2日目 サボテン動物肉枯れ草定食
● 夜明けの進行
GM:
では、ワイズマンはクエストで夜行動が上書きされてなくなりましたので、マリーさんの夜行動!
夜行動は「偵察」「交流」「探索」「進行」の4つから選択可能です!
マリー:
「進行」です(ゼェゼェ)。
GM:
OK! では2人は「進行」!
移動前に「進行」ルートだけ振りますので、各々【ST】処理してください。
1D6 マリー (コロコロ…) ダイス 3 = 3
3:険しい岩山だ。【日数】に1を足して【生命】を引いただけ【ST】が減少する(最低0)「登山」
1D6 ワイズマン (コロコロ…) ダイス 5 = 5
5:川を泳ぐ。【日数】に1を足して【意志】を引いただけ【ST】が減少する(最低0)「水泳」
【日数】=1 です!
マリー:
減少値は1+1で【生命】も2、消費なし! です!
「山生まれですもの、慣れておりますわ」
ワイズマン:
【意志】1なので【ST】1点減少! 【ST】5→4!
GM:
シースも川を泳ぎます! バシャバシャ……。
ワイズマン:
「ハァハァ、泳ぎは達者だなキミは。フン……」
GM:
シースはちょっと困ったような顔でうなずいています。
ワイズマン:
「いざというときは容赦なく置いていくぞ。覚悟しておくがいい」
遅れているのはワイズマンです。
しかし1話セッションがうそのような重い足取り! 1話組はタッタカターって鼻歌を歌いながらスキップしていたのに!
GM:
そうなんですよ! 実は1話が終わったときに、もう片方に不運ーズをまとめてしまったことに気付いてGMの顔は青くなっていました。
マリー:
どうも、不運です!
* * * * * * * * *
GM:
さて、2日目エリアに移動中、いよいよ合流しそうという頃……夜明け頃に、少女の騎士が住人の避難誘導をしてる現場に出くわしたりしつつ、2人は道を進みます。
その隣ではアライグマの獣人が踊っていたり、そのアライグマ獣人が少女騎士に頭をはたかれたりしていますね。
マリー:
1話組……!
GM:
さて、この辺で移動先をセレクト! 2日目は雪原! どこにいきますか?
――――――――――――――――――――
【2日目】 地形:雪原
北:???
中央:???
南:???
――――――――――――――――――――
ワイズマン:
うわー、情報が一切ないやアハハハハ。
マリー:
こんなときこそ【周辺の地図】?
ワイズマン:
実は【周辺の地図】は「遭遇表」を振るときに初めて効果を発揮するアイテムなんですよ!
GM:
そう、【周辺の地図】は次の日のイベントが分かったりはしないんですが、遭遇表での事故は減らせるという感じのアイテムです。
……ん? これどんな遭遇表でも好きに選べるのか!? すごいな!
――――――――――――――――――――
アイテム【周辺の地図】
遭遇表の前に使用でき、使用すると消費される。遭遇表の結果から好きなものを1つ選択できる。
――――――――――――――――――――
ワイズマン:
とりあえず中央にしておきますかな。
* * * * * * * *
● 2日目中央エリア 世界の旅
GM:
さて、2日目エリアです! 雪原でようやく2人は合流しました! ということで、アイテム交換していいですよ。
マリー視点だと、ワイズマンの方に見知らぬ少女がくっついてますね。
マリー:
「……ワイズマン、わたくし、人は買ってこいとはいいませんでしたわよ!? イーリスに『女の子に助けられてる』とは聞きましたが!」
GM:
(「1100シルバで女の子1人買ってきたぞー!」)
マリー:
「ふ、ふけつですわ!!」
ワイズマン:
「おお、さすがマリー様です。人間が1人増えたことを見抜くとは、すばらしい洞察力をお持ちでいらっしゃいますね」
マリー:
すばらしい!?(ワイズマン氏のマリーへの評価よ……)
ワイズマン:
「さあ、マリー様の分です。どうぞどうぞ」
【癒しのアンプル】と【ナユタの実】を1個ずつ渡します
マリー:
「ナユもぐ! ナユもぐ!!」
ワイズマン:
ちなみにここにタヌキと獣耳騎士もいるんですよね。
GM:
もうそこは通り過ぎてしまいました。さて、2日目中央のイベントは「世界の旅」でした! イベント振りまーす。
2D6 世界の旅表D66 (コロコロ…) ダイス (1+3) → 13
13……これ前回も見たことあるぞ……。
――――――――――――――――――――
<大荷物の商人>
大荷物の商人と遭遇した。あなたを盗賊ではないかと疑っている。
判定:【魅力】 ジャッジ:盗賊ではないと説得する。
――――――――――――――――――――
GM:
雪原を歩いていると大荷物の商人と遭遇しました。商人は君たちに驚いています!
商人「うわっ……女の子2人にオッサン……まさか盗賊!?」
どういう文脈で盗賊になるのか分かりませんが盗賊だと思われました! ジャッジ:盗賊ではないと説得する!
マリー:
「こんな可憐なレディが盗賊なわけがありませんわ常識的に考えて!」 プンプン。
ワイズマン:
「商人、このボロボロの一般市民たちがどこをどう見たら盗賊に映るのですかな?」
GM:
商人「うーん、その怪盗っぽいファッションとか……」
マリー:
(あっ否定できない)
GM:
商人「君がタチの悪い人買いかもしれないじゃないか、ねえ? 悪いけど女の子は買わないからね!」
マリー:
「闇が迫ってるのに女の子を買う暇なんてないですわ」
……シースをチラッ。 「……ないはずですわ」
GM:
シース「(困った顔)」
ワイズマン:
「なんということだ。世が闇に覆われ、人心もまたそうなりつつある! おおなんということだ! そこここを歩く皆様方! この商人殿はまことひどいことをおおせになる!」
マリー:
詩人っぽい!
ワイズマン:
「この商人殿は哀れな人間をいたずらに傷つけるお方ですぞー!」
GM:
商人「こ、こら何を言ってるんだ! まあそこまで弁が立つなら盗賊じゃない……かなあ? 分かったよ!」
ジャッジOK! では【魅力】で判定! 目標値は7+2-1=8です!
ワイズマン:
【好意】を足してもいいんですよねフッフー。
GM:
です! 【好意】1なので、最大でマリーからの【魅力】1点が加算されます!
ワイズマン:
2D6+5+1>=8 【魅力】判定!
(コロコロ…) ダイス (4+4) + 6 = 14 +6成功!
マリー:
成功の文字が輝いて見える。
GM:
これがさっき出ていれば……。
――――――――――――――――――――
成功:【経験値】2獲得。あらゆる種類のアイテムの購入と、売却ができる。
――――――――――――――――――――
ワイズマン:
2人とも【経験値】2加算!
そして忘れてましたが、ふたりとも単独で進行したので【経験値】4点を足しておきましょうマリーさん!
GM:
おお! いつも通り単独ボーナスを忘れてた! 【経験値】4点も足しておいてください。
ワイズマン:
さてさて、さっきのお買い物の残りが700シルバですので。
マリー:
まず【ダガー】を売り払いましょう。
GM:
OK! 【ダガー】を売って775シルバ!
ワイズマン:
775シルバで何を買いましょう。買い物してからもう一度買い物するのはNGですよね?
これは【サボテンの肉】パーティーで全回復してからもう一度お買い物することを想定しています。
GM:
1種類1個までならアイテム使いながら買い物してもいいと思います!
ワイズマン:
1種類1個までなら!
GM:
ルールの「アイテム」の項目によると、「判定の途中でアイテムを使用したら判定が終わるまで同じアイテムは使えません」という感じなので、ショップ時も、買い物中にある種類のアイテムを使用したら買い物の終わりまで同じアイテムを使えないものとします。
なので【枯れた草】とか【サボテンの肉】を片っ端から1個ずつ買ってムシャムシャしてとりあえず回復するという卑しいプレイができますよ!
イーリス「とりあえず【サボテンの肉】と【動物の肉】を買って、80シルバで【LIFE】+5、【ST】+5は定番メニューかなー? さらに2シルバの【枯れた草】と【こげた草】で【ST】+1ずつできるよ?」
マリー:
じゃあ、【サボテンの肉】【動物の肉】【枯れた草】を82シルバで購入して食べて【ST】全回復にしておきます。【ST】4→10!
ワイズマン:
あ、じゃあそっちの人と同じ定食で。【ST】4→10です。
マリー:
定食!(笑)
GM:
新しく「サボテン動物肉枯れ草定食」という概念が生まれてしまった!
ワイズマン:
775-164シルバで残り予算は611シルバです。
GM:
あれ、そして【枯れた草】って非売品じゃないのかこれ! 売ってるんだ……。
マリー:
「非売品」ってかいてないですね! もぐもぐ。
(にしても酷い定食が生まれてしまった)
――――――――――――――――――――
結局このあとの買い物で、2人は以下のアイテムで所持枠を埋めました。
マリー:【枯れた草】【ナユタの実】【癒しのアンプル】×2・【サボテンの肉】×2
ワイズマン:【周辺の地図】【癒しのアンプル】【ナユタの実】【こげた草】【試練の腕輪】【半獣の理術士シース】
――――――――――――――――――――
商人「いやー君たち草とかサボテンの肉とか好きだねええ! なんで私こげた草なんて売ってるんだろうねえええハッハ!」
ワイズマン:
なんだこの買い物。
マリー:
すごく……和マンチです……(※和マンチ=和マンチキンの略、意味は検索で調べてみよう)。
* * * * * * * * *
ワイズマン:
「とにかく無事でお会いできて何よりですマリー様」
「わたくしのほうは悪漢よりこれなる少女、シース君を救出した次第です」
GM:
シースがマリーを見て頭を下げます。
マリー:
「なるほど、そうでしたの。みなおしましたわ、ワイズマン! よろしくですわ、シース! わたくしはローズマリーといいますの、マリー様とお呼びなさい!」
GM:
シース「(呼べない……)」
マリー:
「ん? 人見知りですの?」
シースをじーっと見つめます。
ワイズマン:
「(口がきけぬのであれば我輩の演技に言及されることもあるまい)」
マリー:
「ねぇちょっとー」 シースのほっぺをつんつん。
ワイズマン:
「マリー様、このシース君は口がきけないようでして」
「マリー様が連れていけぬというのであれば……そのときは置いていくこともやぶさかではありませんが……」
GM:
シースが心配そうにワイズマンのマントのすそを握ります。
マリー:
「いえ、連れていきましょう。かわいいですもの! かわいいものは大好きですわ!!」
GM:
シースは少し笑顔になりました。
ワイズマン:
「マリー様ならそうおっしゃると信じておりました」
GM:
でもロリって感じじゃないよ17歳くらいだよ。
マリー:
女子の可愛いはつまりイイネ! ってかんじですね!
GM:
オーイエス!
* * * * * * * * *
● 2日目中央エリア 魔王遭遇
GM:
さて、2日目の日が暮れようとしているこのタイミングで、強烈な威圧感が辺りを支配します!
皆さんの目の前で、空中に理力が渦巻き、長い金髪の若い女性が突然現れます! 黒い衣装をまとい、圧倒的な力のオーラを放つ彼女こそ、ヴィクターの言っていた「魔王」に違いありません!
魔王「貴様らが『勇者』か……」
魔王は空中から君たちを見下ろしています。
魔王「……何人で来ようと同じこと。力をつける前に、ここで倒しておくとしよう!」
ワイズマン:
ゲエッ! アライグマの獣耳がついた騎士さん助けてー! なんとかしてー!
マリー:
色々まじってる!
ワイズマン:
本当にただ背景に出てきただけ!?
GM:
NPCロリアは「魔王が出ました! 避難してください!」と避難誘導してる感じです!
ワイズマン:
そんな魔王がクマ扱いみたいな。
GM:
魔王「フン、私が興味あるのは勇者だけだッ!」
マリー:
「同じ勇者でも、あなたとデートしたい殿方がべつにいらっしゃるようですの」
GM:
魔王「そんなヤツは知らんな!」
勇者アレンは今頃どこにいるんでしょうね……。
さあ、戦闘開始です! 全員で「戦闘」するか「逃走」するか選んでください!
ワイズマン:
「マリー様! 戦いますか! それとも!」
マリー:
「わたくしたちは! とりあえずこの寒いところから逃げたい! のですわ!!」(雪原だと【ST】がモリモリ減るのでプレイヤー的にここに長居したくない!)
ワイズマン:
「かしこまりました! 走るぞシース君!」
GM:
ではひとまず逃げるということで! シースはうなずいて一緒に走り出します!
マリー:
「魔王と戦うのは怖く無いですわ!! でも寒いのがいや!! せめて毛皮着たい! というわけで!」
さっそうと立ち去ろうとします!! というか逃げまーす!
GM:
魔王「待てぇぇぇーい!」
では逃走表!
1D6 逃走表 (コロコロ…) ダイス 5 = 5
5:背中を向ける勇気が出るか? 【意志】を使用する。
ワイズマン:
スキル【ダッシュ】を使います! このパーティー、【意志】0と【意志】1しかいない!
―――――――――――――――――
スキル【ダッシュ】 消費ST2
攻撃判定以外の判定の前に使用、3D6を振ってそのうち2つのサイコロを選べる。
―――――――――――――――――
GM:
OK! ではワイズマンが判定! 【意志】で目標値8です!
ワイズマン:
まず【ST】10→8にしてー。3D6から2つえらーぶ!
3D6 (コロコロ…) ダイス (5+5+3) → 5、5を採用!
ダイス (5+5) + 1 = 11 +3成功!
GM:
成功です!
ワイズマン:
「逃げるときはこのように走るのですマリー様!」
マリー:
「なるほどためになりますわ!」
* * * * * * * * *
● 2日目中央エリア 夜
GM:
では今日の夜行動! 「魔王追撃表」を夜行動の前に振りますのでご注意ください。
さて、マリーさんの夜行動は?
マリー:
「進行」でー!
ワイズマン:
こちらはちょっとリスクが高いですが、「交流」したいです。もう失敗は許されない!
GM:
そうですね、クエスト条件に「交流」が必要だった場合、ここと3日目で2回失敗するとクエスト達成できない!
ワイズマン:
これで全部失敗したら何のために刺されてまで獣耳を拾ったのか。
GM:
では「交流」! の前に魔王の追撃です!
ワイズマン:
ドゥルルルルル……!
GM:
ところで「交流」相手は?
ワイズマン:
はい、シースとおっさん的に「交流」します。
GM:
では、シースとワイズマンが手を取り合って一緒に走っています!
そこへ魔王からの追撃が!
1D6 魔王追撃表 (コロコロ…) ダイス 2 = 2
2:装備のうちGM指定の1つが壊れる。
ワイズマン:
咬み合わないSADAMEなのかな?
GM:
えー、シースは「装備中以外のアイテム」しか守ってくれないので……ワイズマンの装備中の【ショートブレイド】を破壊しました!
魔王「フハハハ、武器を破壊してやったぞ! どうだ!」
ワイズマン:
「クソッ、ポンコツの剣はポンコツなりに盾になったか!」
文章の意味が意味不明!
GM:
直喩と比喩が混ざりあって字面がカオスだ!
ワイズマン:
これで服が破壊されてたらもうどうしようもありません。全裸のオッサンなんて救いがありませんよ!
GM:
まったくです!!
では2人は魔王から追われながらなんとか隠れられる狭そうな場所に来ました! シースと息が届きそうな距離で向かい合って隠れてます!
ワイズマン:
マリーさん、はぐれるの巻。
マリー:
「あれっ、ワイズマーン? どこですのー?」 すのー すのー…… のー……(こだまする声)
ワイズマン:
「マリー様、わたくしどもは無事でございます。また明日に落ちあいましょう」とイーリス通信。
マリー:
「わかりましたわー!」
GM:
では【ST】を-2して、「交流」会話テーマ! 今回は好きなテーマでもいいんですよ。なんか話したいことありますか?
ワイズマン:
じゃあ「会話テーマ」の「3:家族の悩みごとについて話す。【生命】で判定」で……って【生命】かい!
まあボーナス2点なら8点くらい出るだろう……。
GM:
ブッ。分かりました、あえて小さい能力値で判定する分には止めないッ!!
ルールブックのリプレイによると、「交流」は内容に沿った会話ならジャッジが出るようです。【生命】判定の基本目標値は9! ジャッジOKなら8とします!
では家族についての話!
ワイズマン:
「シース君とやら。こんなときですまないが1つ我輩の生い立ちを聞いてほしいのだ」
GM:
シースはうなずきます! シースは真剣な目で聞いていますね。
ワイズマン:
「我輩は今でこそ詩人などと名乗っておるが、本当は学者なのだよ」
「理力の名門、ベクター一族と言ったら聞いたことはあるだろうか?」
ワイズマンの苗字です。
GM:
なんか聞いたことあるっぽくてシースはうなずいてますね。
ワイズマン:
「……フン、まあ知っていようといまいといい。もとよりひとり言のようなものだ。早い話が我輩はそこで落ちこぼれてな。理力などまるで使えんのだよ」
「どうにも持て余され学者などとして
「……続きはまた機会があれば話そう」
とシーンを締めたいです。
GM:
ベクター一族はみんなフォースの使い手ですがワイズマンだけは特別に使えなかった! と。シースは困ったような顔で聞いてます。
これでジャッジOK! 【生命】で目標値9→8をどうぞ!
ワイズマン:
2D6+2+0>=8 【生命】判定! 私は運がいいほうなんです。
(コロコロ…) ダイス (5+1) + 2 = 8 +0成功!
スレスレで【好意】ゲット!
GM:
ではそのとき、ワイズマンの頭に、急にどこからともなく少女の声が聞こえてきます。
“あの……聞こえますか?”
ワイズマン:
「!?」
GM:
それが目の前20cmの少女から発せられた言葉であるとどうやって予想できようか! 彼女は口を動かさずにしゃべっています!
ワイズマン:
「これは『念話』の理力か!」
GM:
(あ、普通に予想してた、はい)
ワイズマン:
(一応学者ですから)
GM:
シース “よかった……やっと『波長』が合いました……これでおはなしできます”
シース “私の名前はシースといいます……少し話をしてくれたおかげで、こうして念話で話ができるようになりました……”。
ワイズマン:
ひどい、表組は井戸から拾っただけで話ができていたのに。
GM:
半獣同士は闇に侵された者同士でよく波長が似てるのですぐ連絡できたのです。
シース “おっしゃるとおり、これは『念話』のフォースです。私は、理力の研究者なのです”
ワイズマン:
「……信じよう、シース君」
GM:
シース “はい……あ、そのまえに、遅くなりましたが先日はありがとうございました。私、もうほんとうにダメかと思ってて……”
シース “いきなりこんなことをいうのもなんですが、私、どうしても4日目エリアに行かねばならないんです。ある理術士の人に届けなければならないものがあって……”
シース “その人はちょっと変わってて、「どんな素質のない人間にでも理力を習得させられる研究」をしているそうなんです。私は身を守る理力が使えないので、それが本当なら、届け物と引き替えになにか教えてもらうつもりで……”
ワイズマン:
「どこまでも夢の通り、か……」
GM:
なおワイズマンはこれまで何十人もの師匠に師事してきましたが、本当に素質がないのか一度もフォースの習得に至っていません!
シース “お願いです、私は1人では身を守れません。一緒に、来てくれませんか……? やっぱり、ダメでしょうか……”
シース “あなたがどんなに悪い人でも構いません。与えられるものならなんでも差し上げます。だから……”
ワイズマン:
「気に食わん。まるで何者かの筋書きに乗せられているかのようだ。ヘドが出る」
マリー:
筋書きってGMの……。
ワイズマン:
夢のことですよ! 夢!!!
GM:
というかこのダイス目群のどこが筋書き通りなんだッ! もはや反乱でしょコレェェェ!!
マリー:
反乱!!!(笑)
GM:
さて、話を戻して……シースはワイズマンを不安そうな顔で見ています。
ワイズマン:
「構わん。その代わり約束したまえ。何があっても付いてこい。そして我輩が倒れてもマリーに付いて目的を果たせ」
GM:
クエスト達成にならなくてもシースの目的は達成させようという心意気! すばらしい!
シース “……はい!”
とシースも決意を固めた顔になります。
ワイズマン:
「あのポンコツは尋常ならぬポンコツだが、いないよりははるかにマシであろう」
GM:
シース “ぽ、ぽんこつ……”
ワイズマン:
「我輩として同じだ。あのポンコツにすがらねば到底旅を続けることなどできん。無様だと思えば笑え」
GM:
シース “いいえ、私もまったく一緒ですから……すがらせていただきます、ワイズマンさん”
ワイズマン:
「“ワイズマンさん”……か」
マリー:
(シースちゃん、ワイズマンの演技については触れないんだなぁ……!)
GM:
(「悪い人でも構いません」あたりにその意味を込めています!)
では、シースの【好意】を1にしておいてくださーい!
シース “私は時空の理力の研究をしていまして、念話や収納のフォースを使うことができます……ワイズマンさんのお荷物は私が守ります……”
あとこれは予備情報ですが、並列世界の『ファーストワールド』と同じく、シースも迫害されています。半獣化した彼女がいずれ完全に獣化することを恐れた村人たちは、彼女ののどを焼き、しばって枯れ井戸の底に放置したのです。
が、それを、旅立った直後の勇者が助けたそうです。でもその後は放置されました。
ワイズマン:
おのれなんか長い名前のイケメン僕ちゃんめ!
GM:
【やたら硬くて強そうで優秀な最強の勇者アレン】ですよ! 覚えて下さい!
ワイズマン:
「よし、行くぞ! 夜明けはもうすぐそこだ!」
GM:
シース “はい!”
シースはしっぽを振りながらついてきます! ……が、外に出ると魔王が待ってました。
ワイズマン:
出待ちだー!!!
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