第241話 とあるツンデーレ教僧の境地




在りし日のアルザスはこう言っていた・・・





聖地マダラ―マ山

とあるツンデーレ教の高位の僧がいた。

旧来のツンデーレ教の在り方に疑問を感じた彼は、山に籠る。

来る日も来る日も座禅を組み。

精神を統一する日々・・・



真のツンデーレ教の在り方とは何なのか

自らに問い続ける・・・



春が来て夏が来て、秋が過ぎ、極寒の冬

皮膚が凍りつくような寒さの中、滝に打たれ続ける。



そして、春、夏、秋、冬

何年も、何十年も、月日は過ぎていった・・・



そして、ある日、彼は山を降りる。

教え子達を講堂に集め、彼はゆっくりを語り出す。

重々しく一言一言に、凄みのある声だった。




「・・・みんな違って、みんなモエ!!・・・」





・・

・・・



静まり返る。

皆が彼の言葉を飲み込み。

少しずつ消化していく。


彼のたどり着いた、その境地に皆が震える。



「・・・」

「・・・そ・・・それな!」


「それな!」

「それな!」


「それな!!それな!!」



講堂は

たくさん『それな!』の声に包まれたという・・・





$$$





という逸話をアルザスはよく話していたのです。



アクアローナ「感動的な話だと思いませんか、トウカゲちゃん?」



「・・・そ、そうだね・・・」

トウカゲちゃんはとりあえず同意しておいた。



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