第7話 2015年の出来事

 2015年1月。生活保護に着地するはずでしたが、行政に相談に行くと、これだけの障害年金プラス企業年金があるので生活保護には該当しませんと言われました。なんのための引っ越しだったのか、愕然としました。そんな時、10万円以上の現金とカードや免許証を入れた財布を擦られました

 普段はカードと財布は別にしているのですが、たまたま一緒にしていました。すぐに、警察に届けを出しました。そして、ダイナースから20万円をキャッシングしました。

 実は、退院後、すぐに躁転していました。事業で立て直すとか、婚活をすれば逆結納で300万円は入るという妄想が出ました。新住所の名刺も作りました。現実がまるで見えていませんでした。

 3月には引き落としのことで、行政に相談に行きました。通帳を空にしろとアドバイスを受けました。頭が真っ白になり、弁護士のところに行きました。自己破産しかないですね。決断は早かったです。すぐに自己破産の手続きを開始しました。

 これを知ると、行政の相談員は激怒し、話をしてくれなくなりました。理由は、相談員が上司に怒られたということです。社会福祉協議会の件でしょう。この話を弁護士にすると、ひどい相談員だね。ここは日本だと言ってやればいいと言いました。免責決定は7月に出ました。

 5月。治療ミスで私が警察に保護され入院となってしまった、A医院にいました。働きなさいと言われました。山奥の病院の主治医とは真逆です。治療ミスで入院となったことにも反省の色はなく、何の責任も感じていないようでした。働けと言われ真面目な私はすぐにハローワークに行きました。障害者で月30万以上の求人はありますかというと無いと言われました。障害者就労推進センターを案内されました。アポを取り、後日すぐに行きました。就労継続支援A型とB型の説明がありました。私からは1時間以上のヒアリングがありました。IT系の仕事をしている事業所を紹介され、後日、一緒に見学に行く約束をしました。A医院の院長は、B型で月2万円と聞くと天を仰ぎました。あなたは貧困を知らないから生活保護では生きられないと言いました。

 私は紹介された事業所と契約し、通い出しました。すぐに妄想が出ました。画期的なプランを作り、私はこの会社の役員になるというものでした。スーツで通勤し、態度は尊大でした。躁状態です。サービス管理責任者に呼び出され出勤停止を言われました。障害者生活支援センターとも連絡を取っており、当面は、Bという障害者地域生活支援センターに通えと言われました。入院が必要な状況でした。支援センターの担当者とA医院に行きました。院長は極度の躁状態にも関わらず、入院は金輪際無いとハッキリ言いました。意味が分かりませんでした。

 地域生活支援センターに行き、通所している人たちを見ると、当たり前ですが精神障害者でした。私も同じなのだと少しショックを受けました。それでも地活(地域活動支援センター)は、楽しかったです。

9月、B型復帰を前にA医院に行きました。院長はこう言いました。

「お金になる仕事をしなさい。追い詰められたらどんな仕事でもできるでしょ」

殺し屋でもやれと言うことでしょうか。私は院長の人間性に呆れ転院を決断します。

10月、B医院に転院。新しい方針で治療が始まりました。A医院の治療方針は再起を目指さないのであれば治療する意味がないというものでした。B医院の医師は優しい紳士でした。

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