アルストルーク編#5・・・新しいで・あ。い
しばらくすると固まってこちらを見ていた如何にもオレオレ系で金髪で目つきが悪くとかいいつつも清潔感があるエルフが俺をにらみつけ言い放つ。
「てめぇ。シイナ様に何しやがった」
ふうふつと湧き上がるその怒りが目に見えるかのように怒っているのはあからさまだった。(何に対してだかわからないけど)
「い、いや!俺は別にシイナに何もしていないです。何かの誤解ですって。」
一応否定はする。
変に巻き込まれては仕方がない。
「なんだと・・・?じゃあ、なんだなんだなんだ????その軽々しい口調は?てめぇ、実はシイナ様に変な術式をかけたな。今なら半殺しで許してやるから正直にはけや」
怖い怖い怖い怖すぎる。
一体何だってんだ・・・。
俺はシイナに助けを求めようと横に目をやるが、向い席に座っている女性ふたりと楽しそうに談笑している。
やばいいいいいい。万策尽きた。
「おい。少し落ち着け。シイナ様の前ではしたないぞ。もう少し場所を考えて口を慎め。」
「ちっ。」
その場を抑止してくれたのは黒髪で如何にも執事キャラで登場してきそうなきっちりタイプの男性だった。
「驚かせてしまいすまない。少々こちらとしてもびっくりしたものでして」
「ああ、いえ。なんかすみません」
その男性は金髪エルフにしっしっと手で奥に詰めろと合図を送り俺に席を開けてくれた。
俺は「どうも」と一言いいその男性の隣に腰を下ろした。
「申し遅れた。私の名前はナザス・クリウスといいます。クリウスとお呼びください。」
「よろしく。クリウス」
交わした握手の手はさすがこの世界の男は違っていた。
まるで何度も腕を鍛えたような・・・・そんな感じのする手だった。
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