Ｃｏｌｌａｒ・Ｌｏｃｋｅｔ

第1話 緑の丘の子供の物語

いつも通りの丘の上、眺める景色は。

いつでも必ず私を、慰めてくれる。

丘の上には私が歌う。

青空には小鳥も歌う。

その後私は雫（シズク）を、袖で拭（ぬぐ）った。

目覚めと同時に約束、思い出したから。

丘の木の下で私は笑い。

夕空には明星（あけぼし）も笑う。

その夜枕にしたのは、貴方の名前。

貴方の堅い膝の上、思い出すから。

丘の上には月影が揺れて。

星空にララ彗星が浮かぶ。

ある時丘の上に立ち、また私は紡いだ。

この世に生きる喜び、そして悲しみの歌を

丘の上には陽が降り注ぎ。

黎明の空に歌は融けてゆく。

帰りの道で振り返り、そして貴方を見つめる。

丘の木その足元に眠る白亜の十字を。

丘の上は朝露に濡れて。

朝日に照らされ虹が煌く。

そろそろ私も子供と、話し合うのだろう。

この世で生きる喜び、そして悲しみのことを。

青空には白がたなびき。

丘の上には緑が輝く。

青空には白が漂い。

丘の上には緑が広がる。

緑が広がる。