第15話 作戦会議

ラシャサイド


「やばい、あいつら間違えなくやばい……」


ラシャは困惑していた。ラシャの能力、カウンターは、一撃決まれば間違えなく相手を絶命させることができる能力だ。

その対価として、相手からのダメージを受けてしまう。

そう、仮にラシャを一発殴っただけでも相手は死んでしまう。そんな恐ろしい能力なのだが……


「なんで痛み分けになってるの!?」


自分の体に治癒魔法をかけながら叫ぶ。


「第一何よあれ!?パーティのうち三人から恐ろしい魔力を感じたわ!あと一名もきっと力を秘めているわ!!」


焦っていた。

自分の能力が通用しないことに。


「ああ、もう。魔王様は何を考えてるのでしょう?」



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「あの能力は厄介だなギランド。」

「まったくその通りだ。」

「カウンターとは……」

「かえっていいですか?」


空気読めねぇな。


「ともかくだ。あいつを滅ぼすにはどうすればいいと思う?」

「私は、封印すればいいと思います」


「「封印?」」


「はい、封印でございます」

「なるほど、戦う必要はなくなるわけか。」


と、ギランド。だが……


「おい、アザゼル。我はあいつを滅ぼす方法を聞いたんだぞ。」


「し、失礼しました。ただ、主も相応のダメージを負うことになります」

「なら、カウンターが来ないほどの勢いで消し飛ばすのはどうだ?」


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つまりこういうことだ。ボクシングなどのカウンターは、相手にカウンターをする余力があるから来るのだ。その余力もろとも消し飛ばせば……


「不可能とは言いませんが、あれでも天使です。そう簡単には滅びません。」

なるほど。

「今回は安全策を取ったほうがいいんじゃないか?」


ギランドまで。


「帰りたいです、お願いです帰らせてください」


……(笑)



「わかった。だが、此度ばかりは譲れない。なぜならこのパーティでの初の魔王軍への攻撃だからな。」


「はぁ、仕方がないなぁ」

「意のままに……」

「帰りたい」


さて、攻撃が決定した。あとはあいつを見つけるだけだ。


______________________________________


「おかしいですね。見つかりません。」


雲隠れされてしまった。

はぁ……?


目の前に転移魔法陣??それも


「なんだこのでかいの?」


超巨大だ。


「まさか、我々が逃げるとでも?」


そう思って探してたが?


「我ら誇り高き魔王軍。ここで貴様らに宣戦布告する!!」


大量の魔王軍を引き連れたラシャが声高に宣言した。

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