結城が目を覚ますと隣にいたはずの藍はいなくなっていた。

結城もまた藍を深く愛していたが、

異種であったが故に思いを伝えることはできなかった。

胸をおそう後悔はいくら経ってもきえることはなく、

耐えきれず天井から紐を垂らしそれからぶら下がる。

ゆらりゆらりと意識は遠のき




"もういちど、あいたかった。"




外には愛した者と同じ色の花が

ただ、風に揺られていた。

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気高き狼は人の仔を 櫻庭 春彦 @dawbrock

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