第17話 決別

魔王軍幹部が一人倒れた。それは大きなニュースになった。

そんななか、


「俺も上級冒険者になったぜ」


という嬉しそうな声が響く


「あ、あの、主、お願いがあるのですが……」


自身のない声が聞こえる


「どうした」

「私がつかえたことを父に報告したら、父がそいつを見せてみろと……」


「構わん。向かおう。」


「そ、それが、」


少しためて


「一人で来いと」


____________________________________


つまりこういうことだ。≪実力を見せてみろ≫と。


「よし、行こう。どこに行けばいい?」

「地獄です。」

「どうやって行けばいい?」

「それも含めて考えろと……」


なるほど、手ごわい。


「行って来いよ」


ギランドさん、、


「先輩、自信をもって!」


山本空気読めないやつ、、


「頑張ってください!」

アザゼル、、



「行こう。だが、お前たちにも宿題を出したい。」


「聞こうか。」


「しばらく分かれるんだ。その間に達成してもらえればいい。」


「アザゼルは上級者レベル200だ。」

「に、200ですか!?」

「ああ、そうだ。お前ならできると思う」

「こ、心得ました」


「ギランドは契約悪魔合計300体だ。」

「はは、ずいぶんな無茶を言う」

「頑張ってくれ」

「おう。」


「山本は……」

「……わくわく」

「適当」

「……!?」



__________________________________


「ということで行ってくる」

「お気をつけて」

「行ってこい」

「頑張ってくださいー」


せっかく結成したパーティだが、名残惜しいが、結成して一か月もたっていないうちに一時解散となってしまった。


「さて、地獄のアザゼルの父さんか。」


自分の父には嫌な思い出が詰まっているが、アザゼルの父さんはどんな人柄だろう。


「泣くな山本。別れの時ぐらいはな」

「主よ、お気をつけて。何かあればその契約石でご連絡を」


≪契約石≫

一度しか使えない携帯電話のようなもの


「ああ、わかった。おまえら、くれぐれも体には気をつけてな。」

「おう、お前もな」


俺は歩みを進める。決して後ろは振り返らないように。



______________________________________


「地獄への行き方を知らんか?」

「知らんな。死ねば行くんじゃないか?」


一応聞いてはみたものの誰も知らないらしい。早速契約石使おうかな……


「おや?禁術セイントダークマジックマスターりし者ではありませんかな?」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る