第44話 ネガティブな俺
凄い事になっている。
何が凄いかというと、腹ペコ猫娘ニアが凄いのだ。
奴が目にも止まらぬ速度でロボットに突撃して蹴りを叩き込むと、蜘蛛型ロボットは部品を撒き散らしながら粉砕され、左右の腕を振るうと蜘蛛型ロボットがバラバラになるのだ。
ハッキリ言って、俺って要らなくね?
恐怖の宝箱をニアが開けたのは昨夜のことだ。
その事で、俺のみに起こる不幸を知り、落ち込んだのは言うまでも無いだろう。
その後、脳内嫁のエルや脳内愛人のミイ、魔人族のマルカに慰められ、竜人幼女のキララと自称第一夫人のカオルを抱いて寝る事で気分を入れ替えたのだが、宝箱から出た装備で活躍するニアを見ると、また心が沈んでしまいそうだ。
「最高だニャ~~よ!」
俺は最悪だニャ~~よ!
続々と出現するロボットをまるで紙屑のように蹴散らして喜ぶニア。
それを素直に喜べない俺。まるで対照的な関係だ。
我ながら己の心の狭さを知り、更に落ち込んでしまいそうだ。
『ソータ、妾達も頑張るぞ!』
『ああ、そうだな』
励ましの声を掛けてくるエル。
男勝りで大食いだけど、こういう処は可愛い奴だよな。
それはそうと、幾らニアが強いと言っても、全ての敵を殲滅できる訳では無い。
だから、俺は奴と反対方向から、出て来る蜘蛛型ロボットを次々と斬り付けていく。
しかし、奴等は少しでも太刀筋を誤ると切り裂けない敵であり、落ち込んだままで戦える相手では無い。だから、気持ちを入れ替えて切り裂いていく。
『ソータ、太刀筋が鋭くなってきたな』
粗方の敵を倒したところで、エルが褒めてくる。
中々に珍しいこともあるのもだ。
というのも、剣の扱いで褒められる事なんで、これまでは全く無かった。
もしかして、俺に気を使っているのだろうか。
『如何したのだ?別のゴマを摺っている訳では無いぞ?純粋にそう思っただけだ』
俺が訝し気にしているのが気になったのだろう。エルが己の気持ちを吐露してくる。
『ああ、サンキュ、お前はイイ女だな』
少しナイーブになって居る俺は、思わず己の想いを曝け出してしまった。
『そ、そ、そうか?ま、まあ、ソータの嫁だしな。あは、あはは、あははは』
どうやら、俺の台詞で動揺してしまったようだ。
本当に可愛い奴だよ。お前は。
『さあ、惚気ている場合じゃないよ。やっと一階層降りれるんだから、気を引き締めて行かなきゃ』
少しデレ気味の俺に、カオルがちょっとムッとした声色で叱責の言葉を飛ばしてくる。
まあ、彼女もヤキモチを焼いているのだろう。
そう思うと、この黒猫も可愛いものだ。
そんな事を考えながら、左手でカオルを抱き上げると、彼女は不思議そうな表情で見詰めてくる。
『颯太、もしかして弱ってるのかな?』
流石に感の鋭いカオルだ。
俺が弱気になっているのを察したようだ。
『いや、大丈夫だ。ちょっと、魔が差しただけだ』
『それならいいけど、デレ期は先に取って置いてくれよ。今はまだ......』
何がまだなのかは解らないが、カオルも少し嬉しそうな声になったから、機嫌も直ったようだ。
「さあ、ガンガンいくか!」
「んぎゃ!んぎゃ!(いく!いく!)」
「は~い!」
「あ、ソウタ、にゃ~も行くニャ~の」
己の心を奮い立たせるために、大きな声で宣言すると共に歩き出すと、キララ、マルカ、ニアが賛成の声を上げるのだった。
地下二階に下りると、部屋自体は地下一階と変わらない様相だった。
しかし、そこに存在する敵は、全くと言って良い程に変化を見せた。
地下二階のロボットは、三メートルはあろうかという四足の動物型だった。
「今度は動物型らしいぞ。気を付けろよ」
「動物なら、にゃ~に任せるニャ~よ」
俺の警告に、ニアがギラリとした瞳で答えてくる。
この猫娘、普段は可愛い猫耳少女なのだが、いざ戦闘となると物凄い殺気を生み出すのだ。
とても、食べ終わった後の木皿をペロペロ舐めている少女と同一人物とは思えない。
「ああ、期待してるぞ」
「任さるニャ~の」
そう言って、ニアが動物型のロボットへと襲い掛かるが、敵はニアをも超える速度で彼女の攻撃を避けてしまった。
『これは苦労しそうだね』
その動きを見たカオルがポロリと溢す。
確かにそのようだと感じた俺は、即座にニアと連携するために走り出す。
「マックスヒート!加速!」
一瞬でトップスピードとなった俺は、ニアの反対から回り込むが、敵の右足が俺を襲ってくる。
そのとんてもない速さの攻撃を大剣で往なし、奴に蹴りを喰らわす。
だが、俺の蹴りではニアの様に敵を粉砕する事は出来ない。
でも、今はそれでも構わない。何故なら、敵の動きを止める事は出来るのだから。
俺の蹴りで動きが止まったところに、今度はニアの攻撃が炸裂する。
俺は、その攻撃の結果を確認する事無く、エルの宿った大剣を振り下ろす。
今の感触は最高だった。
硬い筈の敵を難なく切り裂いた感触だ。
『あ、あう、今のは......』
ん? 今のはとても良い太刀筋だったと思ったのだが、エルの様子がおかしい。
『如何したんだ?エル?』
『う、な、何でもないんだ。気にしないでくれ』
本人は大丈夫だと言うけど、何やら調子が悪いのだろうか?
すると、ミイが念話を飛ばしてくる。
『今の攻撃があんまり良くて感じちゃったのよ。もしかしたイッちゃったのかもね』
『う、煩いぞミイ』
ああ、どうやら、最高の剣筋で感じてしまったらしい。
痛くなったり、気持ち良くなったり、何とも面倒な剣だな。
まあいい。それより先に進まないとな。
その後も、地下二階をサクサクと進んだのだが、どうも、地下一階よりも敵の数が少ないようだった。
そのお蔭で苦労はしたが、あまり苦戦する事無く踏破することが出来た。
『今日はここまでにしようか』
地下三階に下りる通路を前にして、カオルが本日の戦闘終了を伝えてきた。
「やったニャ~よ。お腹ペコペコニャ~よ」
「んぎゃ~!んぎゃ~!あんぎゃ~!(ニャア!ニャア!あそんで~!)」
カオルの声を聞いた俺が、背中のキララを降ろすと、彼女はニアに向かって歩き始める。
「キララ~、にや~は疲れてるニャ~よ」
「あんぎゃ~~~!(遊んで~~~!)」
「解ったニャ~~」
クタクタになっているニアは、困った顔でキララに断りを入れるが、しつこく纏わり付くキララに根負けしたようだ。
「悪いな、飯が出来るまで、相手をして遣ってくれ」
高い高いとかやってるニアに詫びながら、俺は宿泊と料理の準備を始めるのだが、何故か嫌な視線を感じるのだ。
「なあ、なんか見られてないか?」
「ああ、それ、あたしも感じたよ」
マルカが俺の言葉に同意してくるが、彼女もその理由は解らないという事だった。
そんな俺達に、カオルが話し掛けてくる。
『それはあの糞神の視線だよ。だから今の感覚を良く覚えておくといい。奴等も四六時中見ている訳じゃないからね。上手く遣れば奴等の目を盗むことが出来るよ』
この感覚が糞神達の視線を感じるという事なのか......
それはそうだよな。ずっと見張ってるわけじゃないく、退屈しのぎに見て笑い転げてるのだろうから、この感覚が無い時は見られてないという事であれば、奴等の目を盗む事も出来なくないという訳か。
糞神の目を盗む方法を知った俺は、その感覚を意識しながら夕食を済ませ、明日に向けて休むのだった。
地下三階の敵は地下二階と同じだったが、その数が異様に増えたのが厄介だった。
「ニャ~~~の!砕けるニャ~よ!千切れるニャ~の!」
それでも、ニアは獅子奮闘の活躍をしている。
とてもではないが、俺では不可能な程の殲滅力だ。
本来なら、そんな味方が居るはとても喜ばしい事なのだが、ネガティブモードに突入してしまった俺は、どうしてもそう思えなかった。
「ソウタ、無理しないでもいいニャ~よ。にゃ~が全部倒すニャ~よ」
ニアは俺に気を使っているのか、頻りにそうやって俺を庇おうとする。
だが、俺も男だ。自分の力で敵を倒し、あの糞神を始末したいと願いっている。
その思いが、次第に裏目裏目へと俺を引き摺り込んでいく。
『ソータ、太刀筋が狂ってるぞ』
解ってる。解ってるんだが、敵が速過ぎて思ったようにいかないんだ。
敵の速さに焦りが生まれ、敵の強さに逡巡が生まれる。
それが蓄積していき、どんどん動きが悪くなる。
判断力が鈍り、瞬発力が鈍り、行動力が失われていく。
そんな処へ、敵が襲い掛かって来る。
『ソータ、右だ』
エルの言葉で、右の敵に剣を振るう。
だが、鈍った剣先は奴の動きを止める事には成功するが、奴を切り裂く事は出来ない。
そこへ、左側から別の敵が襲い掛かって来る。
「シールド!」
直ぐに左腕に装着している魔道具で障壁を張るが、その時点で失敗に気付いている。
『ダメだ。避けるんだ!ソータ』
そう、さっきも易々とシールドを突破されたのだ。
その事を理解しているエルが慌てて叫び声をあげるが、時既に遅しとはこの事だ。
左からの敵は障壁を粉砕して向かって来る。
「加速!」
加速して直ぐに躱そうとするが、その判断もかなり遅い。
奴はいとも容易く俺に追いつき、その鋭い牙で喰らい付いてくる。
俺はその攻撃を左腕で躱すしかなく、瞬時に左腕を突き出すが、奴はそれに喰らい付く。
「うぐっ」
鋭い痛みが全身を駆け抜ける。そう、敵に左腕を噛みつかれたのだ。
ヤバイ、このままだと左腕を食い千切られちまう。
焦って、右手に持つ大剣を敵に振り下ろすが、左腕を噛みつかれた体勢で相手を討つ威力なんて生まれる筈も無い。
だが、次の瞬間、俺の左腕に喰らい付いた敵が砕け散る。
その結果を呆然と見ていると、黒猫手袋を両手に付け、黒猫レッグウォーマーを両足に付けたニアが泣きそうな顔で俺の近くに居る敵を葬って行く。
その姿は、まさに鬼神のようだ。
「お兄ぃ、直ぐに回復魔法を掛けなきゃ」
マルカの声で我に返り、自分の左腕を見ると、何とか食い千切られずに残っているが、殆どぶら下がっているといった状況だ。
「回復!」
それでも回復魔法を掛けると、速やかに復元されていく。
だが、それと同時に激しい痛みに襲われ、それに耐えるだけで精一杯だ。
「お兄ぃ、無茶し過ぎだよ」
うっせ~。今は痛くてそれどころじゃね~~。
『ソータ、なんださっきの戦いは!』
うっせ~って!
『ソウタ、マルカの言う通りだよ。無理し過ぎだよ』
うっせ~~~~!
痛みに耐えるだけでも辛いのに、マルカ、エル、ミイがガヤガヤと騒ぎ立てる。
すると、残った敵を殲滅し終わったのか、ニアが急いで戻って来た。
「ソウタ、にゃ~に任せるニャ~よ。にゃ~が全部倒すニャ~よ」
心配そうな表情でニアが話し掛けてくるが、俺の鬱憤はその言葉で破裂してしまった。
「うっせ~~~~~~~~!誰も助けてくれなんて言ってね~~~~~!ほっとけよ。ニャアニャアうっせ~んだよ!」
ニアへと嫉妬、己の不甲斐なさ、上手く戦えなく悔しさ、全く強くならない自分、全ての不満が一つになって爆発する。
それが八つ当たりだって解ってる。
自分が最低だって解ってる。
だが、あの糞神を倒したくてここまで来たのに、その辺りで拾ってしまった猫娘にも劣る自分を見て、もうダメだと思った。
今のままでは無理だというカオルの言葉もそれに相乗し、何もかもがどうでも良くなってしまった。
ムカつく心を抑えるも出来ずに視線を上げると、そこには今にも泣きそうに顔を歪めるニアの姿があった。
「にゃ~は、にゃ~は、ソウタの役に立ちたかったニャ~よ。ソウタのために頑張りたかっただけニャ~よ。拾って貰った恩を返したかっただけニャ~よ」
ポロポロと涙を零しながら、ニアは己の心情を溢している。
そんなニアの頬、腕、足、至る所に切り傷が出来ている。
恐らく、ニコニコしながらも無理をしていたのだろう。
しかし、誰もそんな事は望んでない。
その事が逆に、俺のイライラを促進させる。そして、今の俺にはそれが煩わしい事だとしか思えなかった。無性に煩わしかった。
だから、言ってはならない言葉を吐いてしまう。
「うっせ~~!お前なんかどっかへ行っちまえ」
その言葉を聞いたニアの顔は、一生忘れられないだろう。
そう、俺の罪の意識がニアのその表情を一生脳裏に残すだろう。
俺の言葉を聞いたニアは、驚愕の表情を浮かべたあと、肩を落としてトボトボと何処かに行ってしまった。
自分が最低なのは解っている。だが、どうしようもないのだ。怒りが止まらないのだ。
痛みを懸命に堪えながらも、遣ってしまったという後悔、どうでも良いと思う投げやりな気持ち、その両方が俺の心中で渦巻いている。
暫くして、痛みが引いて体力も回復すると、少し冷静になってきたのか、後悔ばかりが己を蝕む。
でも、もう後戻りはできないのだ。吐いた言葉は戻らないのだから。
そう、俺が最低な男なのは消せない事実なのだ。
しかし、誰も俺を責めない。
ミイも、エルも、マルカも、カオルでさえも黙ったままだ。
それが愛想尽きて黙っているのか、空気を読んで黙っているのかは解らない。
ただ言える事は、彼女達は何も言わないという事だけだ。
しかし、その事が、余計に俺の心を苛ます。
でも、ここで止める訳にはいかない。
俺は立ち上がり、マルカとカオルを見て一言だけ口にする。
「さあ、いくか」
何を考えているのかは解らないが、二人は何も言わずに頷きを返してくるのだった。
渦巻く後悔を抑えつけ、俺は慎重に次の部屋へと進む。
何故なら、最高の攻撃力を誇っていたニアが居なくなったのだ。
無数の敵となんて戦う余裕はない。
故に、慎重に慎重を重ねて少しづつ進んでいく。
どれだけ腐ろうとも、ここで足を止める訳にはいかないのだ。
そんな想いで後悔を上書きして前に進むのだが、不思議な事に敵が出てこない。
全くと言って良い程に出てこない。
次の部屋も、その次の部屋も、全く敵が居ない。
その事を疑問に思いながらも慎重に足を前に進め、六部屋ほど進んだ所だった。
行き成り、次の部屋から何かが吹き飛んできた。
「きゃ!」
それを見たマルカが思わず悲鳴を上げる。
俺も吹き飛んできた物体の正体を知った時、心臓が凍る程の衝撃を受けた。
そう、それは血だらけのニアだったのだ。
「ニアーーーーーーーーーー!」
思わず、マルカが絶叫しているが、俺は即座にニアを抱き上げると、来た道を全速で戻る。
「回復!回復!回復!」
必死に走りながらニアに回復魔法を掛ける。
すると、ニアの弱々しくなった瞳が俺を見上げてくる。
「ごめんにゃ~の。にゃ~はソウタの気持ちが解らなかったニャ~よ。だから、にゃ~が頑張って敵を倒せば、ソウタが喜ぶと思ってたニャ~よ」
弱々しい声でニアが己の気持ちを伝えてくる。
だが、俺はそんな事よりも、ニアのこの行動の方が不思議でならなかった。
てっきり、彼女は俺の下を去るために入口方向へと向かったのだと思い込んでいた。
だが、彼女は一人で先に進んだのだ。
そんな彼女の気持ちが理解できなかった。
「なんで、なんでこんな事をしたんだ。死にたいのか!」
すると、彼女は血だらけの顔をニヤリとさせ、ゆっくりと話し始めた。
「にゃ~はソウタのために何もかもを捧げるニャ~の。だから、ソウタの障害はにゃ~が全て取り除くニャ~よ」
「そんな事、誰も頼んでね~!」
ニアの言葉に思わず怒鳴ってしまった。
それは己の不甲斐なさが招いた結果だと知っていても、とても受け入れる事の出来ないことだったからだ。
「にゃ~は、ソウタのお嫁さんになりたかったニャ~」
俺の怒鳴り声を聞いても和やかな笑顔を崩さないまま、ニアは俺の嫁になりたかったと言うと、そのキラキラした綺麗な瞳を隠すように瞼を閉じた。
「ニアーーーーーーーーーー!バカ野郎!死んだら嫁になんてなれないだろ。死ぬな。嫁にしてやるから。死ぬな!ニアーーーーーーー!」
俺の横では並走して走るマルカが滂沱の涙を流している。
そんな彼女に腕に抱かれたカオルも厳しい表情をしていた。
気が付けば、俺の頬にも熱い感触が伝わってくるのが解った。
そう、ニアが命を懸けて俺に尽くした事に憤慨と後悔を感じながらも、ニアを失う悲しみに涙していたのだ。
ニアを抱いたまま三部屋を移動し、敵が居ないのを確認して足を止めると、彼女を床に横たえる。
彼女は、とても戦いで命を落としたとは思えない程に安らかな表情をしていた。
そんな彼女に、俺は静かに告げる。
「お前は最高の女だ。俺は最低の男だ。こんな最悪な俺でもいいのなら、例えお前は死んでも、一生俺の嫁だからな」
だが、俺の傍ではカオルが首を傾げてニアを見ている。
その事を訝しく思ったが、今は、それを追求する心境ではないので放置する。
そして、ニアの両手を胸の前で重ねようとした途端、ニアは飛び起きて俺に抱き付いてきた。
「ソウタ、にゃ~を嫁にするニャ~ね。にゃ~は最高に嬉しいニャ~」
飛びつかれた勢いで尻餅を突いている俺に、彼女は激しく抱き付き、何度もキスしてくる。
お、お、お、おい! おい! おい! 死んだふりか!? 死んだふりか!?
死んだふりかーーーーーーーーーーーーーーー!
『颯太はまだまだ甘いね。てか、死ねばいいのに!』
ニアからキスの嵐で歓迎される俺に、カオルは冷たい視線で罵声を浴びせてくるのだった。
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