第3話 みつめらるだけで

気づきは常に受動性だ。


強熱なる叡智


燃え盛る祭壇の焼尽する叡智



「あなた、触れて。その涙とともに、あなたを束縛するすべてから解放してあげたい。」



鎖が落ちるように、頚城から解き放たれて、熟した果実のごとき肢体のように、ダイナミックな心。


「見てみろよ。この角度から女を。」



バックからみた女陰は、けだものじみて見えた。



エロスは涙だ。


エロスは苦悩をもたらす。



闘争、至高性への戦い


愛の戦い、


疲れた腕、口付けに乾いた唇、豊かな黒髪、官能にまどろんだ瞳


「あなたはどうなんだ?」



私たちはただ、私たち自身であるより重要なことはないのだ。



裁き、そして神の愛、


血潮滴る鎌には、思考の残酷さがぶら下がっていた。



わたしはみつめられるだけで、天に昇る。



その、怪物的視点から、十の方向を持つバガヴァッドが開く。



クッキー音楽を聴きながら、打たれるタイプライター。


俺みたいだ。


エロスとは受身なのだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る