4日目 不運ズの厄払い

● 3日目 夜明けの進行


GM:

 ではお二人とも4日目へ「進行」します! 移動前に「進行」ルートだけ振りますので各々【ST】処理してください。


 1D6 マリー  (コロコロ…) ダイス 4 = 4

 4:山で迷った。【日数】に2を足して【知力】を引いただけ【ST】が減少する(最低0)「登山」


 1D6 ワイズマン  (コロコロ…) ダイス 1 = 1

 1:少し荒れた地形が続く。【日数】から【筋力】を引いただけ【ST】が減少する(最低0)


 【日数】=3です。


ワイズマン:

 きーんーりょーくー!


マリー:

 ちーりょーくー!!


 とりかえっこしたい!


ワイズマン:

 3-1で2点減少! 【ST】7→5!


 しかしこんなこともあろうかと、食べ物はたくさんあります。セーフセーフ。


GM:

 マリーさん直撃で【ST】-5か! ヤベエ!


マリー:

 ゲフゥ! 【ST】が9から4になりました。


GM:

 OK! シースもぜえぜえ言いながら荒れ地を歩きます!


 マリーは山で迷いました。すごく迷いました。出てくる頃にはボロボロでした……。


マリー:

 「山生まれなのに山で迷った……うう、違う山だから……?」


ワイズマン:

 「さすがに不眠不休では……厳しいな……!」


 さて、個人的な都合で4日目は中央にいきたいです。


マリー:

 じゃあ、合わせようかな。


ワイズマン:

 「ありがとうございますマリー様。どうやら私の因縁を感じるのです」


*  *  *  *  *  *  *  *  *


◆ 4日目 火山 ◆

 現在のマップ http://www.silversecond.net/sc/trpg_owh/02_map04.jpg


*  *  *  *  *  *  *  *  *


● 4日目中央エリア 昼



GM:

 ではお二人は4日目中央エリアにやってきました! 草原を抜けるとそこは草一本生えていない火山でした。できたてほやほやの溶岩だまりが見えたりするかもしれません。


 火山を歩いていると中腹にぽつんと家がありました! ここは「理術士の家」です!


マリー:

 「ここに何かあるんですの?」


ワイズマン:

 「私は、ずっと同じ夢を見ておりました。マリー様と出会うことも、シース君を助け出すことも、そしてここへたどり着くことも夢で見ていたのです」


マリー:

 「まるで予知夢ですわね」


ワイズマン:

 「こうしてマリー様の服をいただくこともすべて……」


マリー:

 「いやそこまで!?!?! 服の予備もってればいいんじゃなかったんですの!?」


ワイズマン:

 「夢で見たことを変えてしまい、結末が変わってしまったら……私はそれを恐れたのです」


マリー:

 「女装するリスクをおかしてまで得たいものがあったんですのね?」


GM:

 お、おう……ではここでクエスト公開です! ドドーン。


――――――――――――――――――――

クエスト 『続・フォースの導き』


・公開条件: 【半獣の理術士シース】からの【好意】を1以上にする。

        4日目の中央地点に到達する。  【経験値】5

・イベント:

 理術士シースと話をしたところ、驚くべき事実が明らかになる。なんと、どんな素質のない者にでもフォースを扱えるようにできる研究をしている理術士が4日目中央地点に住んでいるというのだ。君は個人的な野望を叶えるべく、その理術士に会いに来た。イベント終了後、【火炎】を修得し、アイテム【達人の理力】を得る。この力で魔王を倒す手助けができたなら、理術士からさらなる導きを得られるだろう。


・クリア条件: PCのいずれかが魔王撃破エンドをむかえる。

・報酬: 【伝説P】40 + クエスト『理術士への道』アンロック

――――――――――――――――――――


ワイズマン:

 ヤー! 【レベル】7になりました。


GM:

 さて、お二人は理術士の小屋にやってきました!


 シースによると、ここには「どんな素質がない者」にでも理力を習得させられる研究している理術士がいるそうです。


ワイズマン:

 扉をノックノック!


GM:

 ノックして出て来たのは……1人の老人でした!


ワイズマン:

 ズマンが知っている人ですかね?


GM:

 そこまでお見通しとは!


 理術士「おお……そなたは確か……ワイズマン君ではないかね?」


 そこにいたのは、なんとかつてのワイズマンの師匠、理術士ハキムでした! こんな感じの人です。

 イラスト http://www.silversecond.net/sc/trpg_owh/NPC_Main_Hakim.jpg


ワイズマン:

 「先生……再びお目にかかることができるとは」


GM:

 ハキム「うむ、わしと『同じ名』の生徒じゃったからな、よく覚えておるよ……」


マリー:

 「お知り合いですの?」


GM:

 ハキム「彼は、昔のわしの生徒じゃったんじゃよ……結局、何も教えることができんかったがな」


ワイズマン:

 「いえ! 今となっては一族の道からは外れましたが! この通り立派に生きております!」


GM:

 ハキム「それならよいのだが……まさか、わしの指導でまったくフォースを習得できん者がおるとは思わなかったのだ……あのときはすまんかったな、ワイズマン君」


ワイズマン:

 「おお先生、私の才能のなさこそが全て悪かったのです」


GM:

 ハキム「逆じゃよ、ワイズマン、おぬしには『特別な素質』がある。それがまさにフォースの習得を困難にしていたのだ」


ワイズマン:

 「『特別な素質』とは、一体」


GM:

 ハキム「素質の話は長くなるので後で話そう。……今わしがやっている研究は、その『特別な素質』さえも乗り越えてフォースを修得させられる術なのだ」


 ハキム「この術こそ、まさに君のためのものなのだよ、ワイズマン」


ワイズマン:

 「先生、私はフォースを自ら行使することへの未練を捨て去ったつもりです。これが何かの冗談であるならすぐに撤回していただきたい! それなら私はすべて諦めたままでいることができる!」


 「無力な一般人でいることができる!」


GM:

 「いいや、あきらめてはいかん。そなたこそ真に理力を得るべき者なのじゃ。ワシは『努力』は教えたが『あきらめること』は教えておらんぞ?」


マリー:

 「(……さすがに黙ってたほうがいいですかしら?)」 イーリスにひそひそ。


GM:

 イーリス「(なんかシリアルだよねー)」


マリー:

 「(それは食べ物ですわよー!?)」


ワイズマン:

 (私はさっきから「ハ」の字が「ム」に近くてムキムさんに見えて仕方がないんですよ!)


GM:

 ムキムキさん!? それはそうと、ハキムは後ろにいるシースに声をかけます。


 ハキム「そのまえに……きみがシースかね。荷物を届けてくれたのだろう、預かろう」


 シースが亜空間から取り出したのは一本の杖でした。


 ハキム「よし、これならばできるじゃろう。これが例の美人の占い師にもできん秘術だ……ワイズマン、そなたにフォースを授けてやろう!」


 有無を言わさず、ハキムさんはワイズマンの頭に杖を置きました!


 ハキム「世界の終わりに来てくれてありがとう。いまこそ研究の成果を見せるときじゃ……これはそなたの『素質』の壁をも上回る力! いつか『素質』を使いこなせるようになったとき、理力もまたそなたの身に付くだろう!」


 ということで、ワイズマンの体の底から不思議な力が湧き上がります!


ワイズマン:

 「これは……理力の流れを感じる! いくら理論を学んでも体で感じることができなかった力が!」


GM:

 そう、これこそフォースの力! ワイズマンは生まれて初めて【火炎】を修得できました!


マリー:

 「いいなー……(チラッ)」


GM:

 ハキム「だがこれは種火に過ぎぬ。ここから真の理力の道を歩むなら、そなたの『素質』を活かすための心の鍛錬が必要じゃ。今のままのおぬしでは道は開かれぬ」


ワイズマン:

 「フッ……鍛錬ときましたか。このような世界の終わり際に鍛錬と」


GM:

 ハキム「今は分からぬかもしれん。だが誰かを守るためにその力を使えば、自ずと理術士への道も開かれるはずじゃ! 『これから』のう!」


ワイズマン:

 「これから! これからですって! ハハハ! これから先に何があるというのか! どうせ夢の通りなら、もう世界は終わりなんですよ! もうこの辺りを残して世界は『闇』に喰われてしまっているのでしょう!」


GM:

 ハキム「案ずるな、おぬしにはまだその『先』がある……」 ハキムはにやりと笑います。


ワイズマン:

 「……いいでしょう。あとどれだけ時間が残っているのか分かりませんがこの私に宿った力、無駄にはしないつもりです」


マリー:

 「(ワイズマンが見たことのない表情をしてて面白いですわ……なんか、やっと人生がはじまった、みたいな)」と微笑ましく見ています。


GM:

 ハキム「うむ……あと、困ったことがあったら言いなさい」


 ということで、ワイズマンはアイテム【達人の理力】を取得します。どうぞー。


――――――――――――――――――――

アイテム【達人の理力】 重さ0 売却不能

 いつでも使用でき、使用すると消費される。使用すると、理術士ハキムが最後の力を振り絞り、フォースリストの中から【ST】消費なしで好きなフォースを1回だけ使うことができる。代償としてハキムは死亡する。次元倉庫には入れられない。

――――――――――――――――――――


ワイズマン:

 あ、次元倉庫には入れられないんですね。そりゃそうか。


GM:

 一言目がそこ!? ワイズマンっぽいですけどー。


ワイズマン:

 PL的発言です!


マリー:

 使うとおじいちゃんが死んじゃうところが大事なのに!



*  *  *  *  *  *  *  *  *


● 4日目中央エリア 魔王遭遇



マリー:

 「なんだかよく事情はわかりませんが(【知力】0)、おめでとう、ワイズマン」とパチパチ。


GM:

 シースもよく分からないなりにパチパチしてます。


ワイズマン:

 「先生……」


 「わたしたちと共に、行きませんか。どうせこの世界が終わるのであれば、共に語らいたいものです。遠いあの日のように……」


GM:

 ハキム「行くならまずは一仕事終えてからじゃのう……おぬしはそのために来たんじゃろう?」


マリー:

 「先生! 私も理力は覚えられますか!」 シュビッ!


GM:

 ハキム「もちろん後ろのお嬢ちゃんたちも覚えられるぞ、どれ……」


 と言った瞬間です。ハキムの家のドアがノックされます! ドンドンドン!


ワイズマン:

 えっ。


GM:

 ハキム「おや、また客か。今日は本当に客が多いのう」


ワイズマン:

 ノックしてくるんだ。


マリー:

 「新聞なら間に合ってますわよ、魔王様」


GM:

 マリーがそう言うと……。


 バァン! ドアが吹き飛ばされ、炎が吹き出します! そこにいたのは……魔王でした!


マリー:

 「一度相対した気配は忘れませんわよ!」


GM:

 魔王「なら話は早い。隠れても無駄だぞ、勇者ども! 救済への希望、ここで断ち切ってくれよう!」


 ちょっぴり演技っぽく言って魔王は剣を抜きました。さあ、決戦です!


マリー:

 「……わたくしたち以外の勇者とは会いまして?」


 と尋ねながら剣を抜きます。


GM:

 魔王「貴様ら以外の勇者に会ったことはないぞ! 勇者っぽい気配すら感じなかったな!」


マリー:

 「アレン何してるんですの……? あのむかつくイケメンボーイは! もう世界の果て、だというのに!」


ワイズマン:

 えーとちょっと待ってくださいねー。戦闘前に回復しまーす。


GM:

 ここで回復タイムですと!


 魔王「くっ、早く回復しろ!」(正座)


ワイズマン:

 【こげた草】を食べます! 【ST】5→6!


 「先生、どうか隠れていてください! シース君を頼みました!」 モッシャモッシャ。


GM:

 (セリフはかっこいいけどぉぉぉ!!)


 ハキム「う、うむ……! シースもこちらへ!」


マリー:

 「頼みましたわよ!」 といっしょにいっておこう。


GM:

 シース “どうか……負けないで……!”


マリー:

 こっちも【枯れた草】モシャしとこう! 減らします!


GM:

 ということで決戦です!


ワイズマン:

 「ふぁふぉう! ふぉふぉふぇふぃふぁふぁふぉふぁふぉす!」 モッシャモッシャ。


GM:

 うん、なんだろう、魔王の前で草ムシャムシャしてる2人。


 ワイズマンに至ってはウェストきつきつの女服だし。


ワイズマン:

 女装で徒手空拳! しかし気合は十分です。


マリー:

 「一族の道を外れて~」って言葉、完全にハキムさんに別の意味で捉えられてないかな!


GM:

 ホントだよ! いろいろ道を外れすぎですよ!


 ご覧ください、これが1話組との違いです、皆さん。


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 それではバトルスタート! 魔王のスペックは以下の通りです!


――――――――――――――――――――

モンスター【魔王】

 【LIFE】80 【防御値】8 【反撃ダメージ】6+火炎3

 (毎ターン【ST】-1される)

――――――――――――――――――――


GM:

 攻撃判定の目標値は8! 逃げるも戦うも8! もちろん戦います、よね!?


マリー:

 戦います!


ワイズマン:

 【火炎】攻撃です! そして【防御】の使用も宣言します。【防御】で-3、【火炎】で-1で【ST】6→2!


 2D6+5>=8 【知力】判定! 

  (コロコロ…) ダイス (3+3) + 5 = 11  +3成功!


 よかった、頭から垂らした【防御】札が無駄にならなかったぞ。

 【火炎】は達成値が威力になるので11点ダメージ! さらに【レベル】と【好意】も足せるので、合計ダメージ20点!


マリー:

 【強打】します! 【ベルセルク】もします! 【ST】は5→3へ!


 2D6+5>=8 攻撃判定(筋力)! 

  (コロコロ…) ダイス (4+4) + 5 = 13  +5成功!


GM:

 お二人とも普通に成功! 


マリー:

 2D6+1+7+1 【耳長の細い剣】で攻撃! 

  (コロコロ…) ダイス (3+5) + 9 = 17 ダメージ!

 3D6 【強打】  (コロコロ…) ダイス (1+2+3) = 6 ダメージ!

 2D6 【ベルセルク】  (コロコロ…) ダイス (6+5) = 11 ダメージ!


 【大激震】でさらにプラス3! 


GM:

 合計57ダメージ!


 マリーのすさまじい連撃で魔王の結界はバリバリ剥がれ、ワイズマンの【火炎】がさらにその結界をそぎ落とします!


マリー:

 「わたくしの剣術は誰にも負けない!」


GM:

 魔王の【LIFE】、残り23点!


 それでは魔王からの反撃が飛んできます! お二人とも【反撃ダメージ】受けておいてくださーい。6+火炎3のダメージと、毎攻撃ごとの【ST】-1です! 【チェインクロス】なら【火炎】ダメージ-1できます。


ワイズマン:

 反撃で物理1点+火炎3点の4ダメージを受けます。【LIFE】9→5!


 そして【火炎】を浴びながら焼き【ナユタの実】をほおばる! 【ST】2→1になってからナユタで【ST】1→8です。


マリー:

 【反撃ダメージ】は1+火炎の2と【ST】1かな。


 こちらもナユもぐして、【LIFE】15→12へ、【ST】は2→9へ!


マリー:

 「いい防具があると、戦いやすさが違いますわね! 無駄に避ける必要がないぶん、攻撃に集中できるッ……!」


GM:

 魔王「くっ、我が火弾さえ通りきらんとは……!」


ワイズマン:

 「これが、このほとばしる力が理力!!」(ムッシャムッシャ)


 「しかし猛烈な脱力感だ……これも理論通り! 素晴らしい、素晴らしい!  例えるならば背中より新しく生えた翼で大空を飛翔したことによる心地良い疲労感! 素晴らしい!!」(ムッシャムッシャ)


GM:

 アアア戦闘中に食べる描写ァァー!!


マリー:

 「なんだかよくわからないですけど(【知力】0)、よかったですわねワイズマン! なんか楽しそうで!」


GM:

 では次の攻撃判定!


ワイズマン:

 【防御】を使用、【火炎】攻撃! 【ST】8 →4!

 2D6+5>=8 【火炎】で【知力】判定! 

  (コロコロ…) ダイス (4+2) + 5 = 11  +3成功!


 達成値11+【レベル】7+【好意】2でダメージは20です!


GM:

 ワイズマンの放った燃えさかる火炎が激しく魔王の結界を破っていきます! 魔王、残り【LIFE】3!


 魔王「やるな……さあ、来い! 勇者の力を見せてみせろ!」


マリー:

 【強打】! は……いらないか。通常攻撃!

 2D6+5>=8 攻撃判定(筋力)! 

  (コロコロ…) ダイス (1+2) + 5 = 8  +0成功!


ワイズマン:

 こわい! 出目3って!


マリー:

 こわ!!!!!! どんだけギリギリなの!!!


 2D6+1+7+1 【耳長の細い剣】で攻撃! 

  (コロコロ…) ダイス (1+4) + 9 = 14 ダメージ!


 2D6 【ベルセルク】  (コロコロ…) ダイス (5+4) = 9 ダメージ!


ワイズマン:

 トドメヲサセー!


GM:

 ではマリーの攻撃が23ダメージ! 


ワイズマン:

 過剰火力が魔王を襲う!


マリー:

「てぃやー!!」


GM:

 20+23ダメージで20点分のオーバーキル! 魔王は、マリーのすばやく繰り出した細剣に結界ごと胸を貫かれました!


マリー:

 「ふっ……やはり最強はこのわたくし……!」


GM:

 魔王「(血を吐きながら)ゴフッ……そうだ……これで……いい……」


 それだけ言うと、魔王はドサリと床に倒れました。


マリー:

 「……? どういう、意味ですの……?」


GM:

 しかし、その言葉にこたえてくれる者は誰もいません……。


 これにて戦闘は終了です! マリーさんは【ベルセルク】の反動受けておいてくださーい。


マリー:

 【ST】が9から3へ!


ワイズマン:

 ブシューッ。


*  *  *  *  *  *  *  *  *


GM:

 さあ、おめでとう、お二人は魔王を討伐しました!


 窓の外を見ると、これまで追いかけ続けてきていた『闇』は動きを止めています!


ワイズマン:

 「ご覧になりましたかマリー様! わたくしだってやるときはやるのです!」


マリー:

 「ええ、よかったですわね、ワイズマン! これで……もう、わたくしが守る必要はありませんわね」


ワイズマン:

 「先生! シース君! もう大丈夫です!」


GM:

 隠れていたハキムとシースも出て来ます!


 ハキム「おお……おぬしら、世界を救ってしまったのか……?」


 シース “やっぱり、ワイズマンさんは勇者様だったんですね……!”


 シースは笑顔でワイズマンに抱きついてきたりします! しっぽ振りまくりです!


マリー:

 シースちゃんの声はマリーには届いてない、のかなたぶん!


GM:

 まだ波長が合ってないので届いてませんが、明らかにうれしそうなことは分かります!


マリー:

 「なんだかちょっと心にしこりがありますが、ともかく……世界は救われたのですわね!」


ワイズマン:

 「先生、私に託した力を解放したら先に逝くつもりだったのでしょう。そのようなことをさせずに本当によかった」


GM:

 ハキム「わしのやりたいことはやりきった、ここで散ってしまってもかっこよかったと思うんじゃが?」


ワイズマン:

 「先生ばかりに楽をさせてなるものですか。これから長く険しい復興の道が待っているというのに!」


 「マリー様。いや、マリー殿。今まで本当にありがとう……そしてこれからもどうかよろしく頼む」


GM:

 ハキム「うむ、そこの耳長の子もよくやってくれた。そなたこそまことの勇者じゃ(火力的に)」


マリー:

 「ふふっいいんですのよ! 最強の剣士のつとめですわ!」


GM:

 ハキム「これから、長い復興の時間が始まるじゃろう。そのときこそ、君たちみたいな若者が……」


ワイズマン:

 ※若くありません。


GM:

 そのとき、マリーとワイズマンの頭の中におぞましい声が聞こえます。


 “ミツケタゾ……”


 それは『闇』の中から聞こえてきたような気がしました。慌てて、家の窓から『闇』の方を見てみると……。


 なんと! 『闇』はこれまでより激しい勢いで大地を呑み込み始めているではありませんか! まるで漆黒の壁のような闇の嵐は、みるみるうちにあなたがたの場所へ迫ってきます!


マリー:

 「……?!」 背筋がゾクリ、として思わず身震いをします。


GM:

 (ここでもしあればラスト一言どうぞ! 途中で切れるやつ)


マリー:

 「ワイズマン、危ない!」 ととっさにかばいます!


ワイズマン:

 「バカな! シー……」シースを抱えようとします。


GM:

 シース “ワイズマンさ……”


 ゴォォォォォ─── ッ!!


 ワイズマンたちが言い切る前に、その場にいた全員は、魔王の遺体ごとあっけなく闇の嵐に呑まれてしまいました……。


 こうして、この『セカンドワールド』の世界もまた、完全に闇に包まれてしまいます。もはや人間もまともな動物も存在することのない、『ファーストワールド』と同じ世界……。もし次元を俯瞰ふかんして見ている者がいたとしたら、これも見慣れた風景の1つに過ぎないのでしょう。


 そしてこの世界もまた、なぜか魔王を倒したのに救われることのなかった世界でした。2人の勇者の『魂』は謎の強い力に引きずられ、次元を越えてどこか別の世界へと吸い寄せられていきます。そこにいたイーリスやハキム、シースの魂もです。


 マリーとワイズマン、そして一同の運命は、果たしてどうなってしまうのでしょうか……。


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