第18話 感謝

≪おや?禁術セイントダークマジックマスターりし者ではありませんかな?≫


「お前は確か上級冒険者ギルドの……」


「ああ、ハルソンです」


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俺は経緯を説明した。


「なるほど、それで地獄に。」

「そうだ。」


「ただ、容易ではありませんぞ」

「というのは?」


「地獄に強大な魔力結界があるせいで空間転移魔法テレポートが使えません」

「なるほど」


「あと、大量の上位悪魔がいます。」

「ギランドが喜びそうだな。」


「あと、行く方法が大変ですぞ」

「詳しく」


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要約するとこんな感じだ

まず、隣のアンドロス大陸に行き、伝説竜の洞穴に行く。そこでモンスターを200体殺すと、伝説竜が眠りし場所に地獄の門が開くらしい。

こう聞けば簡単に聞こえるが、様々な問題が生じてくる。まず、 伝説竜の洞穴って何? これは伝説の物であり、どこにあるか定かでない。これを探すだけでも骨が折れるのに、さらにモンスターを200体討伐しなければならない。そこまでしてやっと地獄の門に到達だ。


「本当に行くのか?」

「もちろん」


「隣の大陸には行けるが、それ以上はできん。宗教が違えば人も違う。」

「十分だ」


「そこまで言うからには何かしらの覚悟があるのだろう。できる限りのことは付き合おう」


「感謝する」


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「ただ、アンドロス大陸に行く上での注意がある。」

「なんだ?」


「あの大陸では主にアンドロス教が布教されている。それは、アンドロス大陸ができるときに、戦神アンドロスが関係していることが始まりとされている。まぁ、要するに、アンドロス大陸を戦いから救ったという感じか。」


なるほど、自分たちの英雄を崇めているのか。


「そのせいでいろいろタブーがある。」


アンドロス教典より抜擢

1、戦神アンドロスを冒涜しないこと

2、神に反するものは敵なり

3、転移魔法は使用不可


等々


面倒くさいルールがある。


「まぁ、約束をしている身なので、その程度は守ろう。」

「そうか。では、大陸に渡るための船を用意しておく。ここに、一か月後に来てくれたら、きっと、船を手配しておこう。」


と、一枚の紙を渡される

「助かる」


後一か月か。これは準備期間と見て取ろう。よく考えれば装備などを買いそろえる必要がある。


俺は大通りに歩みを進めた。

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