第15話 (終戦)

風紀委員は巻き込まれた小鳥遊 光意外全員安全な場所への誘導を優先していて教員も魔法の実力がある人以外は同様に誘導に回っていた。

村山 正樹や高梨 光一は避難した側だった。


電波やら通信関連を全て遮断する結界により吉川 恵の式神は無効化されていた。

敵側の干渉の糸を付ける弓の具現武装と精神を弄る精神操作系には影響はなかったがそれは、前者は直接繋がっていることによるもの、後者はトリガーを仕込めばいいため起動するだけして後は放置でいいという利点により任意起動以外に通信系のやり取りが必要ないこと、によるものである。

一部には逃げられたが侵入者の半数以上が拘束され、連行されて行った。

ただし、生徒などを操っていた精神操作系の奴はとっくに逃げていたらしい。

死者は3人、全て襲撃者側。

殺したのは若月 夏が1人消滅、山田 哲朗が1人、不明が1名。

山田 哲朗は大地の魔法特性を持ち、他と同じく相性が悪い相手をぶつけられて捕らえるのを諦めて瀕死にした。が、搬送後間もなくして死亡した。

若月 夏は使用禁止魔法を使っていたが緊急時ゆえかつ、その後の襲撃者制圧では動けなくなる程度の手加減をしていたため特例措置として軽度の罰金だけだった。



小鳥遊 光は小日向 雛の救援までに手間をかけたことに少し後悔を覚えた。

次からは倒した相手に念のため無効化を掛けるようにしようと心に刻んだ。

昏倒させられた小日向 雛は昏倒させられたことに憤慨したものの助けてもらったと推測できるメンバーにはとりあえずお礼を言ったのだった。




「失敗したか…」

「すまん、参加した同士の半数以上が捉えられてしまった。

俺は小日向 花の相手をしたのち引きつけて最後は逃亡したが、計算外だったのは小日向 花ではなく高藤 恵美奈の対応力と女子射撃部の伏兵だな。」

「マシンガンのみで具現化できるのがカモフラージュになってたとはいえ、ガトリングとマシンガンの制圧の銃器使いだったとは…

しれっと聞き出したことだけどお気に入りの映画の影響らしい。」

「はた、迷惑な話だ。」

「それよりも、ここは足が付いただろうし、ここはもう捨てないとだな。」

「ふむ…、なら、私が証拠隠滅を兼ねて罠でも仕掛けよう。」

「助かる。」


捜査官数人が死傷した事件が発生することなる。

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