第四章 第二話
「あ!」
基地のすぐそばまで
「あれはウィッチですか?」
背中に立った運転手が
「ええ……」
空を見つめたまま、うなずくリーネ。
「私の友だち……一番大切な友だち」
リーネは
* * *
「!」
芳佳はウォーロックを
至近
「ああっ!」
芳佳は
シリンダーに納められていたのは、あの、
「……」
芳佳は引き寄せられるように、そのコアに手を
あの時と、人型ネウロイが自分のコアを見せた時と同じように。
(心が通じ合える?)
だが。
芳佳が
ギュウウウウウウン……バシュッ!
ウォーロックはビームを発射した。
「きゃあっ!」
一瞬、シールドを張るのが
芳佳も、人型ネウロイと同じように消し飛んでいるところだ。
「……
だまし
「これはあのネウロイじゃない!」
グイーン!
ウォーロックはシリンダーを元に戻し、ハッチを閉じる。
「これは……敵なんだ!」
芳佳は13mm機関銃を構え直し、変形して『赤城』へと向かうウォーロックの背後についた。
「すごい」
「ああ。あの化け物と
そんな芳佳とウォーロックの
だが、ネウロイのビームがまたもや『赤城』を
「!!」
「きゃあああ!」
投げ出される二人。
「!」
芳佳もこれに気がつき、助けに向かおうとするがウォーロックのビームがこれを
甲板に
* * *
「つまりだ。宮藤がネウロイと
ハンガーへと走りながら、バルクホルンは得意満面でマロニーのこれまでの行動を解説していた。
「うん、はいはい」
そんなことはとっくに分かっているミーナだが、さすがはウィッチーズのお母さん的存在。
「だろ、エーリカ?」
バルクホルンはご
「あ〜、もう私の知ってるトゥルーデじゃない〜」
どうやら、ハルトマンの
そんな三人がハンガーに
「ん〜」
「……」
そこには
「エイラさん、サーニャさん」
声をかけるミーナ。
「……」
「あっ!」
エイラは
「お前たち、何で
と、バルクホルン。
「あ、えっと、あの……れ……列車がさ〜」
エイラは苦しい説明をしながら
「ほら、二人とも
エイラはサーニャに助け
「今、芳佳ちゃんが戦ってる。私たち、芳佳ちゃんを助けに来た」
正直な子である。
「うああっ! サーニャ、おい!」
「
と、
「私たちも同じよ」
ミーナがそう言うと、バルクホルンは慌てて振り返る。
「えっ! ち、違う! 私は違うぞ!」
「そんなことよりさ」
「すぐに始めましょう」
ミーナとハルトマンはバルクホルンを
バルクホルンはH鋼を打ち込んで
バルクホルンの固有
「ぬうううううううううううううっ!」
数トンはあるH鋼を
「どおりゃああああああああああああああああっ!」
宙を
* * *
「しょ、
甲板からぶら下がったペリーヌは、坂本の手をぎゅっと
「もういい、ペリーヌ!
このままでは二人とも海面に
「そ、その命令だけは、絶対聞けません!」
ペリーヌは入隊して初めて、坂本の命令に従うことを
* * *
「坂本さん!」
何とか坂本たちに接近しようとする芳佳だが、ウォーロックはそれを許さなかった。
だが、そのすぐそばを『赤城』に向かって
オレンジ色のソードフィッシュ。
もちろん、シャーリーとルッキーニである。
「ルッキーニ!」
と、シャーリー。
「いぇい! じゃじゃじゃ〜ん!」
後部座席のルッキーニは立ち上がり、多重シールドを展開する。
「ル、ルッキーニちゃん!?」
「っ!」
芳佳の放った
一方、『赤城』では。
「ペリーヌ!」
「も、もう
ペリーヌの限界が近づいていた。
そこに。
ズギューン!
ウォーロックによる、さらなる『赤城』への
「きゃあ!」
「ああっ!」
芳佳は落ちてゆく二人を追うが、間に合わない。
「きゃああああっ!」
「……」
ペリーヌを
その真下に、
「よっしゃあああああっ!」
思わずガッツポーズのシャーリー。
坂本とペリーヌの
「ナイスキャッチ!」
「おっかえり〜!」
ニッと笑うルッキーニ。
「やったあっ!」
* * *
「待ってて、芳佳ちゃん。今行くから」
リーネは基地内の森を
「リ〜ネ〜!」
そんなリーネに向かって、着陸するソードフィッシュ上から手を
「あ……ああ……」
リーネは信じられないといった顔になる。
ミーナ隊長、坂本
みんながここにいるなんて、夢ではないかと思う。
「わあ、来た来た!」
ハルトマンもリーネに
「
いつも通りのバルクホルン。
「お帰り」
ミーナは微笑んだ。
「あなたが最後よ」
「はい!」
みんなのもとに駆け寄りながら、リーネは笑顔で答えた。
* * *
「はあはあ……」
芳佳とウォーロックの
芳佳の息は上がっている。
「!」
(もうシールドが持たない!)
と、芳佳が
バーンッ!
はるか
ともに、海中へと
「……やった」
「芳佳ちゃん!」
必殺の一段を放ったのは、リーネである。
「赤城が……」
「
扶桑軍人たちは『赤城』の
「お待たせ!」
「芳佳〜!」
「みんな!」
ストライクウィッチーズは芳佳のもとに集まってきた。
「よく
ペリーヌとミーナに
「坂本さん」
安心の表情の芳佳。
「これは必要なくなったようだなあ」
芳佳のストライカーを
だが。
「そうでもないかも」
と、『
「えっ?」
と、サーニャとリーネ。
「ほら、見て」
タロットの『塔』は
エイラの視線の先で、
「な、何だ、あれは!」
「まさか……」
ざわめく
海面下から姿を現したのは、赤と黒に染まった『赤城』だった。
「あ……ああ……」
船首部分には、先ほど
「ウォーロックが……赤城と……」
息を
ウィッチたちは芳佳が
「ありがとう、ペリーヌ」
坂本はペリーヌの手を借りる。
芳佳は、バルクホルンとシャーリーのお姉さんコンビとだ。
二人がストライカーを履くのとほぼ同時に、『赤城』はビームを
ウィッチたちはいったん散り、『赤城』を追う。
「美緒、できる?」
「ああ、
ミーナと坂本は手をつなぎ、魔法力を合わせた。
「な、何だ、これは!」
ミーナの空間
「ウォーロックと赤城が融合している」
と、ミーナ。
「これじゃ手のつけようがないわね」
「だが、やるしかない」
坂本は言った。
「あれはもう、ウォーロックでもネウロイでもない。別の存在だ! 我々ウィッチーズが止めなければ、
「あ……来ます」
サーニャの魔導針が次の
かつて『赤城』だったものは、
これをかわしながら、巨大な船体に近づいてゆくウィッチたち。
「ストライクウィッチーズ、全機攻撃態勢に移れ! 目標! 赤城、
ミーナは命じた。
「
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