サバイバルデスゲーム開催

「ようこそ諸君!君たちを待っていた!」

その声に皆がそちらを向いた。中年の男は梶岡と名乗った。

「全く!こんな遅くに叩き起こされてこんなとこに連れられて!」

克也がチッと舌打ちする。どうやら不機嫌らしい。徹は相変わらず冷静だ。

「明日の朝の六時から君たちにゲームをしてもらう。名付けて"ハンターゲーム"」

梶岡が述べたルールは以下の通りだ。


一、このゲームは鬼ごっこ形式の逃走ゲーム。七日間の合計七十七時間に渡り逃げてもらう。


二、囚人一人ひとりに二万円の資金を渡す。その資金で七日間の食事などはこの資金でやりくりしてもらう。


三、逃げる場所は土地ならどこでも自由。


四、狩人に捕まればその場で殺される。振り切り方は何をしても良い。


「今から、北海道、東北、関東、近畿、九州、四国に逃げ場所を別れてもらう。速やかに行きたい地方に分かれろ。尚、一つの地方に十五人から二十人に別れてもらう。」

玄武、克也、徹は一つに固まった。

そして、玄武達の選んだ地方は東北地方だ。これは徹の意見で近畿などの地方は周囲から狩人に囲まれる形になりやすいと言うことで東北になった。とうとう始まる―

逃げる側の人数は二百人に対して狩人は三百人。玄武達には不利な状況。これはまるで"獅子と兎"。玄武たちは兎。圧倒的不利な状況で狩られる兎。命を守る方法はただひとつ…逃げる

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獅子と兎 @rh916

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