第8話 あなたは窓辺で待つ、夜毎震える私のうたを
私は水辺にいる
透明な水が
あしもとから広がって
あなたへと
辿りつけないでいる
透明な水が
何故、私の目を阻むのだろう
水底を
透かし見ようとする
あなたは窓辺にいる
私は、あなたから
はるか離れた水辺で
あなたを
透かし見ようとする
透明な空気が
何故、私の目を阻むのだろう
うたを歌えば
声はこうして届くというのに
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