第5話

「んじゃ、さっきの説明の補足ね。」

紅はそう言うなり説明をしだした。

「学級委員は、生徒会庶務になるのん。

でで、一年生はA〜Dまでクラスがあるのね。

それぞれのクラスにクラス委員がいるわけだから、さやちゃんも合わせて四人いるのね。

そのなかで学級委員になるの。」

さやは自分の頭で整理した。

紅が言うには、

Cクラス-さやのクラス-のクラス委員になり、他のクラス委員のなかから一番になると学級委員になる。

学級委員は生徒会に入り生徒会庶務になって働く。というわけだ。

「意味分かるかな?」

「あ、はい。分かります。」

「なら良かった♪

あ、クラス委員の仕事は書類まとめたりとそこまで難しくないから安心してねん♪」

紅がそう言い終わった刹那、

チャイムがなった。

「んじゃ~、HRはこれで終わり!

あ、さやちゃんはクラス委員の集まりがあるからAクラスに行ってねん。」

そう言って紅は教室を出ていった。

その後、皆が話し始めたら、さやも教室から出ていった。

さやはAクラスに向かっていった。

少し歩いて、すぐにAクラスに着いた。

さやは静かに、教室のドアを開けて入っていった。

「失礼します。」

見ると、まだ全員揃っていなかった。

さやともう一人しかいないみたいだ。

さやは取り敢えず、挨拶をしておいた。

「こ、こんにちは!」

すると、眼鏡をかけた一人がさやの方を見た。

「こんにちは」

ペコリとしっかりお辞儀をしてくれた。

茶色の髪色に、水色の目が眼鏡から少し出てこちらを見ている。

「まだ揃っていないわね。」

いきなりそんなことを言い出した。

さやは黙って頷いた。

その直後、教室のドアが開いた。

「クックックッ。皆揃っておるのぉ…」

「遅れて悪かったわねっ!」

そう言って二人は入ってきた。

三番目にきた子は、

水色の髪色で隻眼で左目に眼帯をつけた

爺口調の女の子。

四番目にきた子は、

さらさらで綺麗な金髪をツインテールにしていて、綺麗な碧眼のつり目が特徴だった。

皆揃った。

「さてと…。皆揃ったわね。自己紹介をしましょうか。」

皆はその意見に賛成した。

「じゃあ、クラスごとに紹介していきましょう。私からね。Aクラスの委員長になった、

浜撫子よ。よろしくね。」

「クックックッ。我が名は凍てつく氷の魔女

蝦夷瑠璃じゃ。Bクラスのクラス委員長じゃ。

よろしゅうのぉ。」

「え、えとCクラス委員長、秋野さやです!

よろしくお願いします!」

さやがそう言うと、皆顔をしかめた。

が、すぐに自己紹介に戻った。

「ふんっ。Dクラス委員長、明日花姫よ。

まぁ…よろしく。」

そう言って全員の自己紹介が終わった。

「さてと…。誰が学級委員長をやるか…」

「やりたい奴しか、ここにはおらぬな?」

「私は…やりたいです!」

「やりたくなかったら、他の人にクラス委員を任せたわよ…。」

すると、撫子、瑠璃、姫の3人は口を揃えて言った。

「「「あなた…秋野ってことは…」」」

さやはそれに、黙って頷いた。

質問の途中でも、

言おうとしたことはわかった。

3人は「そう…」とだけ言っていた。

撫子がイスに座った。

瑠璃も隣に座った。座るとき、少し転びそうになっていた。

姫は、瑠璃に促されてから座った。

さやは立っておいた。

撫子は頬杖をつきながら言った。

「じゃあ、もう決まりね。」

「決まり…じゃな。」

「そのようね。」

さやはなんのことか分からず、

首をかしげていた。

撫子はさやを見た。

「じゃあ、さやさん。

あなたが学級委員長でいいのね?」

「え?でも…悪い気が…」

「大丈夫じゃよ。気にすることはない。

のぉ、姫よ。」

「はぁ…。勘違い…しないでよ…。

やらせてあげるってことを!」

「あ…ありがとうございます!皆さん!」

さやは本当に嬉しかった。

だが…

(一週間後は…どうなるの?)

そういう不安もあった。

「じゃあ、楓先生に伝えておくわね。

委員長、終わりの言葉を。」

「え?え~っと…。か、かいさん。」

「「「お疲れ様でした!」」」

そう言って皆Aクラスの教室を出ていった。

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魂のない悪魔の新たなる能力 レア @syo0609

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