第14話 ソロ活動と部隊編成




「魔法協会の方って 部隊を編成して 任務に当たるはずじゃあ・・・」





ある日かけられた何気ない一言にウツロは愕然とした。



え、何それ・・・聞いてない。



そういえば・・・俺以外の奴らって部隊を編成してたな・・・


北支部に帰って支部長に思い切って聞いてみた。

現在の支部長は髭の中年おじさんだった。

彼は机の上で頬杖をつきながらゆったりと答える。


「・・・えーっと・・・それは・・・あなたが優秀だからですよ」

え、いや、そんなに面と向かって言われると照れるな。


「というのは建前ですが」

建前かよ・・・その理由で納得したかったよ。




「・・・あなた、他の人がいると・・・サボるでしょう?」




ぎくり・・・

【ウツロが部隊を組んだ時の行動】

「先輩を立てて行動しなければ・・・どうぞ、どうぞ、先輩、モンスターはこちらになりまーす」

「後輩か、ふ、俺はフォローに徹して新人に花を持たせてやるか・・・俺っていい先輩だぜ」

「同期か・・・あいつすげえな・・・頑張れ、頑張れ、俺ら応援してるからなー」



ウツロ「・・・そんなことは断じてありません」

支部長(・・・ならばどうして目を反らして言うのか・・・)



支部長「・・・まあ、あれです・・・これからも『ピン』で頑張って下さい」

ウツロ「せめて『ソロ』って言って下さい。芸人じゃないんだから」





$$$





週末、

飲み屋でウツロは支部長に言われたことを同僚に話す。


同僚「まあ、ひとりの方が気楽じゃん?」

ウツロ「そうかもしれないけど・・・仲間との一体感を感じたいっていうか」


同僚「・・・お前いっつも寝坊するし・・・」

ウツロ(くっ・・・確かにその通りだな)


同僚「例えば、どんな仲間が欲しいんだよ?」

ウツロ「そうだな・・・強くて、魔獣にも精通してて、書類や費用処理に詳しい人物がいい」




同僚「・・・そんな奴がいたらさ・・・お前いらなくね?」




ウツロ「・・・確かに・・・」

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