第3話 ああ、見つかった。

教室で本を読んでいた。

左腕には包帯をこれでもかというほどまいて

でも血がうっすらと浮かび上がっていて

少し怖く見えたかもしれない。

私の耳に届いたのは とある男子の声。

「リストカットしてる奴ってさ、

いっそ死ねばいいのにな。」


ああ、そうか。

いっそ死んでしまえば、

いちいち痛がらなくてもよくなるじゃないか。


でも

リストカット以外に

死にかたがみつからない。

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