高崎探魂記

@Namamugi

序章

それはとある夏の日のこと。

いつものように目が覚める。九州の朝は暑い。

布団をそこそこに畳み、ふっと左手を見る。


─何?なぜ指輪が?


寝起きの頭では全く思い出せない。ひとまず顔を洗う。

やはりダメだ。なぜ私が指輪をしているのか。

周りなら知っているだろうか。私がおかしいのか?それもさっぱり分からない。

いつものように朝食をとる。朝はいつもコレ、×。ひとつ普段と違うのは、身に覚えのない指輪を嵌めていること。やはり覚えがない─

そこへ提督がやって来た。彼女は不審を承知で聞く。提督とケッコンした覚えはないがこれは一体何か──


「こっちが聞きたい位よ。あなたいつの間にかケッコンしたの?お相手は?」


8月某日、最高気温は35°Cに達しようかという日であった。

シルビア瑞鳳の孤独な旅が、今始まる──

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