異世界メニュー
「しけた店だなぁ」
憩いの場だというのに横柄な酔っぱらいが店に入ってきた。
でかい態度で店のお品書きを眺めている。
しかしある料理名を見て急に大人しくなり、怖そうに大将を伺っている。
帰ろうとしていたが、目の前に水とオシボリが置かれたので仕方なく戻る。
「レビヤタンのオサシミ、お待ち」
僕の前に鯨の刺身が置かれた。
しかし酔っ払いはその言葉に一際ビックリしていた。
レビヤタンとはこの辺では鯨の事だが、土地によっては悪魔を指す事がある。
きっと大将が悪魔を殺してその肉を出しているとでも思ったのだろう。
大将が大きい包丁で肉を斬るたびに、ビクビクと震える酔っぱらいが面白かった。
そして「今日のオトオシ。ベヘモトの炙りです」に腰を抜かしていた。
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