6夜め われ、吸血鬼マニアなり

 と、名乗るにはどの程度からOKなのか?

 個人的に考えてみたいと思います。


 ***


 最低条件として、1夜めでもお話しした「吸血鬼」=「ドラキュラ」ではないというのを理解しているというのは挙げたいです。

 だって「吸血鬼が好き」ならともかく「ドラキュラが好き」って人には、聞きたくなりますでしょ。


「原作? 映画?」


 原作でも訳者によっては表現がかなり異なりますし、分厚い完訳ではなく、短く収めた小中学生向けの可能性もあります。児童書でも侮れない内容のものって少なくないですよ。特に菊池秀行先生の翻案は児童書で販売されていましたが、大人でもたっぷり楽しめる内容で、文庫化もされています(宣伝)。

 映画となると伝説のハマーフィルムを筆頭に、ドラキュラ映画なんて数知れなくあります。作者は映画には詳しくないのでさほど語れませんが、近年もドラキュラ0(でしたっけ?)が公開されていましたね。

 やっぱり作者が詳しくない方面ですが舞台もあったようですし、ドラキュラ伯爵ではないドラキュラ(「ドラキュラ」が種族名で使われている)作品なのかもしれません。また怪物くんに代表されるように、ブラム・ストーカーのドラキュラ伯爵ではないけれどもドラキュラという個人名のキャラクター、という可能性も考えられます。悪魔城ドラキュラシリーズも外せませんね。


 ざっと思いつくのはこのあたりですが、どうでしょう。自分で自分の執拗さが嫌になってきました(笑)。


 ***


 さて、ドラキュラと吸血鬼の違いをきちんと理解し、なおかつ吸血鬼マニアたるに必要な知識とはなんでしょう。


 風呂敷を広げておいてなんですが――方向性によります。


 だって吸血鬼なんて言うものは、我々の周りに溢れかえっているのですから!

 民俗学の吸血鬼に詳しい人と、古典文学の吸血鬼に詳しい人と、映画の吸血鬼に詳しい人がしゃべったらお互い「吸血鬼好きなのにこれを知らないの? なんで?」となることは想像に難くありません。

 なので「このあたりがわかると玄人っぽいよ」というネタはあってないようなものです。重ねて書きますが、方向性によります。


 吸血鬼に限らず、自分で「マニアだなぁ……」と思うところに来たら、もうマニアなのではないでしょうか。投げやりな結論に至ってしまい、すみません。


 あなたの好きなジャンルで、よい吸血鬼ライフを!

 今晩はこれにて。

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