第251話 大剣テツィのぼやき
『魔鎚のミヅチ』とウツロの二人だけ・・・
「・・・本部は私に死ねというのか」
『大剣のテツィ』こと『テツィ=ロナウ』は
大きなため息をついて、ぼやく。
北方の国出身らしい彼女は長い銀色の髪に
高い身長、それと同じくらいの大きな大剣を携えている。
剣士の中ではかなり腕が立つリグレット先輩と同期の国外部隊所属の上級協会員だ。
「
今回のウツロの任務は、国をまたにかけて暗躍する毒針盗賊団の殲滅
確かに人員は足りていない気がする。
心中お察しするが
ウツロもなんと言葉をかけていいモノか困る。
つーか、あからさまにため息つかれるのもどうなんだ。
「がはははッ、俺に任せろ、この
テツィはさらにため息をつく。
(ミヅチが使えた姿を・・・私は見たことがない)
$$$
クラスティア王国北西国境沿い
情報通り奴らを待ち伏せる。
少し手持無沙汰な時間・・・
気まずい・・・
ウツロは口を開く。
テツィに聞きたいことがあった。
新しい魔法、もしくはさらに強くなれる方法である。
「あなた本当にウツロ?」
変身魔獣が化けているのか?
テツィは剣を振り上げる。
「俺は本物だ」
私の知っているウツロは、そんな向上心がある人物じゃない。
こんな時は
『仕事マジだるいわー、世界滅びねーかなー』
とか言うはず
おい、ちょっとイメージに脚色入り過ぎだろう
「がははッ、きっと新しく手に入れた『確率武器』に触発されたんだろう、あのピーキーさは中々だぜ?」
?
ああ、ミラージュのことか
「女の子のため・・・あ、ふーん」
ニヤつくテツィ
「・・・」
「まぁいいけど・・・前のめりになってポカやらかすのは勘弁」
「大丈夫だ」
ウツロは気を引き締める。
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