【傷付いた人】 重さ2

 アイテム枠を4枠を消費する。世界の果てまで連れて行くと【魂の絆:(名前)】に変わる。

――――――――――――――――――――


ロリア:

 4枠……!


 今こっちは6枠中の5枠使ってます。ワイズマンも5枠。


マーシュ:

 完全にアイテム譲渡がアダになったケース。


GM:

 シース “置いていくしかない……のでしょうか……”


ワイズマン:

 すこし思案したのち、無言で【耳長の細い剣】を1つロリアさんに押し付けます。そして【木の杖】と【旅人の服】をぽいぽーい。


ロリア:

 あ、アイテム整理しようとしてたら格好いいところもっていかれた!


マーシュ:

 さすがですズマン。


ワイズマン:

 「まあ見てしまったものは仕方がない。連れていけるところまで連れていこうじゃないか」


 「前回の感覚でいえばちっと頑張れば治療用の理力も身につけられるかもしれんしな」


GM:

 猫獣人「あなたたち、お人好しすぎて心配だけど……それならお世話になるわ」


ロリア:

 「私からもお礼を言わせてください。ありがとうございます、ワイズマンさん」


ワイズマン:

 「我らもこの世界にとらわれてから何人に助けられてきただろうか。たまにはお返ししなければ師に叱られるでな」(訳:ひとりだけ【魂の絆】を持ってないんです)


GM:

 ではワイズマンが女獣人を背負います!


 獣人「ありがとう。あと、集落に隠してあるアイテムがあるんだ……それも回収して。あげるから」


ワイズマン:

 【ST】回復アイテム! 【ST】回復アイテム!  


ロリア:

 枠ないのに!


ワイズマン:

 いざとなったら形見の耳長剣を放り出していきましょう。


マーシュ:

 ひどい。


GM:

 1D6 ランダムドロップ1  (コロコロ…) ダイス 4 = 4

 1D6 ランダムドロップ2  (コロコロ…) ダイス 1 = 1


 2D6 食品D66  (コロコロ…) ダイス (3+2) → 23

 2D6 武器D66  (コロコロ…) ダイス (6+3) → 36


――――――――――――――――――――

食品23 【スタミナ草】

武器36 【軍用剛弓】

――――――――――――――――――――


ワイズマン:

 ガチャよりいいものが!


マーシュ:

 マトモだ!


ワイズマン:

 「ふーむ、我輩はもう荷物は持てんがロリア嬢はどうかね?」


ロリア:

 【ロングブレイド】か【騎士のコート】を捨てるかですね。【騎士のコート】捨てますか、武器は予備。


マーシュ:

 予備なら(さらに)耳長剣があるじゃないですか……。


ワイズマン:

 耳長剣が予備といわれるととても不安な気持ちに……10年前の最新PCをバックアップサーバにしてます的な。


マーシュ:

 それはどういう意味ですかァー!!!! 不運がうつるって言いたいのかァー!!


ロリア:

 よく見たら予備武器だらけだ、この騎士(【鋭い耳長の細い剣】を装備、【耳長の細い剣】【ロングブレイド】を所持)。


GM:

 ではほんのちょっと足手まといをかかえて4人になったこのパーティは集落を後にします……。


 せっかくだからいまこの獣人が名乗っている名前はランダム表で決めましょうか(事故しか起きない予感もするけど)。


 2D6 D66  (コロコロ…) ダイス (1+5) → 15  ???


ワイズマン:

 ランダムネームの謎!


GM:

 猫獣人「えーと、私はカオスゴート……よろしくね」


ロリア:

 すごい悪党っぽい!


マーシュ:

 カオスゴート。なんかすでに幽霊っぽい名前!


GM:

 あれ、すみません、見間違えました。獣人の名前は2回振るんですね。D66で15なのでまず「ゴースト」!


ロリア:

 余計幽霊っぽく。


マーシュ:

 やっぱりゴーストなんだー!?


GM:

 で後ろの名前は……。


 2D6  (コロコロ…) ダイス (4+2) → 24  ドッグ


 猫獣人「ごめん、やっぱりゴーストドッグで……」


ロリア:

 「やっぱり、て……」


マーシュ:

 ゴースト犬。猫なのに!


ロリア:

 猫獣人ゴーストドッグ。


マーシュ:

 忌み名みたいになってる!


ワイズマン:

 「フッフッフ、ワケありで名乗れないというわけか。気に入った。我輩はワイズマン。中途半端なところで死んでも恨まんようにな」


GM:

 ゴーストドッグ「あのままじゃもう死んでたから気にしないよ……ありがとね」

 イラスト http://www.silversecond.net/sc/trpg_owh/NPC_main_Ghostdog.jpg


マーシュ:

 ンクだ……。 ※ンク:ワイズマンの中の人が別の片道世界の冒険で使ってた猫獣人PC


クスクル:

 こんなところでもンクにゃんはいじられキャラ。


*  *  *  *  *  *  *  *  *


● 1日目南エリア 昼



GM:

 では次、南!

 マーシュがやってきたのはもう見慣れた鍛冶屋でした!


ロリア:

 馴染みの客。


GM:

 マーシュさんなんか先手アクションする?


マーシュ:

 「頑丈……頑丈……頑丈(ブツブツ)」 お祈りしなきゃ……。


 「やあおっちゃん! またきちゃった★」


GM:

 では、両手をほおに当てて待っているダグドが窓から見えました。


一同:

 乙女だー!?


マーシュ:

 おっちゃん、下ネタから乙女から忙しいなあ……魂の混濁が進んでいるに違いありませんよこれは。


GM:

 ダグド「ん? おおーおまえか! 剣はどうだった? ちゃんと届いたか?」


マーシュ:

 「届いたぜ!! センキュな! おつかれさん。 で、これをさらに強くしてもらいに来たぜ!」


GM:

 ダグド「おお、それもやっておこうと思ってたんだが間に合わなくてな! よーしいいぞ、貸してみろ」


――――――――――――――――――――

<伝説の鍛冶屋Ⅱ>


 そこは「伝説の鍛冶屋ダグド」が住んでいる小屋だった。もう君たちとは顔見知りだ。一本仕上げたのですでに疲れているようだが、それでも付与を付けてくれるだろう。

判定:【筋力】  ジャッジ:ダグドと話す

――――――――――――――――――――


マーシュ:

 ヤッター! では……いきますぞ!


GM:

 ダグド「そんで、ヨルムンガンドを倒す手がかりはなんか見つかったのか?」


マーシュ:

 「触手が分体みたいでな、あいつらを倒すと、少し弱体化するみたいなんだ」


GM:

 ダグド「マジか! その剣なら一撃で切れるチャンスもあるはずだ、うまく使えよ!」


マーシュ:

 「おうよ!」


GM:

 ジャッジOK! では【筋力】で目標値8→7を判定して下さい!


マーシュ:

 2D6+3>=7 【筋力】判定! 

  (コロコロ…) ダイス (4+6) + 3 = 13  +6成功!


 え。この出目大丈夫?!?!? 私(中身)死なない!??


ロリア:

 大きい出目だー。


GM:

 ダグド「よし、付与は付けられそうだぜ! なにが付くかは運次第だがな……」


 ではもう一回2D6振ってくださーい。または振らずに【火炎の】付与が付けられますが、【聖剣レーヴァテイン】はもともと火炎属性ダメージなので意味はありませんね、はい。


マーシュ:

 2D6 これぞ運命のダイス  (コロコロ…) ダイス (4+2) = 6


GM:

 6! えーと。


マーシュ:

 もうちょい欲しい!!! 【怒りの】までしかつけれない!


GM:

 選択可能なのは【高価な】【壁壊の】【怒りの】ですね!


ワイズマン:

 あの触手って物体属性ついてませんかねえ。


GM:

 付いてないんですよねー。


ワイズマン:

 なるほど、あくまで肉。


GM:

 【防御値】12とか普通に出始めてきているこの状況で【怒りの】はややシビアか!


マーシュ:

 ややっていうか、【怒りの】がない状態でもレベルマックスでもシビアなんですけどー!?


GM:

 ダグド「無駄に豪華にしてやることもできるぜ!?」


マーシュ:

 「ロマンだな!!!」 マジどうしようねこれ!! 振りなおしたい……!


GM:

 ではせっかくなので、【覚醒】を2点とも使えばここで1回だけ振り直しすることを認めちゃいましょうか。


ワイズマン:

 ざわ。


ロリア:

 TRPG的GM裁量!


マーシュ:

 それをやると出目2が出る気配しかしないのは私だけですか。


GM:

 ですよねーむしろ悪魔のささやき!


 ダグド「さあ、運命の選択だぜ……死ぬほど手伝ってくれりゃもう一回やれるかもしれねえ、どうする!?」


ロリア:

 ギャンブル力が試される。


マーシュ:

 【覚醒】1点で、2D6両方ともっていうのではどうでしょう。【覚醒】を両方使っちゃうのはコワイよ!!!


GM:

 【覚醒】1点だけだとお得感ありすぎるので無しですかねー。


マーシュ:

 くっ……!


ワイズマン:

 『どうやら向こうは白熱しているようだな』


ロリア:

 『白熱……でいいのでしょうか、あれ』


ワイズマン:

 『自分を信じられるかどうかの戦いだわい』


マーシュ:

 よし……。


 使 い ま す。どうにでもなれだあああああ!!!


GM:

 来たああああああ! OK!


ワイズマン:

 ゴゴゴゴ。


GM:

 ダグド「その意気やよし!! 来いマーシュ!!」


マーシュ:

 「ふふ……いくぜッ……!」


ロリア:

 ざわ……ざわ……ざわ……。


ワイズマン:

 我々は知っている。


 ノリでいいほうに転ぶと思ったことがその通りになるとは必ずしも限らないことを!


GM:

 それでは、ダグドとマーシュは2人で死ぬほど打ち直します! カカカン! カカカン!


 マーシュさんはもう一度2D6を振ってください。そこまでの数値内の武器付与を付けられます!


ロリア:

 運命のダイスロール!


マーシュ:

 2D6 運命のダイスロール

  (コロコロ…) ダイス (3+2) = 5  ※さっきの6より小さい


 (顔を手で覆う)


ロリア:

 へったああああ。


マーシュ:

 うん。ですよね。


 ですよねーーーーーーーーー!!


ワイズマン:

 マーシュさん、最高に輝いてるぜ……。


ロリア:

 運命力高い……。


マーシュ:

 ウワアアアアアアアー!!!!


GM:

 ダグド「すまねえ……マジすまねえ……俺でも運命を変えることはできなかったようだ……」


マーシュ:

 「これが……オレの運命だったんだ……ッ!」


ワイズマン:

 『たとえ敗北したとしても、自分を信じられたのなら恥じることはない。少なくとも我輩はそう思うよ』(前回【治癒】で1ゾロ死した身としては)


GM:

 シース “か、かっこよかったですよマーシュさん!”


マーシュ:

 「ありがとうシース……」


 「じゃあ……うん、【壁壊の】にしておこうかな……」 デメリットが少ないし売らないしコレ!


ロリア:

 『ま、まあ付与は上書きできますし……』


GM:

 【壁壊】のOK!


 とはいえ、さすがにかわいそうだったのでダグドも奥から何やら出してくれます。


マーシュ:

 ダグドのおっちゃん……!! マジヒロインだょ……。


GM:

 ダグドは1枚の【応急修理の巻物】を渡してくれます。


 ダグド「おまえどうせその剣壊すだろ、こいつはお守りだ」


ワイズマン:

 優しい!


マーシュ:

 「うん、オレもそんな気がしてるんだよね!! ありがとう!!!!」


 (ありがとう……ありがとう……ブワッ)


GM:

 では【壁壊の聖剣レーヴァテイン】にしておいてくださーい。


ロリア:

 『聖剣としての格が一気にグレードダウンしたような気が……』


ワイズマン:

 『言ってはいかんロリア嬢』


マーシュ:

 「名前はカッコ悪くなったけど、実用性はほんのり上がった気がするぜ! 緊急時のために!」


 「……うん、うん……」(自分を慰めるように)


GM:

 でも【頑丈な聖剣レーヴァテイン】とかだと頑丈さをウリにした聖剣みたいでそれはそれでいやじゃないですか!


マーシュ:

 【高価な聖剣レーヴァテイン】 あ、これ多分床の間とかに飾る奴だ。


 【怒りの聖剣レーヴァテイン】……候補の中では名前が一番かっこいいぞ……!?


ワイズマン:

 【汚れた聖剣レーヴァテイン」だとちょっとかっこいいですよね。


GM:

 ダグド「じゃあな! やつを倒すための手段、何とか見つけろよー!」


 鍛冶屋ダグドは闇に呑まれていきます……。


ロリア:

 濃い1日だった……。


*  *  *  *  *  *  *  *  *

● 1日目中央エリア 夜


GM:

 では1日目夜行動、中央エリアから!


 まずシースが同じエリアの人全員と「交流」しようとしますので、ロリアとワイズマンを集めて話を始めます。


 シースの会話テーマは強制的に「家族の話」です!


 シース “ロリアさんには関わりの薄い話かもしれないんですが……これが最後かもしれないので、私の出生の話を聞いてほしいんです”


ロリア:

 「出生、ですか?」


GM:

 シース “はい”


 シース “私の母は、どこかの良い家の人と結ばれたそうなんですが……色々あって、私が生まれた直後に別れてしまったそうなんです”


ワイズマン:

 「……」


GM:

 シース “私の空間を操る理力をかんがみる限り、父も特殊な理力の才に恵まれた人だったのではないか……と私は考えています”


 シース“だから、もしお二人がそういう人に出会ったら……つまり私の父でありえそうな年齢の、特殊な力を持つ理術士の人に会ったら、シースという娘がいなかったか聞いて欲しいんです”


マーシュ:

 『(もしかして……いや、やめておこう)』


ワイズマン:

 「……」


ロリア:

 「はい、わかりました……ワイズマンさん? 先程から神妙な顔つきでいったい……」


ワイズマン:

 「……シースよ。君の母上はご存命なのかね?」


GM:

 シース “私の母はもう亡くなりました。だから、家族の手がかりはもう、父しかいないんです”


ワイズマン:

 「そうか……亡くなったか」


GM:

 シース ”はい……血筋など気にせず生きていってもいいのかもしれません。でも、もしチャンスがあるなら、父に会ってみたいな、って……それだけです”


ワイズマン:

 「すこし、昔話をしてもいいかね」


GM:

 あ、その前に判定をしましょう。えーとシースの能力は……全部1!


ワイズマン:

 1!!


GM:

 家族の話なので、【生命】で判定で、ジャッジOKとして目標値は8→7!


 2D6+1+0>=7 【生命】判定! 

  (コロコロ…) ダイス (1+6) + 1 = 8  +1成功!


ワイズマン:

 つよい。


マーシュ:

 運命力(正)ですね!


GM:

 シースの判定は成功! ロリアさんとワイズマンに【好意】1ずつ発生です!


 シース “はい……昔話とはなんでしょう、ワイズマンさん”


ワイズマン:

 「うむ……」と咳払いをしてズマンは語り始めました。


 「むかしむかし、ある街に理力の研究者がいた。『彼』は他の研究者たちとは異なり、本人は理力を使えなかったのだが、まあ美人のヨメさんももらい、子供も授かり、幸せに研究の日々を過ごしておったよ」


GM:

 シースはまじめな顔で聞いています。


マーシュ:

 『(オレも聞いたことない話だな……)』


ワイズマン:

 「だがある日、研究所で大事故が起きた。ほかの者は【守護】の理力で身を守ったが、理力を使えない『彼』はそうはいかなかったのだ」


GM:

 シース “……その『彼』は、どうなったのですか?”


ワイズマン:

 「かろうじて命は繋いだものの、長い間意識は戻らなかった」

 

 「目を覚ましたのはつい最近。『闇』が迫るようになってからのことだ」


ロリア:

 「……」


GM:

 シース “その『彼』は、とても長い間、眠っていたんですね?”


ワイズマン:

 「悪夢を見て飛び起きはしたものの、もはや家族についての手がかりは失われていたそうだ。闇が迫る中混乱していたし、仕方がないことではあったな」


GM:

 シース “そう……だったんですね”


ワイズマン:

 「彼の子供、娘の名は『シース』といった。生まれたての頃の姿しか覚えていないが、とてもかわいかったのをよく覚えておる」


GM:

 “……”


 シースは目に涙を浮かべています。


ロリア:

 「(やはり、そう、なのですね)」


ワイズマン:

 「……フン、何をしょぼくれた顔をしている」


 「名前など、偶然の一致にすぎないかもしれん」


GM:

 シース “いいえ……『彼』は、私や母に愛がなかったのかなって……それを心配してただけなんです。だから、もう大丈夫です”


 シースは泣き笑いの笑顔をワイズマンに向けました。


ワイズマン:

 「……先へ進むぞ。我々に立ち止まっている暇などないのだ」


GM:

 シース “ええ、いきましょう。そして、世界を救って帰りましょう。私たちの世界へ……”


ワイズマン:

 ズマンは顔をそむけて背中を見せます。


 「(今まで……すまなかった……)」


マーシュ:

 『(オレ……ちゃんと、ワイズマンに向き合ったこと、なかった。こんなこと、知らなかった……ちゃんと、話聞いてればよかったな……)』


 『(でも……そんなこと、"前のオレ"は……今まで思わなかった……)』


ロリア:

 「(この2人は必ず守りきらなければ。2人はもっと幸せになるべきです)」


マーシュ:

 『……~~だーもうっ! ふたりとも絶対生き延びろよ!! 絶対に守ってやる!』


ワイズマン:

 そしてシースと出会った頃のかっこ悪さが胸に去来していまさら死にたくなっています。


 「(うう、なんと情けない……死んでしまいたい……いやもう死んでた)」


GM:

 出会った頃というと……シースを助けようとしてゴロツキにぼこぼこにされてしまうだけのただのおじさん!


ワイズマン:

 あれは目覚めてほどない頃だったから! 身体が弱ってたからなんです!!! そういうことにしておいてください! 


GM:

 でもシースからしたら、そう行動してくれたことそのものが嬉しかったんじゃないですか! かっこわるいのも含めてアリですよアリ!


マーシュ:

 「ワイズマンはあの頃とは違う……強くなった。強くなったよ」


GM:

 ゴーストドッグ(猫)「いい話だったね……うっうっ」


 (いきなり出てくると誰これ感がすごい)


マーシュ:

 (字面だけで笑うんですよねその人!!)


ワイズマン:

 「(ああ、こんなときにクスクルくんがいてくれれば場を明るくしてくれたはずだったなあ)」


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 ということで1日目中央エリア、シースの夜行動はこれにて終了!


 ではおのおの夜行動を宣言してください! 荒野なので「探索」で街は出ません。


ロリア:

 【ST】減る行動は騎士はできないんですーー。でも「『闇』の罠」怖いし……。


 やはり【ドMの】を入れるべきだったか……。


ワイズマン:

 クエストに関する情報ってどこまで明かしていいんですっけ。


 「こうしたい」 レベルでも伏せとかなきゃダメですっけね。


GM:

 移動先について匂わせるのは、「進行」する場面ならOKとしましょう!


 たとえば前回のクスクルみたいに『闇』の罠を把握してる可能性もあるわけです。そんな感じのクエストもありますよ。


マーシュ:

 なるほど……ってそのコメントでようやく察せた!!


ロリア:

 つまりワイズマンの行動をみてから決めればいいんですね(メメタァ)。


ワイズマン:

 さっきのGMとのやりとりがなくても、ズマンはもう行き先が明確に決まっているようでそわそわしてます。


ロリア:

 じゃあ「進行」かなー。


ワイズマン:

 ズマンも「進行」です。


*  *  *  *  *  *  *  *  *


● 1日目南エリア 夜


GM:

 次、南エリアのマーシュさん!


マーシュ:

 はい、今回初めての「偵察」をします!


GM:

 OK! では【ST】を2減らしてくださーい。


 序盤でバリバリ【ST】使えるから【ドMの】はいいなー。


ワイズマン:

 実質【ST】2倍ですもんね。強い。


GM:

 んで偵察表は、っと。


 1D6 「偵察」表  (コロコロ…) ダイス 5 = 5

 5:迫る闇から恐怖のあまり目を離せない。判定:【意志】 ジャッジ:勇者としての決意。


 シース “マーシュさん! ここは勇者としての決意をキメて勢いをつけましょう!” (X回目)


 なんかこればっかり出る気が!


ワイズマン:

 壁壊の聖剣を背負った勇者が吼える!


マーシュ:

 「シースと、ワイズマンと、ロリアのことは、オレが守るよ!」


GM:

 ゴーストドッグ『わたじもー』


ワイズマン:

 『ただしシースにはあまり近寄らんでくれたまえ』


マーシュ:

 「人との交流は大事だと思うなー! 過保護よくないとおもうなー!!」


ワイズマン:

 『時と場合によるわい』


マーシュ:

 「なるほど、夜で野外はダメだと、なるほど」


GM:

 今日もけんぜんなセッションですね、ハハハ。


マーシュ:

 そして判定は【意志】かぁ……。


GM:

 シース “いけるいけるぜったいいけますあきらめないでマーシュさん!”


 ジャッジはもうOKです! 【意志】で目標値は8→7へ!


マーシュ:

 2D6+2>=7 【意志】判定! 

  (コロコロ…) ダイス (3+6) + 2 = 11  +4成功!


 え まじで まじか まじか……シースありがとう、君の応援のおかげだ……。


GM:

 シース “え、あ、はい、どういたしまして……”


ワイズマン:

 『……あァ?』(マーシュに)


マーシュ:

 「え、いまの状況を言っただけなのにひどい!?」


ワイズマン:

 ピピー! そこ! みだりにシースといい雰囲気にならないように! イエローカードつけますよ! ピピー!! 


マーシュ:

 パパだなぁ(ほのぼの)。


GM:

 ではマーシュは闇を恐れず進み、2日目地帯を「偵察」しました!


 火山の中にあったのは……「謎の小屋」でした!


ワイズマン:

 謎の小屋。


マーシュ:

 なぞのこや。


GM:

 マーシュ的にはどこかで見た建築様式です。


マーシュ:

 火山で見た建築様式……ううん? 前なんか火山でありましたっけ!!


GM:

 実はありましたよ、火山!


ワイズマン:

 なんでしたっけ……思い出せそうで思い出せない。


*  *  *  *  *  *  *  *  *


● 1日目中央エリア 夜 クエスト発生


GM:

 夜行動はこれで終了! ではここでロリアさんのクエスト続きです。


 前回、目標値10の【筋力】判定に成功したのでまた騎士がやってきます。


ロリア:

 やったー聖武具表!!


GM:

 中央エリアのワイロリシースドッグチームのもとへ、1人の騎士がやってきます。


 やってきたのは、薄闇うすやみの中で黄金の輝きを放つ全身鎧の、神々しい騎士でした!


ロリア:

 誰!?


ワイズマン:

 !?


GM:

 騎士神「我は騎士神きしがみ……そなたに戦う力を与えましょう……」


ロリア:

 「…………………………はい?」


マーシュ:

 『誰だよ……』


GM:

 騎士神と名乗る者の手には聖武具があります! ということで聖武具表で振りましょう。


 せっかくなのでロリアさんが振ってください、2D6!


ロリア:

 2D6  (コロコロ…) ダイス (4+4) = 8


GM:

 8は……【大気の盾】!


ロリア:

 盾だった!!!


ワイズマン:

 すごい、『シルフェイド幻想譚』(GMの過去作フリーゲーム)の伝説の防具2点が揃った!


GM:

 【大気の盾】の性能は重さ0 装甲4 3200シルバ! です!


ワイズマン:

 あとは伝説の武器、タンスがあれば伝説の再来だ!


ロリア:

 「あ……ありがとうございます!」


GM:

 騎士神「いえいえ、これでお役に立てそうですかな? ロリア隊長!」


ロリア:

 「っ!?」


ワイズマン:

 「隊……長……?」


ロリア:

 「あなたは……まさか!」


GM:

 その声はロリアにとって非常におなじみの声でした!


 兜をはずすと……あ、タクーシは半モブキャラだから顔ないや。顔は黒塗りです。


ロリア:

 ええっと、第1話の。


GM:

 そう! ロリアにはそれが部下のタクーシだということが分かります!


ロリア:

 「タクシー!」


GM:

 タクーシ「乗りものではありませんぞ! ロリア隊長に乗られるなら大歓迎ですが!!!」


ロリア:

 とりあえず鞘に入れたまま剣で殴ります。


GM:

 タクーシ「いやーついにわたくしめもシルバーからゴールドになりましてな! フン! あいかわらず武器は持っておりませんが!」


 なおすでにご存じの通り見た目はこんなのです。黄金になっただけ。

 イラスト http://www.silversecond.net/sc/trpg_owh/NPC_main_Taxi2.jpg


マーシュ:

 いやあシリアスだったりギャグだったり忙しいですね。


ワイズマン:

 「ロリア嬢……このようなお方を従えていたのか。人は見かけによらないとはいうが、我輩ぶったまげたぞ」


 非常に神々しいどつき漫才を見て得心したように頷きます。


ロリア:

 「誤解です。一応部下ですがクスクルさんと同類のような人です」


マーシュ:

 『類は友を呼ぶっていうよな』(ぼそっ)


――――――――――――――――――――

アイテム【黄金の騎士タクーシ】 重量0 売却不可

 装備中の装備の破壊を防ぐ。このアイテムが破壊されそうになった場合、所有者が装甲無視で【LIFE】に1D6ダメージを受けることで破壊をキャンセルできる。世界の果てまで持って行くと【魂の絆:騎士タクーシ】に変化する。

――――――――――――――――――――


GM:

 タクーシ「ということでデュークガルツに頼まれましたので同行いたしますぞ! ロリア隊長!」


ワイズマン:

 デュークを呼び捨てにするほど偉くなってるぞこのゴールドセイ●ト!


GM:

 タクーシ「おっとおっと、デュークガルツ“殿”でしたな、ハッハッハ!」


ロリア:

 「え、その輝きだと夜も狙われて危険なので同行は結構です」


GM:

 タクーシ「そう言われても【魂の絆】を結ぶためには世界の果てまで行かねばなりませんぞ!」


 タクーシ「わたくしめ、【魂の絆】1個あたりヨルムンガンドの装甲が5点ずつ下がるという情報を仕入れております!」


ロリア:

 この部下有能だ。


ワイズマン:

 このひとシリアスシーンに入ると急激に強化される類の人だ。


 「抜けているようで隙を感じさせない立ち居振る舞い、ただものではない……」


GM:

 そして、今は【魂の絆】がたしか次元倉庫に4人います。


ワイズマン:

 \倉庫に4人います/


ロリア:

 ええっと、【ロングブレイド】捨てて持っていけばいいのかな。


GM:

 あと【黄金の騎士タクーシ】は受け渡し可能なのでマーシュさんあたりに渡しても構いません。


ロリア:

 「あとでマーシュさんの護衛にでもしますか……」


マーシュ:

 『え、押し付けられた……』


ロリア:

 今一番壊されて困るのは聖剣かなーと。防具も大事ですけど。


ワイズマン:

 【応急修理の巻物】もありますけど何があるかわかりませんもんね。


ロリア:

 【大気の盾】は【レザーシールド】と交換でいいかな、これは。ちょっと過剰防衛なので【大気の盾】自体マーシュさんに渡してもいいかも。


 装甲11とかになってる……。


GM:

 硬っ!? ロリアさんの装備が足りないと思って出したら見事に防具だけ引くとか……さすがすぎる。

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