第5話 (文化祭直前)
文化祭には一般参加の客もいるが、招待制であり学園の関係者や生徒の関係者が主である。
生徒が招待する場合は申請して紹介状を出してもらう必要があり、誰の紹介で来たかというのが明記されている。
招待者が何か大きな問題を起こせば本人も停学や退学になり専用の施設行きは免れない。
また、それ以外の関係者は専用の関係者証を貰うのである。
ちなみに犯罪者やらに狙われやすい事もありそういうルールになっている。
ただし、偽装証などで入られることも度々あったため、対策もかなり厳重になっているが。
小鳥遊 光の両親は仕事の都合で来ることはないが小日向 雛は母親が来ることになっているらしい。
小日向 雛の母親の名前は小日向 花といい、警備会社の魔法師部門に勤めている。
魔法の特性はコピーであるが、コピーの条件は専用のシールド魔法で相手の魔法を防御することでコピーできるという少し面倒な条件をもっていて、故に攻撃魔法以外をほとんど使えない。
救いはシールド魔法が魔法も物理も防御できるということだが、発動中はコピーした魔法が使えないという欠点―器用な人は、鎌鼬(かまいたち)で敵の動きを誘導し動きを制限して気圧の檻で捕らえるのを得意とする佐藤 智和みたいに複数の魔法を同時に行使できたりする―もある。
というのが小さい頃に聞いた話の要約。
魔法は遺伝による影響を受けやすいことが知られていて、小日向 雛の魔法は遺伝の際に変質した結果生まれたものである。
ただし、両親双方の影響は受けるため変質しやすく、たまに突然変異で全く別のものに変化したりすることもあるが。
「まさか関係者証を手に入れてくるとはな。」
と渡されたそれを見てる人がいた。
「だが、これで堂々と学園に入ることができる。」
イベントの開始はまもなく始まる。
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