第5話 autome of uranus and jupiter

あの見えない秋の落葉のように、飛翔し、焼尽したい。


邪悪な精神病院の会長を刺殺する夢。


一昔前だったら英雄が、今じゃ犯罪者だ。


火に入っていく蛾のように、一瞬の勇気が、流れを断ち切れるなら。


天王星と木星の秋が見てみたい。



私は憧れている。


幾千の天空の星


輝く太陽にむけて飛翔しよう。


捕らわれずにいて。


すべての執着からとき離れて、


永久に輝く赤い火炎の中に、


燃え盛る。



刑務所の囚人に告ぐ。


あなたたちは悪くない。


社会があなたたちを見捨てても、私はあなたを見捨てない。


神聖なる愛は、すべてをあまねく照らす。



裁きの鎌は、仁慈なき心に下る。



私は燃えている。



精神という卑猥な構築物をねじ伏せて・・



ah krishna radhesyama


肉体は純潔だ。


処女のように。


精神は卑猥だ。


売女のように



まだ、母の乳房をくわえるころ、私は哺乳瓶を咥えながら享楽にあった。


そして今私は、母なる道の乳房を咥えながら、涅槃を自在に遊戯する。


死のように鋭く。



享楽の父である私は、世界を楽しむ。


尾骶骨のそこから、出しおしみせず、


全身で、小便残さずに。



真っ赤な太陽まで飛翔しよう。


流血の赤。


列車に突っ込んだ、ホームレスのおっちゃんの人生ほど、太陽の赤のごときものがあろうか。



人は簡単に死ぬもんではない。



地獄を見たんだ。



でもその地獄すら、豊かな人生であり美しいよ。


苦しみが燃え盛るほど、恍惚も甘美となるのでした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る