第10話 (反撃開始)
『ドッ、ドッ、ドッ!』
秋月 明日香は連射せず間隔を空けつつ攻撃を放っていた。
「ヒャッハー、どんどん打って来いやオラー。
魔法力切れなんて期待すんなよ。俺は例外だからなぁ!!!」
秋月 明日香は火炎放射でジリジリと追い詰められている。
「たれ流しとは魔法力の無駄使いもいいところね。」
と、言いつつ新たなカートリッジを差す。
「攻撃は最大の防御さぁ~!!!」
「氷は水と隣合わせだって知ってたかしら?」
秋月 明日香はそう言うと水の弾丸を発射する。
「無駄無駄ぁ!
水分なんてすぐ蒸発してしまわぁ!!!」
『ドォオーン!』
「ギャー!!!」
大爆発と共に敵が吹き飛ばされ、秋月 明日香は見越したように背を向けて伏せていた。
爆発に巻きこまれた敵は吹き飛ばされて気を失ってしまう。
「馬鹿な人ね、それだけ潜在魔法力があるなら普通に炎で攻撃して炎の装甲でも纏ってれば液体水素弾なんて防げたでしょうに。」
秋月 明日香は時間を稼ぎつつ魔法力を練って液体水素の弾を作っていたのだった。
魔法力を浪費するわりに効果は強くなく、普通に氷結した方が効率的だし、そもそも標準型の炎の特性には炎の鎧だけで防げてしまうので使い道はほとんどないのであるが。
「潜在魔法力が少ないから1発込めるのも労力するわね…」
秋月 明日香は魔法力を大きく消耗して少し息が上がっているが、何より距離的に無傷とはいかず爆発のダメージで体が重い。
その体を引きずりながら移動を開始した。
「埒(らち)があかないね。」
木下 恵は右側の銃のカートリッジのタイプを変更した。
そして右側の銃だけで撃つ。
使ったのは強制的に気付ける魔法効果。
つまり、強制失神の影響を逆さに使ったのである。
その強制力により操り状態が強制解除される。
何より気付けの苦痛に強制力が乗り精神が干渉を一分程拒否してしまう。この状態になると強制失神も無効にしてしまうのだが。
「みんな、また操られる前に逃げて!」
「チッ。」
「正直言って、あまり使いどころはないんだけどね、こういう時には役に立つのよね~。」
と、特に表情を変えるでもなく言う。
そして、操られてる人が居なくなったところで
「さて、肉壁もなくなったことだし気絶でもしてもらいましょうかね。」
と、左手の銃に指をかける。常に狙われており、もし途中で逃げようとしても撃ち抜いていたのである。
「くそっ!」と矢を射っても簡単に避けられ、回避しつつ撃たれた弾を被弾して気絶した。
「さて、雛ちゃんの方に急がないと。」
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