第3話 黒幕
エクス、タオ、シェインとヘーメラー、町の者達は子供達をさらった者からの指示通り、想区の外れにある古代の神殿に到着した。
そしてしばらくすると、辺りが薄暗くなりカーリーが上空から現れてきた。
「皆さんお久しぶりです、また会えた事を嬉しく思います」
「カーリー!お前が関わっていたんだな!」
「フフフ」
「カーリー!忌々しい奴だ、今すぐここを立ち去るが良い!」
そう苦々しくヘーメラーが言うと、カーリーは冷たい微笑を浮かべて言った。
「始めは私の力のみで、あなたの憑依させようとしたのですがあなたの精神力の強さのせいで成し遂げることができませんでした。仕方が無かったのでここにいる落ちこぼれのヴィラン達に再び混沌を愛する力を授けようとしたのですが、うまく行かなかったので、折角の食事を中断してあなたを呼び出さなければなりませんでした」
「ふざけやがって、カーリー俺が相手だ」
タオがコネクトを開始しようとすると、カーリーが手をかざしただけで、タオは数メートル吹き飛ばされてしまった。
「ぐっ!痛ってえなもう頭に来た!」
「貴方達は後です、私は今へーメラーと話をしているのです、ヘーメラー貴方の祖先は元々カオス、ならば私に協力するのが理にかなっていると思いますが?」
「お前の言っていることなど、全て邪悪な思想以外の何物でもない!例え私の祖父がカオスだったとしても、私は自らの運命に疑問を抱いてもいなければ、貴様のようなものに憑依される程隙など与えると思うか?愚かな者よ!」
「そうですか、では私のやり方を通すまで、さあヴィラン達、ここにいるあなた達の子供を助けたければ私たちに再び従いこのカルネアデスの板を使い、ヘーメラーとエクス達を倒しなさい!その板を使えば例え神と言えども太刀打ちはできないでしょうから、フフフ」
頭をさすりながらタオがエクスに近づき小声で話しかける。
「痛テテテ、畜生あんにゃろう~、でもまずいな、エクス、カーリーはカルネアデスの力を知っているようだ、それに今は姫様もいないから全員で攻撃って訳にはいかないぞ!」
「そうだね、レイナがいないのは痛いな、仕方ない今回は僕はヒーラーに徹した方がいいだろうから、カオ、君がシューターとして側面からカーリーの隙をついてくれないか」
「分った、お前のいう事が正しそうだな了解だ」
「シェイン今回は遠距離からの攻撃メインでいくから、君がリーダーアタッカーとして、カーリーにダメージを与えてくれ、ただ相手はカーリーだ決して倒そうなんて思わないでくれ、カーリーの力は強大だ、だからあいつの注意をできるだけ引き付けてくれ」
「分ったよ」
エクスは倉餅 餡子、タオはウアサハ、シェインはダイナにそれぞれコネクトを開始した。
「姉御がいないからその分まで頑張るんだからね!これでも食らえ!カーリー!」
シェインはホワイト・ラビリンスを繰り出す、しかしカーリーはそれを驚くほど簡単にかわしてしまった
「はぁ、この程度でこの私を倒せると随分とこの私も軽く見られたものなのですね」
そう冷たく言うと、カーリーは手をスゥっとシェインの方に伸ばし、次の瞬間シェインは顔が苦渋に満ちた表情になった。
タオとエクスがカーリーにコンボで攻撃するが、それをも軽々とかわされてしまった。
「くっ苦しい…息が……できない」
「フフフ、貴方達の苦しむ顔見ていて楽しいものですね」
「シェイン!」
「クソ、どうしたらいいんだ!」
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