5話 転生と邪悪

1日目前半 美少女で妖精で勇者

 フリーダ王女たちの魂の絆を新たに得た4人。一方で、とうとう妖精イーリスの魂が消滅してしまったり、シースが「自分に何かあったとき」の準備をし始めたりしており、やや不穏な空気がただよっています。果たして彼らの運命は……?


*  *  *  *  *  *  *  *  *

◆ 冒険の準備 ◆


ワイズマン:

 PC名:ワイズマン  クラス:【詩人】→【理術士】にクラスチェンジ!

 前回、他人にご奉仕する悦びに目覚めたことによって転職を果たした壮年ワイズマンです。我輩はまだ若い!


クスクル:

 PC名:クスクル(美少女)  クラス:【狩人】

 特徴:【妖精】【やたら硬い】【敏捷+】【敏捷+】


 特徴は耳長の解放した特徴【やたら硬い】を使わせて貰ってるよ。美少女妖精だから【エッチな】は封印だよ☆ミ


GM:

 (美少女)


クスクル:

 誰が見ても満場一致で美少女。


GM:

 なお新生クスクルさんのお姿はこんなのです!

 イラスト http://www.silversecond.net/sc/trpg_owh/PC_main_CusculNew2.jpg


ロリア:

 美少女の前に「残念系」と冠詞が付きます。


ワイズマン:

 ケモい仲間が消滅したショックでズマンPCはアンデッドになりそうです。


GM:

 ちなみに、【妖精】は以下のような特徴です! 基本的に移動が楽になります。


――――――――――――――――――――

特徴【妖精】

 この特徴は複数個選択できない。「水泳」または「登山」とある表の結果で判定が求められる場合は+1の修正がつき、【ST】が減少する場合には減少値が1減る。

――――――――――――――――――――


マリー:

 こちらはゼヌーラすると痴女になっちゃうし、クスクルが女子になったので、男性にチェンジ。

 ハーブ繋がり+ヨコボウセン をいれる目的で「マーシュ」にします。


GM:

 了解です(デザインをいただく)。

 イラスト http://www.silversecond.net/sc/trpg_owh/PC_main_Marsh2.jpg


 おおーいいですね! ってこのデザイン、アレン君と合体してるー!


ロリア:

 \アレン君と合体!/


ワイズマン:

 最近の若いもんはすぐに合体しおって。


クスクル:

 奥様聞いた? 合体ですって(ヒソヒソ)。


GM:

 クスクルさんも合体しとるわー!!


クスクル:

 ボクの場合は、むしろ真の姿になったとも言えなくもない?


ワイズマン:

 いっそズマンは闇と合体して最強になりましょう。


GM:

 『パーティーの半分が急な性転換。僕らの明日はどっちだ!』


 なお【勇者】はザックリ言うと以下のような特徴があります!


――――――――――――――――――――

クラス【勇者】

 あらゆる能力に優れた万能クラスですが、【レベル】上昇にしたがってこだわりも目覚めてしまいます。こだわりを爆発させたとき、仲間も魔物も恐れおののくことでしょう。

――――――――――――――――――――


● オープニング


GM:

 さて、魂の世界に一瞬戻ってきたと思ったら、みなさんの魂はすぐに邪悪な何かに引きずられて再び大地に降り立っていきます。


ワイズマン:

 「ううっ……ここは……」


GM:

 気がつくと、皆さんはまた最初の城の薄汚れた謁見室にいます。


 壁には相変わらず、たくさんの廃人化した勇者たちが陳列されています。


ロリア:

 「マリーさんとクスクルさん、それにイーリスさんまで見当たりませんね……」


GM:

 そう! ロリアの視点だと、耳長女子もアライグマも緑髪の妖精も見あたらないのでそう思ってしまうはずです!


 シース “そんな……もしかして3人とも魂が尽きたんじゃ……!”


マーシュ:

 「え、オレいるよ!? オレオレ! ……ん? いやオレの名前は……」


クスクル:

 身体が軽くなった気がするる~。


 「イーリス、いったいどこにいったの!? そしてアライグマならここに……ん?」


マーシュ:

 「あれ……オレ、どうなったんだっけ……体がなんか変な感じがするぞ?」


GM:

 シース “えーと……どちらさまでしたっけ?”


マーシュ:

 「オレはローズマリー、いやアレン……? って名前だったような……気がするんだが、いや、オレの名前はマーシュ、だ、記憶が混乱しているのか?」


ワイズマン:

 「君たちもまた、勇者なのかね?」


クスクル:

 「あー、ああーえーと、クスクルだよー、ボクだよー」


ロリア:

 「ああいえ、私達が知っているクスクルさんは別の方で……同名の別人でしょうか……?」


GM:

 よく分からないのでシースはワイズマンにくっついてます。


ワイズマン:

 「悪いが我輩たちは仲間を探さねばならん。行こうシース、ロリア嬢」


マーシュ:

 「おいおいワイズマン、オレを置いていくとか何様のつもりですの……じゃない、なんだ」


GM:

 (ではごあいさつシーンは後に設けますので、お城揺らしまーす)


 突然、いつも通り城が激しく揺れ始めます!


 シース “こっちです、皆さん!”


 シースが迷うことなく城の外へ走り出します! 何が起きるかお分かりの皆さんはそれを追うでしょう、彼女の尻尾(後ろ)が見える数少ない機会です。


ロリア:

 「っ! やはりここもまた同じ!」


マーシュ:

 「だぁああもうまたかよっ! シース、オレ様のそばから離れるなよ! ワイズマンでもいいけど!」


ワイズマン:

 「急げ! 君たちも急ぐんだ!」


GM:

 シースはマーシュとクスクルがよく分からないのでワイズマンと一緒です! たったった……。


ワイズマン:

 シースを抱きかかえられるほどスタミナがない気がするので手を引っ張って走りましょう。


マーシュ:

 「(オレのほうはこいつらが仲間だって知ってるのに、むこうはそうは思ってない、のか……)」


クスクル:

 「うあああ、たいへんだー、ロリアの服の中に隠れないとーーー」


ロリア:

 「っ!? 危ないっ! ここにいてはだめです!」


 服の中に入ろうとした妖精を掴んで投げます!


GM:

 投げるんだ! 雑!?


ロリア:

 服に入ろうとしてたんですよ!


GM:

 ではちょうどその瞬間、轟音ごうおんと共に城の天井を突き破り、超巨大な漆黒の触手がロリアに振り下ろされます!


 それはあまりに的確で、回避しようのない一撃でした! ロリアはクスクルをかばい、漆黒の触手に押しつぶされます! あと人間1人分ずれていればクスクルも一緒に巻き込まれていたでしょう! ドォォォーン!!


 つぶされた下は、やっぱり見ずとも想像が付きます……。


ワイズマン:

 「ロリア嬢ーッ!!」


マーシュ:

 「くっ……ロリア!!」


クスクル:

 服に入ればクスクルだってわかってくれるかなーと思ったら大惨事になってしまった。


GM:

 シース “ロリアさん! ……くっ、いきましょう!”


マーシュ:

 「守れなかったか……」


クスクル:

 「ロリアー、ロリアーーー」


 尻尾をひっぱってるかも。耳もひっぱってるかも。


ワイズマン:

 耳や尻尾が判別できるほど生ぬるいのだろうか……。


マーシュ:

 スタートの触手に殺された時はもう粉微塵こなみじんになってるイメージあります。判別できなさそう。


GM:

 ロリアの耳と尻尾だけが残った……!?(恐い)


クスクル:

 「うあ、さすがにやべーーー、ごめんロリア!」 逃げます。


ワイズマン:

 「いまは走れ! 走るのだ!」


マーシュ:

 「わかってるっての!」


GM:

 引き続き、城中の天井を突き破ってドォォン! ドォォン! と巨大触手が叩きつけられている音が響きます。


 振ってきた巨大触手からは大量の目が見開かれ、廊下の奥からは細い触手がモギャアアアと追いかけてきます! それを尻目に、皆さんは走り続けます……。


*  *  *  *  *  *  *  *  *

● 顔合わせ


GM:

 さて、屋外に出ると、やっぱりこの世界の空は赤く、太陽は見えません。いつも通り、遠くの空には雷がゴロゴロしてて世界の終わりっぽい雰囲気です。


ワイズマン:

 「ハアッ、ハアッ……ぜえっ! はあっ! 前よりも貧弱になった気がするわい!」


GM:

 シース “はあ、はあ……よかった、生き残れた……でもロリアさんが……”


ワイズマン:

 「毎回毎回、決まったように1人が間引かれていく……なにかの意志を感じるようだ」


マーシュ:

 なにかの意思(GM)。


GM:

 それはさておき、シースは亜空間から荷物を引っ張り出して皆さんに渡します。


 シース “とにかく皆さん、装備やアイテムを受け取ってください”


 それと、前回ラストにほんのりお知らせした内容を改めて確認しておきます!


――――――――――――――――――――

【重要!】


 皆さんは前回終わり際に、シースから次元倉庫の中身を1個だけ自力で引っ張り出せる方法を教えてもらいました。

 もしシースに何かあった場合は、開始時に次元倉庫から『1個』しか引き出せなくなります。収納は自由。

――――――――――――――――――――


ロリア:

 何かあるんですね。


GM:

 さて、では知らない人同士になってしまった皆さんのごあいさつタイムでーす。どうぞ!


マーシュ:

 「なぁ、その……オレは、あんたらと仲間、そう思ってるんだが、これはおかしいことなのか?」


 シースとワイズマンを見つめながら。でもクスクルのことはわからない!


GM:

 イーリスもいないので、実質ワイズマンとシースの2人だけ残された感じですよね、コレ。


マーシュ:

 「この剣に見覚えは?」と愛用の剣を見せてみたりします。


GM:

 シース “それは……マリーさんの剣?”


マーシュ:

 「そう、マリーって呼ばれてた記憶もオレ様にはあるんだよ。でも今オレ、男だし。アレンの記憶も少しだけある」


ワイズマン:

 「マリー、マリーだと? 信じられない。彼女は……そう、彼女は確かに女性だったはずだ」


マーシュ:

 「でも、マーシュとしての人生の記憶もあるんだよ。いくつか世界を渡り歩いた弊害みたいなもんかもな」


ワイズマン:

 「疑うわけではないが、彼女からその剣を奪ったということも考えられるな……」


マーシュ:

 「え?」(ほぼおなじ剣の二本目を取り出しつつ)


クスクル:

 「うーん、ボクの事も認識できないみたいだなぁ、困った。どうしよう?」


 とりあえず、押しつぶされてべちゃっとなったロリアの返り血を洗い流すために手を洗うね。


ワイズマン:

 「そういえばイーリス! イーリスはいないのか!」


マーシュ:

 「そうだ、イーリス……いつもいたはずなのに、なんでいないんだ?」


クスクル:

 「ん、呼んだ?」(手を洗いながら)


マーシュ:

 「え? 色ちがくね? オレ様のほうがむしろイーリスにカラーリング近くね?」


ワイズマン:

 「似ているが雰囲気が違う。我輩を騙せるとは思わないことだ小妖精」


クスクル:

 「いや、だから、ほら、ここに、あれ?」


 「ボク、イーリスじゃないけど何となくイーリスのような気がする」


マーシュ:

 「いやなんかぜんっぜん違うような気がするんだけども! 似てるの、顔つきくらいじゃねえのか?」


クスクル:

 「あ、そうだ、この【軍用剛弓】、耳長に買ってもらった……」


マーシュ:

 「あー、その弓すっげー見覚えあるわ。……じゃあマジでクスクル、なのか?」


クスクル:

 「で、あんたは耳長だけど、ボクの知ってる耳長ではない……ま、いっか」


ワイズマン:

 シースをかばって2人から後ずさりしてみましょうか。いつでも杖を抜けるように半身で構えます。


GM:

 シースはワイズマンの後ろで怯えています。


マーシュ:

 「だから信じてくれよー!」


クスクル:

 「えーい、面倒臭い、イーリスならなんとなく分かってるんでしょ、みんなに説明してよ! ってイーリスいないんだった!」


GM:

 シース “あっ、そういえば言い忘れていましたが、今回は私が情報伝達面でイーリスさんの代わりをしますから……といっても、ムードメーカー的な役割はちょっと苦手なんですけれど!”


マーシュ:

 「シースはいつもどおりが一番かわいいぜ? そのままでいいんだぜ?」


GM:

 シース「(やっぱり知らない人かも……)」 シースはマーシュにナンパな印象を感じました。


ワイズマン:

 「シースに馴れ馴れしく近寄るんじゃあない、若造め」


マーシュ:

 「いやいや、オッサンの何倍生きてるかわからんぞ、オレ!」


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 さて、記憶も混濁しつつお互いに信用できない状況ですが、そろそろ後ろから闇が迫っています!


ワイズマン:

 「言い争いをしている暇はないようだな。今は先に進むとしよう。お互いの素性が分からんとはいえ、数少ない理性ある人間なのだからな……」


マーシュ:

 「んー、しかたねぇな……信じろとはもう言わねぇよ。でもオレはアンタに死んでほしくない。これ使え」


 ワイズマンに、自分の剣(予備)と、チェインクロスを渡します。


ワイズマン:

 「ありがたくいただいておこう。だが我輩はマリーのことをよく覚えている。不審な動きはしないことだ」


マーシュ:

 「ったく、こっちだけ知ってる、ってのもはがゆいな」


 あ 初期装備に【レザーシールド】もあるのか。


 「これもやる」 ワイズマンに押し付け押し付け。


ワイズマン:

 「なんなんだ貴様は!! 逆に怪しい!」


マーシュ:

 「あー、親切すぎると怪しいか。まあオレは使わないから、オッサン使えよ。生きのびるためにオレ様を利用しろ、いいな」


ワイズマン:

 押し付けられたズマンとズマンPCは装備変更におおわらわです。刺す気があるなら3回くらい死んでそうなくらいはわらわってます。


マーシュ:

 「クスクルは装備は整ってるか?」


クスクル:

 「装備はばっちりー!」


 引き出してもらったアイテムがなぜか妖精用の大きさに……。


GM:

 シース “では、ひとまず先へ行きましょう……このお二人、私の念話が通じるので、本当に同じ人なのかもしれません……たぶん”


*  *  *  *  *  *  *  *  *


● 最初の城 行き先選択


GM:

 さて、シースは誰と同行させますか? 重要な点として、戦闘で所有者が死んで同じマスに他に誰もいなければ、シースも巻き込まれて亡くなってしまいます!


マーシュ:

 ワイズマンが安牌ですよね だって他の2人は仲間って認識されてないし。


ワイズマン:

 「シースよ、我輩のそばを決して離れるな。なにがあっても守ってみせる」


GM:

 シース “はい……!”


 シースはちょっと嬉しそうです。


クスクル:

 「なんだ、なんだ、いつからそんなゲームになった!?」


マーシュ:

 「式には呼べよ……」


クスクル:

 「知らない人は呼ばれないんじゃないかなぁ?」


ワイズマン:

 中の人的にはお二人を信用してますが、皆さんのクエスト次第ではシースを(ピー)することがクエスト達成条件だったりするかもしれません。油断はしませんよ。


マーシュ:

 その条件がいちばん合うの、ワイズマンじゃないかという疑念が。


クスクル:

 ピーについては後で真剣に話し合いましょう(ワクワク)。


GM:

 ドキドキしますが、ひとまずワイズマンは以下のアイテムを追加しておいてください。


――――――――――――――――――――

アイテム【半獣の理術士シース】 重さ0 売却不能


 時空の理力使い。装備中のもの以外のアイテム破壊を無効化できる。「交流」可能、能力値は全て1。所有者が生きている限り受け渡しはできない。次元倉庫には入れられない。

――――――――――――――――――――


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 シースは皆さんに地図を渡します。1日目地点になにがあるか書いてありますね。


 端に、「私はずっと皆さんの味方ですから」とシースの文字で書いてあります。シースはそんな言葉を端に書いたのが恥ずかしくてひそかに顔を赤くしています。


 シース「(今回も死ぬと思って恥ずかしいこと書いちゃった……!)」


――――――――――――――――――――

【1日目】 地形:荒野

 北:『闇』の罠

 中央:集落(ランダム)

 南:伝説の鍛冶屋

――――――――――――――――――――


ワイズマン:

 中央の「集落」に向かいますかねえ。


 ズマリー……ではなくマーシュさんとクスクルさんは「伝説の鍛冶屋」に行きたがると踏んでいるので孤独に行こうとしています。同行するならご自由に!


マーシュ:

 「オレ様はちょっと鍛冶屋のオッサンにあいさつに行くわ。ヤボ用があるんでね」


クスクル:

 じゃあ北の『闇』の罠にいきます。


ワイズマン:

 「あの妖精、何をするつもりだ……自ら罠に進みゆくとは」(訳:どんなクエストなのか気になりますね)


クスクル:

 「罠は踏みつぶして進むべし! だよー☆」


マーシュ:

 「いやお前さん大丈夫なの!?」 ぎゅむーっと握りつぶし。


クスクル:

 どっかのピンク妖精とは違うところを見せてやるよー。


マーシュ:

 (しかしクスクルのセクハラの対象になりえないことがこんなに心を軽くするなんて! もう何も怖くない)


ワイズマン:

 ハッ……クスクルさん今回はセクハラする相手がいないんだ! かわいそうに!


マーシュ:

 シースは……?


ワイズマン:

 手を出す前にズマンが燃やします。


*  *  *  *  *  *  *  *  *


● 1日目北エリア 昼



GM:

 ではクスクルさん、荒野を歩いて北の『闇』の罠へ向かいます!


 ここでクエストオープン!! ……するよね?


クスクル:

 『闇』なんて怖くない、なにしろクエストオープンだから!


GM:

 ではクスクルはここで、その身に宿ったイーリスの分析力を使えば『闇』であるヨルムンガンドの詳しい攻撃方法・特徴を知ることができそうだと思いました。


 そんなわけで、クスクルは危険を承知で「『闇』の罠」に突入します!


クスクル:

 とっつげーーーき。


マーシュ:

 『おいおい、大丈夫か、クスクル』 通信通信。


――――――――――――――――――――

●クエスト『決死の威力偵察』


・公開条件:「『闇』の罠」エリアに侵入する  【経験値】10


・イベント:

 君はイーリスの魂を受け継ぎ、その記憶を得ることができた。その記憶によると、この体でヨルムンガンドと交戦することで、イーリスが持っていた分析力によりヨルムンガンド本体の性質を詳しく知ることができるであろうということが分かった。君は危険を承知で「『闇』の罠」に足を踏み入れる。ここでの戦いに勝てば、君は『闇』本体の力や特徴について情報を得られるはずだ。

 【敏捷】で目標値11の判定に成功すれば妖精の機敏さで敵の動きを惑わせられ、【反撃ダメージ】が12に減少した【ヨルムンガンドの触手】1体との戦闘が発生する。でなければ通常の【ヨルムンガンドの触手】1体との戦闘が発生する。

 ジャッジ:『闇』に立ち向かう理由


 ※第5話の「『闇』の罠」エリアは、1日目北、2日目中央、3日目南に存在する。クエスト公開できればこの情報は共有可能。


・クリア条件:君が参加した【ヨルムンガンドの触手】との戦闘に勝利する(1名以上攻撃判定のみ成功すればよい)

・報酬:【伝説P】50 + ヨルムンガンドの攻撃方法・特性が判明する。

――――――――――――――――――――


GM:

 まず【経験値】+10してくださーい。


クスクル:

 はい、みなさん、「『闇』の罠」がどこにあるか分かりましたね?


ワイズマン:

 わかりましたが大丈夫ですかこれー!!


クスクル:

 任せなさい、だから、どっかのピンク妖精とは違うんだってばー☆


ワイズマン:

 『なにい!? 何の考えもなく単騎であの触手に突っ込んだのか! 何をしているんだ!』


GM:

 シース “クスクルさん!? 1人で戦うなんて……!”


クスクル:

 確率計算もしておいた! 任せて! そして今の装備なら死なない。


GM:

 あとレベルアップでもクスクルさんの【LIFE】が上がったので現在【LIFE】を14にしておいてください。もう平気そう。


マーシュ:

 『オレもついていってやりゃよかったかもな……』


GM:

 ではクスクルの前で、ドォォン! と激しい音を立ててヨルムンガンドの巨大触手が地面から現れます! その直径2m! 


 クスクルが立ち向かう決意をすればイベント判定の成功率アップ!


マーシュ:

 『死ぬなよー。セクハラの償いは別件で受けてもらうから』


クスクル:

 なんか、仲間に死ぬことを期待されてるみたいなんだけど、どうしよう……。


 もう闇に立ち向かう意味すら見失いそう……。


GM:

 シース ”で、でも私だけは皆さんの……クスクルさんの味方ですから!”


マーシュ:

 『シースそれマジでー? 心強いわー……さっき疑ってたような気もするけど』


クスクル:

 「じゃぁシースとロリアの為に頑張る。クスクルがんばる。ロリアの仇、許せないもんね!」


GM:

 ジャッジOK! では、【敏捷】で目標値11→10の判定を行ってください!


 成功すれば敵の動きを惑わせられ、敵の【反撃ダメージ】が12に減少します!


ワイズマン:

 【レベル】アップしたクスクルさんの【敏捷】は7点。ファンブル以外成功ですね。


クスクル:

 わたし、失敗しないので。


 2D6+7>=10 【敏捷】判定!


  (コロコロ…) ダイス (1+1) + 7 = 9  ファンブル!


ワイズマン:

 アーッ!


クスクル:

 ファンブルした!!!!


マーシュ:

 ファンブルっていったらフラグが回収されてしまった……予知かな……?


GM:

 ファンブル【経験値】狙った上で触手戦に挑むことは可能ですよ(ただしファンブル表で【LIFE】減少をひいたらダメージ重なって死ぬ可能性が)


クスクル:

 ちょっとおいしいと思ったけど【覚醒】しますか。

 なお、もう一度「1」が出る確率は6分の1。


マーシュ:

 1が出るのか……そうか……。


ワイズマン:

 初日死亡はあまりにもあんまりだ! 生き延びてください!


クスクル:

 1D6 【覚醒】  (コロコロ…) ダイス 6 = 6  +4成功!


 一瞬死にかけたような気がしたけど大丈夫だった。


GM:

 シース “よかった……!”


マーシュ:

 おめでとう! 1日で妖精のつけものが出来上がることなんてなかったんだ!


GM:

 ではクスクルは妖精らしいすばやさで触手の動きを惑わせることに成功しました!

 さて、戦闘開始です! 敵パラメータオープン!


――――――――――――――――――――

モンスター【ヨルムンガンドの触手】

 【LIFE】30 装甲7 【防御値】10 【反撃ダメージ】15→12

 【経験値】7 【ドロップ】 ドロップアイテム表×1

――――――――――――――――――――


ワイズマン:

 ひえー、全然おいしくない。


クスクル:

 とりあえず、攻撃ぃぃぃぃぃぃ。


 2D6+7-1>=10 攻撃判定(【敏捷】・弓)! わたし、失敗しないので。

  (コロコロ…) ダイス (1+4) + 6 = 11  +1成功!


ワイズマン:

 よかった! セーフ!


クスクル:

 セーフではないけどね、ダメージ覚悟の突撃だよー。


 というか今日、ダイス壊れてません?


GM:

 クスクルさんにしては出目が悪いですよね! でも攻撃は命中!


マーシュ:

 (わたし的には)いつもどおりです。そのぶんオレ様がブイブイ言わせてやるぜ……クックック。


GM:

 ではクスクルさんは続けてダメージ算出を! どう頑張っても倒しきれないからあんまり意味ないですけど。


クスクル:

 2D6+1+5+1【頑丈な軍用剛弓】で攻撃! 

  (コロコロ…) ダイス (4+1) + 6 = 11 ダメージ!


GM:

 では、クスクルが与えたダメージは、装甲7にはばまれて……4点!


 【ヨルムンガンドの触手】の【LIFE】は30点なので全然届きません! 鉄製の矢がちょっとブスっと刺さったくらい! 反撃が来ます!


 【ヨルムンガンドの触手】は猛烈な勢いで体を振り回し、クスクルに叩きつけます! 【反撃ダメージ】12、あと敵を倒しきれなかったので【ST】も-2点!


クスクル:

 「だから、どっかのピンク妖精とはちがっ」 ばしーん、ぺらーん、ひらひらひら~。


GM:

 と一回ぺったんこになりましたが、クスクルはそのまま戦闘を続け、1人で【ヨルムンガンドの触手】を倒してしまいます!


 矢だらけになった【ヨルムンガンドの触手】はゆっくりと傾き、地響きを立ててその身を大地に横たわらせます。ズズーン……。


ワイズマン:

 『あの小妖精は無事なのだろうか……』


クスクル:

 「それがね、結構大丈夫なのよー、装甲6点もあるからねー」


GM:

 では勝利処理をしまーす。クスクルさんは【経験値】7をゲット! ドロップアイテム1つをゲット!


 1D6 ランダムドロップ  (コロコロ…) ダイス 2 = 2

 2D6 武器D66  (コロコロ…) ダイス (3+2) → 23 【木の杖】!


 では【ヨルムンガンドの触手】から、どこかの理術士を食べたときに残ったのであろう【木の杖】がペッと吐き出されます。


クスクル:

 あー、ロリアに【シルバーランス】を持って帰りたかったんだけどなぁ……。


GM:

 ではクスクルが巨大触手と実際に戦った結果、イーリスの魂がヨルムンガンドの数々の情報を明らかにします!


クスクル:

 ボクの献身的な働きによって明かされる情報だよー、ありがたく聞いてね?


ワイズマン:

 ありがたく聞きます!


マーシュ:

 わーありがたい(ポテチ片手コーラ片手に)。


――――――――――――――――――――

◆【ヨルムンガンド(『闇』の本体)】の攻撃方法などの情報

 ※便宜上「ターン」という用語を使ってますが、ルール内にはそういう用語はありません。


・ 戦闘ルールはほぼ公式キャンペーン『闇の竜』と同じ


・ 毎ターンごとに[2D6+3]ダメージ×3回攻撃(毎回対象PCをランダムで決定)。装甲有効。

  → 決戦セッション中の「『闇』の罠」イベントで触手を倒した数だけこの攻撃回数が減少する(最低1回)。


・ 毎ターン1D6を振り、ターン数以下の出目ならPCのいるランダム1エリアに理力10の「腐敗ブレス」で攻撃してくる(【反撃ダメージ】扱い)。

  → 受けると、PCが指定した【食品】【草】系アイテムが1つ消滅する。

  → ブレス攻撃後、触手が一本再生し、『攻撃回数が1回増加』する。


・ 何らかの方法でヨルムンガンドを弱らせられる。その手段を使えば戦闘が開始でき、さらに装甲や理力耐性をも減少させられるだろう。

――――――――――――――――――――


ワイズマン:

 1ターン目は1で、以後ターン経過に応じてブレスを吐く確率が上がっていくと。ヤバイ。


GM:

 はい。んで全員が5回総攻撃するとその日の戦闘は終了し、いわゆるターン数はリセットされます。


ワイズマン:

 その日の。


GM:

 なおロリアが過去に入手した基本スペックは以下の通りです。


――――――――――――――――――――

モンスター【ヨルムンガンド(闇本体)】

 【LIFE】500 装甲30 理力耐性25

――――――――――――――――――――


マーシュ:

 倒せるのかな、ハハハ。


クスクル:

 いま怖がっても仕方ないよ、なんらかの方法で弱らせることができるんだからさー。別の情報を探すのだー。


ワイズマン:

 壮大な話になってきましたね。


 ……というようなことをクスクル(仮)さんが割と平気そうに伝えてくれたって感じですね。


クスクル:

 「仮じゃないもん。でも割と平気なのは確かだよー♪」


ワイズマン:

 『クスクル君。きみが我輩の知るクスクルと同一かそうでないかはこの際大事なことではない。身命を賭してその情報を伝えてくれた君は信用に値する』


GM:

 (おっ、いいセリフ)


マーシュ:

 (カッコイイ)


クスクル:

 「いや、その、だからボクがそのクスクルなんだけどね、まぁいいや」


ワイズマン:

 『(半分くらいはホラかもしれないと疑っている)』


マーシュ:

 『セクハラっぷりを見てて、オレはクスクルだって魂で理解した』


 『今はオレも男だからな……フフッ、わからなくもないぜ……数々の所業……その所以ゆえん!』

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