第3話・・・オフ会へ

『え、でも。今学校なんですけど・・・。』:アルト


  当然だ。健全な学生たるものこの時間帯は学業に身を投じてる。健全というのも俺には心苦しいものがあるが・・・。


  『じゃあ、私に会えなくてもいいの』:ティナ


  直球過ぎる。

  会いたい。確かに会いたい・・・。でも、そしたら皆勤賞が―――――――――――・・・。

  よし。会うか。


  今は昼休みの時間だ。

  この俺にとっては超自由時間に保健室へ直行、頭痛now、早退手続き、自宅へGO。  完璧だ。

  先ほど言ったように俺は高校に入った当初から一度も休んだこともない。勿論、早退もだ。

  だからといってはなんだがそこそこ成績もよい。


  俺は席を立ち、一番の友達の机に別れを告げ、先ほど練った単純なさぼり方をこなすべく保健室へと向かった。

  

  「すみません。頭痛がしてなんだか熱っぽいんです。」

  

  俺はクラス、番号、名前をいい、体温計で熱を測らされた。


  「36.5分か。」


  案の定熱なんかありゃしない。だが、俺はもともと顔色があまりよくないし病的な雰囲気をどことなく醸し出している。

  と思っていると、それを予知したかのように早退願の紙を渡してくれた。


  教室へ戻り自分のバックと机君の中にある読みかけのラノベを取り出し、存在感を消しながら教室を後にした。

  俺は昇降口に行く際に集合場所と時間を確認するためもう一度ティナさんにメッセージを入れた。


  『集合場所はいいわ。私がアルトさんの家まで迎えに行くから。5時までには準備を整えておいてね』:ティナ


  返信は3秒後に帰ってきた。というか、家知ってるの?!まさか知り合い・・・・なんてことないよな。全盛期は小学生だし。


  『なんで、僕の家知ってるんですか?』:アルト

  『女神の感よ』;ティナ


  なんか女の感よ的なこと言ってるけど、使い方間違ってると思うしそもそも女神の感って・・・なにそれちょっと笑える。


  家に着くと母親がいた。時計の針は二時を指している。

  「まだ二時か。」


  そうつぶやくと俺はオフ会への準備に身を挺した。

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